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第49話
「父ちゃんありがとう!」
「うい!頑張れよ!」
校門の前で降りると父ちゃんは手を振りながら仕事場へ向かった。
学校へ行く道が今日は結構楽しかった。
馬鹿みたいにくだらない話を永遠とし続ける親父。それが何だかおかしくて笑ってしまった。声を上げて笑うなんて最近してなかったなぁ。
そんな事を悶々と考えているとあっという間に自分の教室についていた。
ドアを開けて自分の席に座る。すると、俺が来るのをスタンバイしていた女の子たちに一斉に囲まれる。
ん?でも、いつもと雰囲気が違う。なんか、可愛いけど少し陰キャラ感のある子達に囲まれてるぞ俺。
「…成海くん!神崎先輩とのエッチはどうでしたか?」
俺を囲んでいるグループのリーダー的存在?の眼鏡をかけた黒髪を一つ縛りに結んだ女の子がいきなり聞いてきた。
「え、えぇぇ、ま、まって、、、俺はそ、そんな、え、エッチと、か、うん。断じてして無いよぉ?汗。はははは!あ、アレだよ!夢の続きを見てるんじゃない??」パニクって声は裏返るし、変な所から汗は出るし、目は泳ぐしで、動揺しているのがバレバレ。
クラス全員聞いてるだろ。
俺の人生を狂わせる奴らの名前をみんなに教えてやる。
神崎雅と、腐女子だぁぁぁ!!
「で、でも、首すじにいつも付いてなかったキスマとかあるし。最近色気が増したし。」
怖い怖い怖い。
どんだけ監視されてんの?
てか、絶対このネタ提供したやつ知ってるわ俺。
凛。
あいつしか居ねぇぇぇぇ。
マジぶっ殺す。
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