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第60話 グルメ狩猟ツアー③ ※R描写あり

 「ユーマ、早く。寒いから……ここ♡」  クーは暖炉の光に照らされながら、自分の膝をぽんぽんと叩いた。  (……逃げ道、なしだな)  俺は観念し、そっとその膝の上に腰を下ろす。  次の瞬間、背後から大きな腕が回り、まるで包み込むように、俺を抱きしめた。  背中が、熱を帯びた硬い胸板に密着する。  鼓動が、直接伝わる距離。  「ん……ユーマ、あったかいね♡」  クーの体温は、暖炉よりも濃密で、逃げ場のないほど熱い。  安心と危険、その両方に全身を呑み込まれていくようだった。  クーは満足げに喉を鳴らし、俺の髪を指先で梳きながら、穏やかに問う。  「ユーマ、キノコもハチミツも、全部美味しかった?」  「ああ……どれも美味かった。でもこれじゃあ、俺のほうが、誕生日を祝ってもらってるみたいだな」  「ふふ。いーの♡ オレは、ユーマと一緒にいられたら、それで嬉しいから」  そう言って、クーは俺の首筋にそっと顔を埋めた。  「オレね……童貞は我慢したけど、一番欲しいものは、ユーマ全部なの」  その低い声が、皮膚に直接触れるように響いた。  吐息が頸を撫でるたび、身体の奥からゾクリとした熱が這い上がる。  廃墟の小屋。薪のはぜる音。  逃げ場のない温もりの檻の中で、クーの言葉が静かに落ちる。  「……ユーマ、大好きだよ」  その言葉は嘘でも駆け引きでもない。  ただ、まっすぐで、痛いほど純粋な気持ちだった。  「……ああ」  俺は、静かに笑って、自分の手をクーの腕に重ねた。  だが、クーの言葉尻には、すぐに不満の色が滲む。  「……それだけ?」  言われて俺は、一瞬言葉に詰まった。  本音を言えば、自分は「好き」だの「愛してる」だの、そういう言葉を口にするのが昔から苦手だった。  なぜかって? そりゃ、前世でも言う相手なんかいなかったし、言われた事もなかったからだよ、ちくしょうー!  「……い、いちいち言わなくても分かるだろ? そうじゃなきゃ、いま俺はここに居ない」  この感情は、軽々しく口にして済むようなものじゃない。  (……俺だって、本当は同じくらいお前らが大事なんだよ)  「分かるけどさ。でもオレ、ちゃんとユーマの言葉が欲しいよ……」  拗ねたようでいて、どこか真剣な声音が耳元を熱く撫でた。  ――その瞬間、クーの抱きしめる力がぐっと強まる。  「……っ、おい、苦しいって」  「ねぇ、ユーマ……言って」  クーは、まるで獲物を囲い込む獣のように、背後から俺の身体を完全に固定した。  膝の上の熱、背中に押しつけられた硬い胸板、首筋をかすめる熱い吐息――どこにも逃げ場がない。  「……好きって言ってよ」  ゾクリ、と背骨の奥が跳ねる。  低く響いたその声とともに、クーの鼻先が頸筋をゆっくりとなぞった。  全身の毛が逆立ち、喉の奥で息が止まる。  身体の奥底から這い上がる熱が、理性をゆっくりと焼いていく。  「……待て、クー」  俺がなんとか声を絞り出そうとした瞬間、クーの唇が、強く、そして優しく、頸動脈の上を押し付けた。吸い付くような、獣らしい本能的な接触。  「ん……っ!」  耳の奥で、自分の鼓動とクーの荒い息が重なり合う。  思考が真っ白になり、全身がその熱に溶かされていく。  クーの分厚い指が胸元を探り、衣服の隙間を縫って滑り込む。敏感な部分を直接撫でられると同時に耳たぶを柔らかく噛まれ、刺激が脳内で交差した。  「あっ……」  思わず漏れた声に、クーが嬉しそうに喉を鳴らす。  「ユーマ、かわいい♡」  ざらついた指先が執拗に動き、小さな突起を押しつぶす。同時に耳孔に湿った吐息が吹き込まれると、背筋を電流のような快感が駆け抜けた。  「あ……んんっ……!」  抵抗も虚しく腰が浮く。クーは両手を使って異なる刺激を与え始めた。右は優しく円を描きながら親指でこりこりと捏ね回し、左は爪先でカリカリと引っ掻くような動きで愛撫する。  「あっ……ダメだって……それ……っ」  「ほら、ユーマ。ちゃんと言って」  俺の抗議を遮るように、クーの唇が首筋を這う。痕をつけない程度に優しく吸い上げられる度、意識が飛びそうになる。  胸と首筋を同時に責められて、下腹の奥がきゅっと疼いた。  こらえきれず、両脚が無意識に擦れ合う。  「……言って、ユーマ」  「……っ、ぁ……クー……」  「言って……?」  「……っ、す、き……。俺も……好き、だから……っ」  やっと搾り出した声が震えた。クーの動きが一瞬止まる。深い満足感のため息が、甘く耳を掠めた。  「うん♡ ありがとユーマ、大好き♡」  クーは巧みに力加減を変え、さらに緩急をつけた愛撫で翻弄してくる。乳首を優しく摘みながらゆっくりと押し潰すリズムに変わる。焦らすような緩慢さが逆に神経を昂らせた。  「……こっちも触ってい?」  熱を帯びたクーの低い声に、背筋が粟立つ。  返事を待たずに太ももの間に手が差し入れられた。  すでに硬く屹立した愚息が、布越しに主張していて、羞恥がこみ上げる。  「……あッ」  クーの無骨な指がベルトを外す。その音がやけに大きく響いた。熱い掌が直接肌に触れ、腹筋を撫で上げながら上衣の裾をめくった。  「……っ!」  指先がすでに濡れている部分を探り当てた瞬間、ビクリと体が震えた。クーが低く笑う。  「すごい……ぐっしょりだね♡」  「……お、お前のせい……だろ」  「替えのパンツ持ってくれば良かったね♡」  「……バカ!」  悪態をつきながらも脚が震える。クーの親指が先端を撫でる動きは容赦なく正確だった。  「ふ……っ…んん……あっ……や……」  先走りを掬い取り、ぬるりと裏筋を滑らせる。滑りが増したせいで摩擦が倍加し、神経を削ぐような快感が襲う。  「ん、でも、オレもすごいことになってる……♡」  言葉通り、クーの屹立は鋼のような硬質さで俺の臀部を圧迫していた。硬い筋肉で覆われた得物がズボン越しでもはっきりわかる。  彼の欲情の証がぐりぐりと押し付けられるたび、不快感を抱くどころか、俺はその刺激にさえも興奮し、腹の奥が疼いてしまう。  クーの大きな手が、俺の愚息を扱く速度が上がっていく。熱が急速に集まり、限界が近いことを察知していた。クーの息が乱れ、密着した胸板が背中で震える。彼の興奮もピークに達している証拠だった。  「あ……っ……でる……!」  「……いいよ、ユーマ出して」  「ふっ……あぁッ……!」  言葉にならない悲鳴。クーの指が根元から先端までを激しく愛撫し、同時に乳首を強く摘み上げた。  「──っ!!」  視界が白く弾ける。太腿が震え、快感が脊髄を焼き尽くすように駆け抜けた。  迸った白濁をクーの手が受け止める。  「はぁ……っ…は……」  脱力する体をクーが力強く支える。  「気持ちよかった……?♡」  甘い声が耳朶を打つ。俺は肩で息をしながら、頷くことしかできなかった。

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