「んむ♡　はぁ♡　んぁッ♡」 「はぁ、ほらもっとその小っちゃいお口開けて。しっかり舌出せって」 「ぁあ♡　ふぁ♡」 ぐちょぐちょぐちょと、涎が垂れるのも気にせず、清流は僕の口内をその分厚い舌で掻き混ぜた。 親指も差し込まれていて、口を閉じられない。 引っ込めていた舌に清流の舌が絡まり、引っ張り上げられるように力強く吸い付かれた。 「んんぅ♡」 「はぁ、やべ、俺本当に今、世那とキスしてる……」 清流のぽつりと呟いた独り言で、夢心地のようにふわふわした感覚がほんの少しだけ和らいだ。 薄く開いた視界に、情欲を強く滲ませた清流の上気した顔がアップで映り、どくんと胸が大きく打ち鳴らした。 いくら押してもびくともしない清流の胸は早鐘を刻み、その鼓動の速さが僕をより緊張させる。 見合いをして、デートしたら、身体の相性を確かめ合わないと。 そう言われて、キスされた。 キスくらいならいいかと思って瞳を閉じたのが間違いだったのかもしれない。 スイッチが入ったらしい清流に、貪り食われるような深いキスを、僕も体験したことのないようなエロいキスを、ずっと仕掛けられている。 多分だけど、女性との経験値が、僕とは圧倒的に違う気がする。 「きよ♡　らぁ……っ♡」 「ああ、世那、キスだけで蕩けた顔して、マジ可愛い」 「やぁ♡　どこ、触って……っ♡」 キスしたまま押し倒されて、元気になってしまったペニスを扱かれる。 ――なんで男のそんなところ、触れるの！？ 耳を舐められながら触れられ、射精感で袋がきゅうきゅうと収縮を始める。 今すぐにでも出して楽になりたいという欲望を、懸命に堪えた。 「声、我慢するな」 「ひ♡　んッ♡」 ちゅこ♡　ちゅこ♡ ちゅこ♡　ちゅこ♡ 清流の手が的確に、僕のペニスの気持ち良いポイントを刺激する。 カリ首を捏ねられ、喘ぎ声が漏れてしまう。 「あ♡　あん♡」 「世那って体毛もほとんどないんだな。ちんこまで綺麗なピンクとか、想像以上だ」 「だめ、イく♡　放して、きよら、ぁ……♡♡」 もう駄目。 もう無理。 涙目で訴えても、清流は嬉しそうに微笑むだけで。 「いいよ、一回イっとけ」 「ああああっっ♡♡」 清流の許可がおりて、びゅるるるる、とその手の中にねっとりした液体を放つ。 久々の解放感に身体をびくびくと震わせながら、はぁ、はぁ、と乱れる息を整えた。 「なぁ、世那。ここ弄ってもいいか？」 え？ ぐぷぷ♡　とお尻の穴に指を一本差し入れられ、僕の身体と思考は硬直した。 「だ、だめ！」 「あー、世那のアナル絞まる。本当に、駄目？」 「汚いから、駄目！」 「じゃあ、綺麗にしてからならいいんだな」 え？ 「大丈夫、手伝うから」 え？ え？ 気付けば僕はトイレとお風呂場を行き来し、アナルセックスのための事前準備をさせられた。 ＊＊＊ 「ほ、本当にするの……？」 「男は初めてだが、絶対に気持ち良くさせてやる」 キスと手コキだけで、清流が上手いってことだけはよくわかった。 好奇心が多少あるのも、認める。 でも、展開が早すぎて、ついていけない。 清流は自分の手に落としたローションを両手に広げて馴染ませ、仰向けになった僕の上に覆いかぶさる。 「ほら、リラックスして、身体の力を抜いて。あとは任せてくれればいい」 「清流……ん♡」 ちゅう、とキスをされる。 舌を絡ませたまま両方の胸をカリカリ♡　と弄られ、僕の乳首はあっという間に勃ち上がった。 なんで。 僕は女じゃないのに。 「ああ♡　あっ♡」 「感度いいな。普段から乳首弄ってる？」 「そんな、こと♡　してな……んんッ♡」 「じゃあ、才能か」 初めての経験に、驚きを隠せない。 でも、清流の指で触れられるところは全部、気持ち良かった。 脳が痺れるようなキスをされたまま、ただ清流の与えてくれる快感に溺れる。 ――にゅぶん♡ 「ひぅ♡」 「大丈夫だ、痛いことは絶対しない」 「ぁ♡　あう……♡」 僕が呆けている間に、清流の指が綺麗にしたばっかりのお尻の穴に侵入した。 にちっ♡　にちっ♡　にちっ♡ ぐ♡　ぐぐ♡　ぐぐぐッ♡ ローションを纏った指はスムーズに出し入れを繰り返し、そのうち腸壁を押すようにして僕のナカを探られる。 「んぁっ♡」 「痛いか？」 清流が動きを止め、僕はふるふると首を横に振った。 「ちが、なんかお腹の中……ぞわぞわする、気がして」 くすぐったいような、変な感じ。 僕が清流に縋りついてそう言えば、耳元でふっと笑った気配を感じた。 「なら、いい感じだな。