変な声なんて出したくないのに、ため息みたいに勝手に漏れてしまうのが恥ずかしくて。 でも、アクセル様はそれが嬉しいみたいで、さらにやわやわと緩やかに刺激を与えてくる。 「んんっ……！　そこ、ダメ……ッ！！！」 先っぽのくびれの部分を指先でこすこすと擦られると堪らなくて、思わず腰が動いてしまう。 高まっていくばかりの快感に、もういっその事吐き出させて欲しいと思うのに、決定的な強い刺激は与えてくれない。それがなんとももどかしい。 「アクセル様……っ」 焦れてしまってアクセル様を恨みがましく見上げたら、アクセル様はヒュ、と息を呑んだ。 「イール！！！」 「ああっ、んんうっ！」 丸まってた身体をころん、と転がされたかと思ったら、覆い被さってきたアクセル様に噛みつくみたいにキスされる。くちゅくちゅと舌を絡めながら、いきなり乳首をつままれた。 突然の乳首への刺激に、ビリビリと心臓からペニスまで電気が走り抜けていく。 乳首がこんなに感じるなんて。 高まりきっているのに急に放置されたペニスは、乳首に与えられる刺激にさえも貪欲に反応して痛いくらいに張り詰めてた。 頼むからもうイカせて欲しい。 唇を貪られ舌を吸われて甘噛みされて、乳首をクニクニと好きなだけ弄られて、もう何も考えられない。 ようやく唇が解放されて息が吸えたと思ったら、はあっと熱い息が首筋にかかってゾクゾクした。アクセル様の熱い唇は鎖骨を辿って胸の方へと這っていく。 慣れない快感に翻弄されていたら、突然お尻の穴をくるんと触られて思わず声が出た。 「ひゃっ！？」 「キツいな。入る気がしない」 「あ、当たり前だろ！　ていうか、するの？　その、……最後まで」 「できれば。嫌か？」 「い、嫌じゃないけど……」 アクセル様はズルい。こんな風に聞かれたら、拒否なんてできなくて。 「良かった。こんなにいい反応をされているのにあおずけを食らうと、さすがに悲しい」 そう囁いて甘えるようにオレの首筋に顔を埋めてくるアクセル様を見ると、今までとは違う愛しさが込み上げてくる。 きっとアクセル様とオレは似てるんだ。 常に孤独を感じてて、劣等感も強くて。こんなに環境も周囲の評価も真逆なのに、こんなことがあるだなんて。 出会ってまだそんなに経ってないってのに、こんなにも急激に惹かれたのは、きっとそんなところも原因のひとつだったに違いない。 この人が愛しくて大切で、こうして触れあっていられるのが……恥ずかしいけどとてつもなく嬉しい。 「アクセル様、オレも……アクセル様とひとつになりたい」 「イール……！！！」 「ああっ……！」 オレの了解を得られた途端、アクセル様の指がオレの後ろの穴に潜り込んできた。 どうやったのか、いつの間にかぬめりを纏った指は奥へ奥へと潜り込んできて、広げるように動いていく。押し開かれても思いのほか痛みは感じなくて、異物感をこらえているうちにだんだんゾクゾクしてきた。 だって、身体の内側をこんな風に弄られるだなんて考えた事も無かった。 浅い息を何度も吐いていたら、アクセル様が心配そうに覗き込んでくる。 「大丈夫か？」 「だい、じょうぶ……あっ、やぁ……そこ、なんか」 ぐりゅ、と中をなぞられて、突然痺れるような快感に襲われた。 「あ、あ……あ、待って、あ、」 「でも、気持ちよさそうだ。ここ、すごく張り詰めてる」 「あああっ、あ、ああっ」 ペニスをちょんとつつかれて、大きな声が抑えきれない。恥ずかしくて手で口を塞ごうとしたら「声、聞きたい」と囁かれて涙目で堪えるしかない。 「やめ、あっ、ああんっ」 後孔を激しく弄られて、震えるペニスまで擦られると、もう気持ち良すぎて頭がどうにかなりそうだった。 「気持ちいい、ああ、アクセル様……！」 「イール、随分ほぐれてきた。ひとつになりたい」 声が切羽詰まっていて、太腿に触れたアクセル様の屹立が熱くて。 コクリ、と小さく頷いたら、待ちかねたようにアクセル様の逸物が入ってくる。 「……っ」 あまりの衝撃に、息が詰まった。 「大丈夫か」 好きに動きたいだろうに、アクセル様は心配そうな顔で馴染むのを待とうとしてくれている。けれど、中に入ってきたアクセル様の熱杭があまりにも硬くて震えてるから、アクセル様の方が苦しそうで可哀相になってくる。 オレは一生懸命に笑顔をつくって頷いてみせた。 「大丈夫……アクセル様、動いて」 「……っ」 アクセル様の眉がきゅ、と引き絞られて、ゆっくりゆっくりとアクセル様の熱杭が入ってくる。 息を詰めて、額に汗しながら、オレを傷つけないように丁寧に入ってくれてるのが分かって、たまらなく愛しくなってしまった。 「アクセル様……っ、んううっ」 「バカっ、大丈夫か！」 ぎゅうっとアクセル様の分厚い身体を抱きしめたら、ぐぐっと熱杭が一気に入ってきて、その衝撃に息ができなくなった。 苦しい。 でも、こんな奥までアクセル様で満たされてるのが幸せで。 「すげぇ……アクセル様でいっぱいだ……」 思わずニヤけてしまった。