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第399話

「歩いては駄目だと言われているだけで、身体はもうずいぶんと良いんです。熱も出ていません」  歩いては駄目だと言われている時点で身体は良いとは言わないと思いつつ、サーミフはふとヒバリを前にしたウォルメン閣下を思い出して、否定も何もせず、ただ「そうか」とだけ呟いた。 「殿下はもう食事は終えられましたか?」  主人の前で食事はできない。そう思って凪がスプーンを置き、サーミフに向き直る。その姿に苦笑しながらサーミフはひとつ頷いた。 「ああ、軽く済ませてきた。この後会議があるが、それまで時間があるからな。少し休憩だ」  必要であれば何でもこなすサーミフであるが、その本音は兄と似ており静寂を好む。ここはサーミフのテリトリーと言って良い場所であるから、気も安らぐのだろう。 「あまりご無理はなさいませんよう」  言って、ふと凪はサーミフの肩に視線を向けた。そしてハッとする。  王族であるサーミフの衣装は普段着であれそれなりに凝った物が多い。面倒だと言いつつ、彼もだらしなく見えぬよう気をつけているが、何かの拍子に解けてしまったのだろう、肩にある飾り紐がダラーンと力なく垂れ下がっていた。 「殿下、失礼を」  驚かせぬよう一言声をかけて、凪はサーミフの肩に手を伸ばす。繊細な紐を絡ませぬよう、慎重になりながらも美しく映えるよう結んだ。たかが紐、されど紐と言うべきか。すぐに解けても駄目。結んだ後の形が悪くなっても駄目。場合によってはただ結ぶのではなく飾り結びのように複雑な工程をしなければならないこともある。思えば、最初の頃はこれを結ぶのにも一苦労したものだ。 うっかり寝てしまい、更新できずすみませんでした(汗) 明日も夜のみの更新となります 明後日からはまた朝昼夜に戻す予定です! よろしくお願いいたします

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