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第165話
「…………」
突然の言葉にか、それとも大人しかった子供が急に大声を出したからか、ヒバリは目を大きく見開いて固まっていた。おそらくはこの兎都に来て初めてと言って良いほどの表情の変化だろう。シーンと沈黙が落ちる。そのことに凪は湯気が出そうなほど顔を真っ赤にした。
(ど、どうしよう……)
心のままに口走ってしまったが、相手は国賓。本人がどう言おうが名目上は国賓。そんな彼に前のめりになってあのようなことを言うなど!
沈黙がどんどんと凪を冷静にさせ、同時に汗がダラダラと流れてくる。これで両親はもちろん、国に迷惑がかかったらどうしよう。そんなことをグルグルと考えていれば、小さな、本当に小さな、クスリと笑う声が聞こえた。
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