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どうしてこうなった-19
『だいたいさあ! 元カノが突然押しかけてきたら、びっくりするに決まってるじゃん! 私はね、翼が自分と全然違うって落ち込むかもしれないから、一度も華さんの写真を見せたことはなかった! 頼まれたことはあったけど、ずっと見せなかったの』
電話越しに、小春の声がどんどん大きくなっていく。
折り紙をプレゼントしていた頃から翼が俺を想っていたのが本当であれば、小春だってその頃から俺への翼の気持ちを聞かされていたのかもしれない。
だからこそ、こうして自分のこと以上に怒ることができるんだろう。
でも、俺だって……。
『それなのに、急に目の前に現れたときの、翼の気持ち考えたことある? 航大と幸せに過ごすんだーって言ってた最高な気分からの落差がすごいよ』
「……まあ、それは、」
『翼ほど航兄のことを想ってくれる人はいないよ? だから色々葛藤はあったにしろ、翼を受け入れたんでしょ? 今まで付き合ってきた人はみんな女性だったのに、幼なじみで年下の、男の翼を選んだんでしょ?』
流されたのが始まりかもしれないけれど、翼に伝えた通り、溺れることを決めたのは俺だ。
それをもう一度伝えれば、うまくまとまるのか? 今度また、翼に試されるようなことをしたら、俺はもう、顔も見たくなくなるかもしれない。
『ちゃんと翼と話して! 航兄の誠意を見せなよ!』
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