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第42話 俺たちの日常 ***

「もっとちゃんと咥えてるところ見せて」 「ンン……ッ」 前髪をサラリと掻き上げられ、俺は口いっぱいにペニスを頬張りながら、上目遣いで飾音を見上げた。 風呂場でいちゃいちゃした俺たちはその後寝室に移動し、これまでの心のすれ違いを埋めるかのように、何度も交わった。 俺のイッた回数のほうが飾音の二回より圧倒的に多いので、お口でご奉仕をしている最中だ。 「彬良のフェラ顔、最高。待ち受けにしたいな」 飾音は手を伸ばしてスマホを手にすると、パシャ、と躊躇なく写メを撮った。 俺は口を離して、抗議する。 「おーい、飾音」 「スマホの待ち受けじゃなくて、パソコンにするから」 「……人には見せるなよ?」 「うん」 ニッコニコという形容がぴったりのレアな飾音に絆され、俺は承諾した。 「あ、でも……いやなんでもない。彬良の写メ、スマホの分も欲しいかも」 素っ裸なのにレンズを向けられ、今度こそ俺は頬を膨らませる。 「俺だって飾音の写メ待ち受けに欲しい。今度デートした時、一緒に撮ろうよ」 「え、そっち? うん、それじゃ一緒に撮ろうか。これからは堂々と彬良のえっちな写メが撮れるから嬉しいな」 「……ん?」 飾音のペニスをちゅこちゅこ♡と手コキしていたのを止め、首を傾げた。 「堂々と……って?」 「ああ、今まで少しずつ集めてきた彬良のお宝映像コレクション、全部隠し撮りだからさ。これからはいつでも撮れるから、充実しそうで幸せ」 え、何それ。 全然気づかなかった。 「もしかして、この前のテレセのやつもある、とか?」 「それは勿論。彬良のえっちな映像は風呂場のやつと彬良の家のやつ以外、全部撮ってあるよ。向きがズレてたり画角から外れてるのもあるけど、彬良の声だけでヌけるから全部大切」 「そ、そっか……因みにそのお宝映像コレクションって、いつぐらいから集めてるの?」 「高校時代からずっと」 「へぇ~……」 飾音にさも当然かのように言われ、俺はこくこくと頷く。 まぁ、仕方ないよな。 成就する可能性が極めて低い相手だったんだから、それくらいは。 仕方ない……よな? 「飾音が見る分にはいいよ」 大丈夫だとは思うが、念の為に釘を刺す。 「ありがとう、彬良。……ねぇ、今日はこのままハメ撮りしたいな」 俺の手の中で、飾音が一回り大きくなる。 期待しすぎだろ。 「……どうして欲しいの?」 「このまま撮るから、飾音が自分で跨っておちんぽ咥えてくれない?」 「前から? 後ろから?」 「できたら前から」 飾音がスマホを構える前で、俺はドキドキしながら自分のお尻にローションを纏わせた指を二本挿入した。 散々飾音に拓かれたアナルは、なんの抵抗も示さずスムーズにその入り口をぱっくりと開ける。 大丈夫そう、かな。 「……じゃあ、挿れる、ね」 「彬良、もっとえっちな言い方、して欲しいな。……お願い」 飾音のダメ出しに、俺は頬を染めた。 ご主人様に言われたら従うしかないけど、飾音にお願いされてしまったら、叶えてあげるしかない。 「ん……♡ 飾音のためだけに躾けられた俺のケツマンコが、これから飾音のおちんぽを美味しく頬張るところ、見てください……っ」 興奮で鼻息を荒くする飾音のスマホに視線を送りながら、ゆっくりと自重をかけておちんぽを飲み込んでいく。 「ぁ……♡ はぁ♡」 飾音に撮られている、という高揚感が、俺の快感を高める。 「締め付けがエグいね。直ぐにイかされちゃいそう」 「気持ちイイからぁ……ッ♡ じゃあ、う、動き、ます♡♡」 じゅぽッ♡ じゅぽッ♡ じゅぽッ♡!! 飾音のペニスを扱くように、夢中で身体を上下に動かす。 下から貫かれる快感に酔い、前立腺をごりごりと擦っては快楽を追い求めた。 「ぁんっ♡ あ、はぁん♡」 「腰を振るのが上手になったね、彬良」 「飾音が、褒めてくれるからぁ……♡ 頑張ったぁ♡♡」 飾音はスマホをかざしたまま片方の手を離し、俺の尻を揉んだ。 「柔らかいのに弾力もよくて、最高の揉み心地だ」 「飾音ぇ♡ 気持ちイイっ♡ おちんぽ気持ちイイ……ッッ♡♡」 風呂場で散々搾り取られた俺のペニスはぴたんぴたんと飾音の腹に当たるものの、射精感はやってこない。 新しい刺激が欲しくて、俺はつい、自分の胸を弄りだした。 「乳首自分でクリクリ出来て偉いね」 「乳首……ッッ♡ 乳首イキするぅ……ッッ♡」 乳首を抓り、引っ張るたびに、お尻がキュンキュン疼く。 何度も擦られた前立腺が、俺を射精を伴わない頂へと導いてくれるのがわかった。 「ああ……ッ♡ お尻でイくぅ♡ おちんぽで掘られて、イくぅ……ッッ!!」 「彬良っ」 撮影を止めたのか、飾音はスマホを横に置くと俺の尻タブを大きな手で鷲掴み、そのまま動かしてずちゅ♡ ずちゅ♡ と俺の動きをサポートする。 俺はドライで、飾音は俺のナカで達し、そのままどちらからともなくキスを交わして抱き合うと、ベッドに並んで横になる。 「……あー、気持ち良かった。たっぷり彬良に搾り取られたな」 「それは俺の台詞だろ」 風呂場でどれだけ空にさせられたと思ってるんだ、と言いながら俺は飾音の鼻をつまむ。 それに比べれば、飾音の回数なんて大したことないじゃないか。 初めての時、さっさと放ってしまった飾音は、いまや立派な絶倫だ。 絶倫というより、息子を元気なままキープするのが上手になったのかもしれない。 いつも俺だけが翻弄されている気がしていたけど、俺とキスするだけで力を取り戻す飾音の息子は、今まで十分俺に翻弄されていたのかもしれないなと思った。 「何? もっとシて欲しいって?」 「そんなこと言ってない」 飾音にぎゅうと抱き締められ、俺は笑いながら逃げる振りをする。 ああ、これが俺たちの日常になるのかな、と思ったら。 幸せすぎて、泣きそうになった。

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