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第8話(オーナー視点)
大人になってからも女性との距離は保ってきていた。
恋愛しなくてもいいかと思うほどに
そんな時に、高校の調理実習で料理に興味が湧いた。
そこから専門に行き、料理の基本から学び
基礎を叩き込んだ。
レストランでバイトをしながら資金を貯め
やっとのことで店を出しオープンさせた。
落ち着いたBGMと共に料理を楽しんで貰えるようなコンセプトにした。
あえて開店時間も決めずに知る人ぞ知る店に
静かを楽しみたい人だけに来て欲しいと願いを込めてみた。
そんな願いを知ってか知らずか分からないが
ある日突然それはやってきた。
いつものようにSNSに開店の投稿をして
しばらくすると男性が1人やってきた。
カウンターに案内して
ランチメニューを出すとその人は
「いただきます」と小さく言うと料理を口にした。
その後にっこりと微笑み料理を堪能していた。
それがお姫様…
つまりはあいつとの出会いでもある。
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