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溺れて沈む-7

「あっ……」    自分の指でも1本は入ったのだから、少し太いとはいえ翼の指も入るはずなのに、翼はいつまでも焦らしてばかりで、直接ナカに触れてくれない。  もどかしさから完全に勃起した俺のから、先走りが垂れる。 「俺に誘われたときは嫌々な感じもあったくせに、俺のシャワー中に期待が高まったの? 触れてないのに果てそうじゃない?」 「変なこと、言う、な……!」  AVの言葉責めみたいなことを言うなよと睨めば、翼は言葉から受ける印象とは違い、優しく俺を見ていた。 「航大、可愛い……」 「あ、あ……!」  乳首を舐めていたはずの舌は、俺の舌に絡められていて、翼の舌の圧迫感であっという間に呼吸が乱れた。  まだ始まったばかりなのに全身が痙攣するように震える。  反り上がったちんこから我慢汁がさらに溢れ、ポタポタと俺の腹に落ちていく。  口の端じから垂れた唾液が、顎下まで流れると、それを戻すように翼が舌で舐め上げ、再度口を塞いだ。 「……んうっ、」  キスから解放され、触れられている穴のほうに意識が向くと、「気づいた? 1本入ったよ」と翼が笑った。 「奥まで入ってる」 「うっ……あ、あ」 「もう1本増やそうかな」  翼は俺の背中下から手を抜くと、ローションのキャップをさらりと開け、俺の穴へと垂らした。

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