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第七章『やっぱり『触れ合いたい』の『好き』でした』ー2
「あ……りくろ……松村さんも、美味しいって喜んでました!」
自然に言ったつもりなのに。
「本当に? 嘘だよね? 気に入らなかった?」
(何故かバレましたー)
バイト先でも人のことをよく見ている洸にはわかってしまった。僕がどんな気持ちで言ったのか。『気に入らなかった』と思わせるには紹介した彼に申し訳なくて僕は本当のことを言うことにした。
「はい。嘘です〜ごめんなさーい。実は……」
土曜日の出来事を掻い摘んで説明した。なるべく陸郎が悪く取られないように。
『そう、残念だったね!』とか軽く返してくれると思ったのに、洸は「それは酷いな」と呟いてから黙りこくった。顔を見れば真剣で、買った品物を物凄い勢いで食べ始めた。
(ええーっどうしたのっ?!)
それはもう鬼気迫るような勢いだったので思わず凝視してしまった。彼は全部食べきり、仕上げにペットボトルの水を飲むとペットボトル以外のゴミをゴミ箱へ捨てに行った。
(なんか急に用事思いだしたとか? まあ、さっきの話があれで終わってくれてよかったけど)
と呑気に洸の行動を眺めているとまたすごい勢いで戻って来て、
「おまえもう食べ終わったよなっ?!」
確かに僕ももう食べ終わっていた。
「え、はい」
そう答えるや否や、がしっと僕の腕を掴んで立ち上がられ引き摺るような勢いで引っ張っていく。少し先に外側に出られるドアがあり、そこを開けると僕諸共外に出た。
周りに窓のない軒下。
洸は注意深く辺りを見回した。今日はで見える範囲には人はいなかった。それでも念には念を入れるように、ぴったりと寄り添い僕にしか聞こえないような声で、
「おまえの恋人酷くないか?」
まずそんな一言を投下した。
(えっ?)
「おまえが誕生日を祝わってくれるってわかってて他に行くって。あとから来たからって全然間に合ってねぇだろ、それ」
静かだけどめちゃめちゃ怒りが伝わってくる。
(なんで、そんなに。ってかその前に)
「おまえ、他にも酷いことされてるんじゃないのか」
顔がくっつきそうに間近に迫る。僕は一歩下がる。そしておずおずと「はい……」っと手を上げた。授業中に挙手する学生のように。洸はピッと僕を指差した。喋ってもいいらしい。
「あの……りく……松村さんは恋人じゃないです……なんでそう思うんですか……ってか、三瀬さん『そういう』の平気なんですか? 普通に浮かんでくるなんて」
「ん?」と洸が怪訝そうに片眉を上げた。
「え? 恋人じゃないのか? そんなはずないだろ、あんな距離感近くて。仮に違うとしても、温くんはあの人のこと好きなんじゃないのか? あとオレはそういうのには偏見はないよ」
口を挟む間もなく一気に言い放った。
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