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4-3 ※
「やめろって……」
俺は優成の本気じゃない抵抗をかいくぐって、パンツからちんこを取り出した。
「昨日はちゃんと見てなかったけど、やっぱでけぇー!」
俺はその凶悪なブツを両手で握り、口を近づけた。
──スンスン
濃い優成のにおいがする。
そのまま舌を亀頭にペロッとくっつけた。
「ぐっ……!!!」
優成の体がビクッと跳ねた。
飴を舐めるように、ペロペロと優成の先端を刺激する。
味はわからないけど、感触はぷにぷにしておもしろいな。
俺は自分のソレとは違う、優成のデカちんこの感触を楽しんでいた。
──アムッ……
大きく口を開けて、唇で亀頭を咥え込み、ハムハムと口を動かした。
口の中では、舌をカリにつけてベロベロと左右に動かす。
「うわっ!!!世利っ……」
優成が珍しく大きな声をあげて、俺の頭を掴んだ。
「ひもひいい?」
「……う、気持ち、いい……なんで、お前こんな上手いんだよ……」
意味わかんねぇ……と、優成は小さくぼやいた。
優成の痴態に優越感を覚え、俺はニヤリと笑う。
ふふふ、何故なら俺のこの技は、お気に入りのAV、
『フェラチオ聖女・ザーメンミルクで前が見えない』の女優の技だからだ。
「童貞の底力!恐れ入ったか!」
「あ?……ん?うん」
俺は赤黒い棍棒を右手で掴んで上下にしごき始めた。
もちろん、口には亀頭を咥えたまま。
それが堪らないようで、優成の背中が丸まり、俺の頭を掴む力が強くなってきた。
逃さないと、言われてるように……。
──ジュポジュポ……レロレロ……
「あっ……はぁ、はぁ……ぅっ……」
優成の喘ぎ混じりの息遣いと、官能的な水音が部屋に響いている。
俺は自分の頭を動かして緩くピストンを始めた。
そして、上目遣いに優成を見上げた瞬間──ガッと、頭を両側から思い切り掴まれた。
優成の目が、またあの時みたいにギラギラと
光っている。
優成と目があっているはずなのに、俺のことを見ていないような気がして、背中がゾワッと粟立った。
「ゆ、ゆうせい……ンブッ?!」
優成は俺の頭を前後に揺さぶり、喉奥に無理やりちんこを挿入してきた。
「はっ……はっ……世利……せりっ……」
「んっ……あがっ……おぇ……」
優成の切羽詰まった声に、俺の気持ちも昂ぶって、抵抗する気持ちがなくなっていく。
喉奥をついてくる巨大な肉棒に俺は嘔吐きながらも、必死に口を開いていた。
──ズッズプッ……ジュプッジュプッ……
俺の視界がチカチカと白くなる。
目尻からは涙が伝って頬を濡らし、口からは大量の涎がこぼれ落ちていた。
「んぐっ……ごほっ……んぶぅ……」
苦しいはずなのに、体は熱くて、心臓がバクバクしてる。
奥まで突かれるたび、俺の舌の上を通っていく優成のちんこが、喉をえぐるように存在を主張してくる。
「はぁっ……っ、くそ……世利……やべぇ……」
優成の荒い声。
頭をがっちり掴まれたまま、俺は必死に上目遣いで優成を見上げた。
優成のあの瞳と目が合った瞬間、腰の動きが更に激しくなる。
──ガッガッガッ!
「んぐぅぅぅっ……! おぇっ……んむぅ……!」
俺が嘔吐く度に喉奥がギュッと締まり、先端をキツく刺激した。
それが余計に優成を昂ぶらせるのか、腰のリズムは乱暴になっていった。
「……もう、出すっ……! 世利……口ん中、受け止めて……!」
「んむっ……んぶぅ……!」
──ビュルッ、ドクッ、ビュルルルッ!!