この辺に前立腺があって、慣れればちんちんより感じさせることができるから」 「んんっ♡」 「ここか」 「あ♡　そこ、ヤバ……っ♡♡」 乳首を舐められながら、とん♡　とん♡　と前立腺とやらを何度も押される。 「腰浮いてきてるな、気持ちいいか？」 「わかん♡　な……っ♡♡」 「後ろだけじゃ、まだ難しいか。前も弄ってやる」 「あああ♡♡」 お尻と同時にぢゅこぢゅこ♡　とペニスを扱かれ、身体がガクガクと勝手に揺れる。 「清流、だめ♡　また、イっちゃ……♡♡」 「んー？　さっき出したばっかなのに、またイきそうか？」 清流の指で、お尻側から精液を押し出されるような感覚が僕を襲う。 「ん♡　また♡　出ちゃ……ッッ♡」 「いいよ、もっかい射精(だ)しとけ」　 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡♡！！ ぬちぬちぬち♡♡ 「あああッッ♡　も、イくぅ……っっ♡♡」 清流の手で前を激しく扱かれ、僕はあっという間に達してしまった。 先端から放たれた粘着質な液体が、ぱたぱたぱた、と腹から頬までほぼ一直線に滴り落ちる。 「二回目なのに、よく出たな。セルフ顔射、エッロ……」 「うう……」 羞恥心で泣ける。 「よしよし、気持ち良かったな」 清流は嬉しそうに笑って、僕の頭を撫でながら身体に飛び散った精液をその分厚い舌で舐め取っていく。 ただそれだけで、責められているわけではないと感じた僕の心は、軽くなった。 「あー、世那のナカ、きゅうきゅう締め付けてる。気持ち良かったか？」 「うん……」 今度は素直に頷いた。 「ああくそ、挿入(い)れてぇ……」 清流が埋めたままの指をぬちぬち♡　と動かしながら、僕のお腹に下半身を押し付ける。 全然触っていないはずなのに、それは硬くて、熱かった。 「え、なんで……」 「好きな奴のこんな姿見て、興奮しないわけないだろ」 「あ、う、そっか……」 真っすぐ見つめられたままそう言われ、なんだか照れてしまう。 そうか、清流は僕を相手に、興奮しちゃうんだ。 されてばかりじゃ悪いかな。 先ほど清流が僕のものを初めて触った時は驚いたけど、ここまでくれば流石に慣れてきた。 僕は意を決し、そっと手を伸ばして清流のペニスに触れる。 ビクン、と激しく揺れたその手の感触に驚いた。 ……え？ あれ、なんだか、僕が持っているものとちょっと違うような気が……。 怖いもの見たさで、そろそろと視線を落とす。 ――でっか。 僕の視線と驚愕に気づいたのか、清流は苦笑する。 「はは。ここまで興奮するのは、初めてかも」 「う、うん……」 ごくり、と喉を鳴らして、僕は清流に尋ねた。 「ええと、これ、どうする……？」 これを僕のナカに入れるのは、どう考えても無理だ。 裂けちゃう。 清流ははああ、と深いため息だか深呼吸だかをすると、「そのまま、扱いて貰えるか？」とお願いしてきた。 「う、うん」 「俺の動きにあわせて」 俺の動きってなんのことだろう、と思えば、僕のお尻の穴に埋められた指が、ぐちょぐちょと抜き差しを開始した。 「ん♡　ぁ♡」 「く……っ」 僕は必死で、血管がバキバキに浮き立った清流の立派すぎるペニスを掌全体で擦り上げる。 「カリんとこ、擦って」 「う、ん。んん♡♡」 言われた通りに扱くと、清流のペニスはそれに呼応してさらに膨張した。 なんだかその姿が可愛くて、大きくなぁれと思いながら先走りを使い、清流の指に合わせてじゅこじゅことタイミングよく扱き続ける。 「世那、世那……」 「きよ、らぁ、んむ♡」 指がお尻から引き抜かれ、激しいキスを交わす。 名前を呼ばれるたび、好きだと言われているような錯覚を起こした。 清流は腰を激しく動かし、僕の手を使って自慰をする。 「ぅ、イく……っ」 やがて清流が吐精し、大量の精液が僕たちの間にぶちまけられた。 僕は達成感で、心が満たされた気分になる。 「……世那、シャワー、浴びにいこうか」 「……そだね」 はぁ、はぁ、荒い息を整えようとする清流の額に汗が滲んで、色っぽい。 キスしたままシャワーをして、ナカも弄られて。 ベッドに戻っても、四つ這いになった僕のお尻を清流が延々と解し続けた。 「やらぁ♡　も、気持ち、良すぎれ、むりぃ……♡」 「世那、可愛い。ほら、世那のまんこトロトロになってる」 「まんこ、言う、なぁ……ッ♡」 気持ち良さで前後不覚になるまで、快楽地獄に堕とされ。 その日は一晩でした自慰の数をあっという間に塗り替えられた。