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第139話
「これは私もよく使っているものですから、身体に害のあるものではないと保証いたします。これを入れてお茶を飲めば、すごくよく眠れるのですよ」
微笑み、ツバキはほんの少し視線を下に向ける。少し唇を湿らせて吐息をこぼした。
「いらぬお節介かと思ったのですが……、夜にあまり眠れていないご様子でしたので」
ゆっくりと瞼を閉じれば思い出す。今のように小さなロールを腕に抱いて夜の庭を散歩するその姿。たった一度だけ見かけたそれは、なぜだかツバキの記憶に強く刻み込まれた。愛おしげに抱いてゆっくりと身体を揺らす様が、かつて夜に泣きじゃくる凪を抱いて寝かしつけていた自分に重なるからだろうか。
余計なお世話だと怒らせたらどうしよう、今になってそれを恐れツバキは両手をギュッと握りしめる。少しの沈黙の後、ロールをポリーヌに預けたヒバリがその小瓶を手に取った。
「夫人のお心遣いに感謝します。見たことのないものですが、祖国から贈られてきたということは、これは兎都の名産か何かなのでしょうか?」
ヒバリも見たことがないと聞いて静かに控えていた凪がほんのわずか目を見開く。彼にも知らぬものがあったのか。
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