優成の怒張が喉奥でビクビクと震えた瞬間、熱い精液が一気に流れ込んできた。
あまりの量と勢いに、俺は咄嗟に飲み込めず、口端から白濁がこぼれて顎を伝う。
「んぐっ……ごほっ……んぅ……!」
俺は口の中に溜まる精液をどうしたらいいかわからず、優成に助けを求める視線を送った。
優成が慌てて持ってきたティッシュに、ドロっとした白濁をベェ……と、吐いた。
「……はぁ……はぁ……世利……っ」
優成は俺の頭を撫でながら、荒い息を整えていた。
俺はゴクリと喉を鳴らして、口の中の残りを飲み干す。
そして、わざとらしく舌をペロッと出して、白濁を見せつけるように笑った。
「ゲェ……不味い……」
「はぁ、お前な……」
すると優成が俺の顎に指をかけて、顔を近づけてきた。
俺は心の準備をする暇もなかった。
──ペロッ
優成の舌が俺の唇を舐めた。
「……あえ?」
間抜けな声が出るほどに、何が起こったか理解できなかった。
鼻がくっつきそうなほどの距離で優成と見つめ合う。
「まじで不味い……」
優成の言葉は俺の耳に入ってそのまま抜けていく。
「…………」
俺は自分の唇を抑えて放心状態になった。
「ファ、ファ……」
──ワナワナと、体が震える。
「ファーストキスだったのにー!!!」
俺の渾身の嘆きは、きっとお隣さんにも聞こえただろう。
初めてはセクシーお姉さんとチュッチュッするはずだったのに!!
「何言ってんだ。俺らキスなんて比べ物にならないこと、しちゃってるけど……」
「……はっ!そうじゃん。……つい、俺の乙女の部分が叫んじゃった」
俺がファーストキスの衝撃で頭がおかしくなっていると、フッと顔に優成の影がかかる。
顔を上げたときにはもう遅かった。
──チュッ、チュパ……
さっきよりも柔らかい、優成の濡れた唇が重なった。
「セカンドキスも貰っとくわ」
そう言ってニヤリと笑う優成が、やけに格好良く見えて、俺の胸はバクバクとうるさく騒いだ。
──優成の唇、エッチだ……
真っ赤になった俺は緊張を隠すために、デカい声で話を無理やり逸らした。
「と、とりあえず!俺も射精できたし!一件落着か!!」
「そうだったな」
優成はタオルで俺たちの体を拭きながら答えた。
「また射精できなくて困ったら、俺のところに来いよ」
「主治医ってことですね」
「…………そう、お前の精子を出すのは俺の仕事にして」
「それは、もはや風俗嬢なんよ」
ふざけているような内容の会話だったけど、優成は本気で言っている雰囲気だった。
俺はキスの動揺もあり、真剣な優成にドキドキして、ふざけた返事ばかりしてしまった。
「そ、そういえば、前立腺って何?あれ、めっちゃヤバかったんだけど」
「あー……んー、膀胱の下にある器官で、直腸から直接……」
「だぁー、難しい!ちょっと、優成のスマホ貸してよ」
俺はすぐ近くにあった優成のスマホを取り、画面を優成に向けて顔認証を一瞬で解除した。
そして、検索バーをタッチすると……
『女体化 占い』
『恋愛相談 占い師』
『性転換 原因 占い』
怪しげな単語がズラッと並んでいる。
「この検索履歴……」
「あっ!!」
優成は──バッと、慌てるようにして俺からスマホを奪っていった。
こんなに慌てている優成は見たことがなかった。
あ、もしかして……
俺は検索履歴から、あることを導き出した。
「もしかしてお前……」
「…………なに?」
「占いとかに課金してるタイプだろぉ〜?」
「………………」
「乙女なところあんじゃ〜ん」
ギャハハハと、俺が大笑いすると、優成が頭をゴチンと叩いてきた。
──それは理不尽だろ。
優成は、それから特に変わった様子もなかったし、本当に占い好きを隠してただけなのかも。
そして問題の俺のEDは解決してないけど、射精できれば……まぁいいか!
やっぱり俺はお気楽に問題を先送りにしていた。
──どんなことも、優成がいればなんとかなるしな!
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