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第47話 永遠にこの人と共に歩みたい

その途端、アクセル様からまた噛みつくみたいに唇を奪われる。同時にぐぐっと勢いよく熱杭がさらに奥まで入り込んできた。 「んんっ、んうぅっ、ぐ、んうっ」 奥の奥までこじ開けられたかと思うと一気に引き抜かれる。ギリギリまで抜かれて、また一気に突き上げられて。唇を貪られてろくに息もできないのに何度も何度も突き上げられて、苦しい筈なのにこんなにも情熱的に求められていると思うだけで快感が溢れてくる。 気持ちいい。 気持ちいい。 アクセル様、好き……! 「イール……好きだ……!」 また引き抜かれて、今度はグリュグリュとゆっくり捏ねるように突き入れられる。さっきまでの激しさも気持ち良かったけれど、こんなにも熱い瞳で見つめられてオレのナカを味わうようにねっとりと動く今の動きも最高に気持ちがいい。 「アクセル様、オレも好き……今、すげぇ幸せ」 「イール……」 アクセル様の目に、涙が盛り上がってくる。 「好きだ……好きだ、好きだ」 鼻先に、額に、頬に、目元に。 可愛らしいバードキスが降ってくる。 ゆっくりとナカを確かめるように腰を揺すられながら、耳たぶを食まれる。乳首を捏ねられ音を立てて舐められる。気持ち良くて気持ち良くて、喘ぐ声が止められない。 「ああっ、アクセル様っ……んっ、ああっ」 「どうしたら気持ちいい? 大切にしたい。イールが気持ちいいようにしたいんだ」 今度はナカの特に気持ちいいところを何度も何度も強く擦られて、身体を捩って過ぎた快感を逃がそうとするけれど、アクセル様にしっかりとした身体の重みに阻まれてできない。 「気持ちいい……っ、アクセル様、あっ、ひぁん、やっ、あぁっ」 「イール、これは?」 ひと際力強く奥を穿たれて、目の前が一瞬真っ白になった。大きなストロークで入り口から最奥まで熱杭を撃ち込まれたら、頭が溶けそうなくらいに気持ちいい。 「好き。好き……! あうぅ、ああ、んぅっ……どうしよ、何されても気持ちいい……っ」 完全降伏だ。 「もう、アクセル様の、好きにして……!」 気持ち良くて幸せで、オレは身体の力を抜いてアクセル様からもたらされる快感をただただ享受する。 散々揺さぶられて愛を囁かれて、身体中いたるところを愛されて。 オレの初めてのセックスは、気絶するまで貪られるなかなかにハードな経験になったのだった。 *** あれから二ヶ月。 オレとアクセル様は無事に魔術学校を卒業して、約束通り二人で冒険者としてパーティーを組んでいる。 「イール、大丈夫か?」 朝はアクセル様の心配そうな声で始まるんだけど、もちろんそれは毎晩アクセル様に抱き潰されるせいだ。 実際はアクセル様が回復魔法をかけてくれるから、結果的にはダメージは残ってないんだけど、際限なく貪ってる自覚があるらしいアクセル様的には心配でしょうがないらしい。 かいがいしく世話をしてくれるアクセル様にほどほどに甘えて、一緒に魔物を討伐して、早めに宿に戻ったらふたりで魔術の特訓をして、夜は甘々のラブラブで愛を語り合う。 アクセル様のおかげで無理しなくても上位の魔物が簡単に討伐できるし、結果として懐はいつもあったかい。高級な宿に泊まれるし、飯もうまい。 しかも教え上手なアクセル様にかかれば、あれだけできなかった魔術も使えるようになってきて、オレは今、最高に毎日が楽しい。 「すまん。あれほど無理をさせないようにしようと思ったのに、イールが可愛くて加減ができない」 「大丈夫だって!」 しゅんとするアクセル様に笑って見せる。 夜は野獣と化してオレが気絶するまで貪ってくるアクセル様も可愛いと思うけど、別にそもそも困ってないし。 「嫌だったらちゃんと嫌って言ってるよ」 「イール……」 「気持ちいいし、好きって言ってくれるし、アクセル様が夢中でオレの事抱いてくれるの、嬉しいんだ。……オレ、アクセル様のことも、アクセル様とのセックスも、大好きだから安心して」 「……っ」 感極まったらしいアクセル様が、オレをぎゅうっと抱きしめて、熱烈なキスをくれる。 このままいい雰囲気になって、朝っぱらからまたまた盛ってしまうことも少なくない。 今日はこのままエッチかな? アクセル様はそれはもう絶倫だと思うけど、それもまた楽しめてしまうオレもなかなか色事には強かったらしい。 アクセル様といると知らなかった自分を発見することも多くて、それもまた面白い。 舌を吸われるのが気持ち良くて縋るように身体を寄せたら、アクセル様のご子息が熱をもって硬く力強く勃ち上がっているのがはっきりと分かる。 する、と指先で屹立に触れたら、天を突くほどに成長した。 あっという間に抱き上げられてベッドへと逆戻り、アクセル様がのしかかってきて服なんて一瞬で剥ぎ取られた。 ああ、今日も朝から愛して貰えるのか。 この強くて優しくて格好良い人が、オレに夢中になってくれている。それが嬉しくて、オレは求められるままに身体を開く。 もっと奥まで。 もっと激しく。 アクセル様の鍛え抜かれた背中に回した腕からは、オレを穿つために動く力強い筋肉を感じられて、それがまたなんとも言えず愛おしい。 永遠にこの人と共に歩みたい。 そう思える人に出会えた幸運を噛み締めるオレだった。 終

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