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第53話
噛まれた所から熱が広がっていく。
「そんな所噛むなっっ、」
もう敬語なんて使えるかよっ。
「勃ってるぞ〜お前の可愛い粒が」
と、言われ見るとツンっと主張している乳首。俺は嫌なのに身体は神崎に反応している。
「やだ。俺を作り替えないで。男で感じる身体にしないで。」
お願い。
「なぁ、運命って信じてる?」
いきなり呟く神崎。
無表情の読めない顔で聞いてくる。
俺は運命なんて信じない。自分の意思で決められないなんて嫌だ。
「信じない。先輩は信じてるの?」
すると、馬鹿だよなって顔しながら笑った神崎。
「馬鹿らしい話だよな?」
「…」
反論してやろうと思った。“本当に馬鹿らしいな”って言って笑ってやろうと思ったのに、、、何故か出来ない。
「な、なんでいきなりこんな話?」
沈黙が続くのが嫌で話しかける。
「俺は信じてる。」
俺の目を見て力強くいう神崎。
運命を信じる奴なんて女々しいやつとバカにしていたけど、かっこよく感じる。自分で運命と強く思っているのが伝わる。
「じゃあ、何が運命だと思うの?」
この男をこんなに強く運命だと思わせる事って何だか気になる。
「お前にあった時。、、、運命って思った。」
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