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第242話
「閣下、失礼ながらヒバリ殿がどちらにいらっしゃるかご存知なのですか?」
ヒバリは閣下にとって大切な小鳥。使用人以外にも何かしら着けている可能性は大いにあるが、流石に面と向かって盗聴器を着けさせていましたか? とは訊けない。しかしサーミフの言わんとしていることは理解したのだろう、執事と話していた閣下はサーミフに視線を向けた。
「わかるはずだったが、馬鹿は馬鹿なりに知恵を働かせたらしくてね。首元に付けさせていた盗聴器の類は外され、破壊されてしまったらしい。おかげで位置情報も掴めない」
なるほど、とサーミフはひとつ頷く。監視を任せていた侍従長から、ヒバリが時折首元を触っているようだと報告を受けていたが、おそらくは服に隠してチョーカーのようなものを着けていたのだろう。閣下が大切な小鳥を守るための首輪。しかしそれが破壊されたとは穏やかではない。凪の盗聴器から最後に聞こえてきた衝撃音を考えれば、やはり凪にとってはもちろん、ヒバリにとっても予想外のことが起こったとみて間違いないだろう。
「ただちにディーディアの兵を動かします。私が知っている情報は少ない。何かわかっているのであれば教えていただきたい」
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