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第32話 癖になりそうな初めての感覚(side保)【*】

「ふっ……は、あ……」 苦しい。 圧迫感がお尻から内臓に響くようで、どうしても身体に力が入ってしまう。 力を抜かなければ、リラックスしなければ余計に痛いだけ、と頭ではわかっているのに、未知の太さのモノが押し入ってくる感覚に、身体は勝手に強張った。 修平は何も言わず、俺の色んなところに口付けを落としていく。 力を抜け、と言われることもなく、俺のペースで慣れるまでじっと待つ姿勢を見せてくれた。 俺は枕を抱くようにして顔を埋め、修平の顔をまともに見ることなんて出来ない。 下からの衝撃に耐えるだけで精一杯なのと、今の自分がどれだけだらしない顔を晒しているのだろうと思えば、修平の方を見る勇気はなかった。 とはいえ、俺の顔が見えなくとも今、修平の目に俺はどんな風に映っているのだろうか?と考えてしまい、頭に血が昇る。 快楽を求めて男の後輩にお尻を差し出すあさましい男。 お尻の穴を弄られ、拓かれ、それを悦び、更に快感を得ようとおねだりする男。 もう、先輩らしい尊厳なんて感じて貰えることはないのだろうな、と思って涙が滲む。 少し前までは、まさか可愛がっていた後輩にこうして下の穴を曝け出すことになるなんて、思っていなかった。 そう言ったところで、今のこの姿からは到底信じて貰えないだろう。 だって、俺は確かに期待して、欲しているから。 修平が与えてくれる、触れた時の優しさや気遣いや、直接的な悦楽を。 欲情が見え隠れする、眼差しですらも。 これから修平の彼女になる女は、きっと何の疑問を持つこともなくそれを享受するのだろう。 自分が愛されるのを当然だと思って、性の壁を感じることもなく、他人の目を気にすることもなく。 ぬぷ、ぬぽ、ぬぷぷ……♡♡ 「んっ♡♡」 余計なことを考え、気が紛れたのが良かったのか、気付けばそのディルドは随分と深くまで挿入されたらしい。 身体から運ばれてきた心地の良い痺れに俺の思考はシャットダウンされて、急にそのディルドの質感を生々しく感じた。 深くまで暴かれて、苦しいと同時に、気持ち良い。 はじめは冷たいと感じたその表面温度が、俺の体温と馴染んだのか、今度は温かく感じた。 俺の後孔にずっぽりと埋まったディルドが、内側からずっと周りの壁をミチミチ♡と押し広げ続けている。 それは初めての感覚で、癖になりそうな程に気持ち良かった。 「ゆっくり動かしますね」 「う、ん……っ♡」 修平は繊細な作業をするかのように、とてもゆっくりとディルドを出し入れする。 ディルドの竿の部分は凹凸があるらしく、修平がディルドを動かす度に、アナルの入口やその先の壁がランダムに広げられるのがわかった。

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