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センセー、出会い頭でそれは犯罪ですよ?

(今日も疲れた⋯) 午後十時半過ぎ、鳴神 直(なるがみ なお)は、塾のバイトを終えて夜道を歩いていた。 (夏の終わりって言ってもまだまだ暑いや) ネクタイは緩めたまま、汗ばんだシャツが背中に張り付いて気持ち悪い。 コンビニの看板の明かりが、うっすら青白く肌を照らしている。 (明日は⋯なんだっけ?そうだ、模擬授業あるや。前回めっちゃダメ出しされたから、気をつけないと) 「導入が弱い」「板書が雑」「児童を見ていない」 頭の中で、教授やクラスメイトの声が何度もリピートされる。 (うん、反省ノートにも書いたし、何度も練習したから今度は大丈夫なはず!負けるな俺!) ふぅっと息を吐いて、自分を鼓舞する。 (よし、帰ったら指導案の見直しだ) そう思って歩き出した矢先―― 「⋯⋯あれ?」 公園のベンチに、ぐったりもたれかかる少年の姿が目に入った。 白いシャツに、黒のスキニー。 小柄で華奢なその体は、今にも風にさらわれそうだ。 女の子のように整った顔立ち。だが、眉は少しつり上がっていて、何かを睨んでいるように見える。 (え、中学生⋯?こんな時間に?何かあったのかな?⋯声掛けた方がいいよね) 足を止めて少年を見る。よく見ると、その手には――缶チューハイが握られていた。 「えっ!!?⋯ちょっ!き、君!!」 直は、慌てて少年に駆け寄る。 「君、何してるの!?」 「⋯⋯はぁ?んだよ、お前」 (あ?社会人⋯?てか、くたびれてんな、こいつ⋯やだやだ社会の歯車って。俺もなっちまうのかな) 少年は顔を上げ、こちらを睨みつけてくる。 その瞬間、直の心臓がドクリと跳ねた。 (可愛い⋯⋯)   視線が絡んだ瞬間、背筋がザワついた。 (⋯⋯近くで見ると小学生にも見えるぐらい、幼い⋯それに、硝子細工のように壊れそうで儚いや⋯)  背丈といい、体格といい⋯全てが折れそうなぐらい華奢だ。 (でも、可愛い⋯可愛すぎる!うっ、胸が苦しい⋯いやいや、相手、中学生!!俺は、将来先生になるんだろ!?ダメダメ!!倫理観、倫理観!!)   思考がグルグルとする中、ふと少年の手元に目がいく。 その手には、缶チューハイ――ラベルには、アルコールと書かれている。 「っ!それ、お酒だろ?中学生がそんなの飲んじゃダメだよ!将来、先生になる身として見逃せないよ!」 「はぁ?先公になる気かよ、真面目なことで⋯⋯⋯中学生⋯?はぁ!?俺、中学生じゃねーし!!」 少年は舌打ちをしながら、ズボンのポケットを乱雑にまさぐる。そして勢いよ何かを突き出した。 「見ろよ、これ!!」 目の前に出されたのは――免許証だ。 小さな文字に目を凝らす。確かに写真は目の前の少年だ。 そして、生年月日を見る―― 「え!?同い年!?」 「納得したか!俺は小山内 翔太(おさない しょうた)!今年二十一の大学生だよ、バカヤロー!!それでも信じないなら⋯」 またズボンのポケットをまさぐり、それを突き出す。 「これ!学生証!!」 〇×大学 経済学部 経済学科 小山内 翔太 ――写真も目の前の彼。確かに、大学生だ。しかも⋯ 「えぇ!?俺と同じ大学じゃん!?」 「そーかよ、奇遇だな。センセイ」 (こいつ、大学生かよ⋯順風満帆って感じがして鼻につく⋯) そう言うと、また缶チューハイを飲む。 (ホントに中学生じゃなかったのか⋯じゃあ、問題ない⋯いや、何考えて、俺!!しっかりしろ!!) 「き、君が二十歳超えてるのはわかったよ。でもこんなところで飲んでるの?危ないよ」 「⋯うるさいなー就活に嫌気がさしてんだよ、勝手に飲ませろ⋯何もやる気起こらないんだよ⋯」 また缶チューハイを一口飲むと、翔太は唇の端に溜まった水滴を、無造作に唇で拭う。 それだけのはずなのに――火照った唇が妙に艶っぽく見えて、視線が勝手に吸い寄せられる。 (っ!?⋯なんで、目が離せないんだ⋯理性を保てよ、俺) 思考がパンク寸前だ。 「⋯⋯⋯ふーん」 それに何かを察したのか、ニヤリと翔太は笑う。 「んだよ、真面目そうな顔をして''そういうことかよ''」 唇の端をつり上げながら、翔太はわざとらしく缶を揺らす。残った液体がかしゃんと音を立てる。 「心配そうな顔をして?大丈夫か?とか言って―― ホントは俺のこと襲いたいって魂胆なわけ?センセー?」 直の呼吸が一瞬止まる。 ――見抜かれた? 「そんな、わけ⋯ないだろ」 出した声が思っているよりも数倍、か細かった。 「あははは!カマトトぶりやがって!体は嘘ついてねーじゃんかよ!」 (真面目そうなやつほど変態ってホントなんだな⋯俺の見た目だけで興奮しやがって⋯⋯どうせ、中身みたら幻滅すんだろ) 翔太の指摘で、ぶわっと直の顔が真っ赤になる。 「なに、言って!!⋯っ!」 だが―― 視線がふと、自分の下半身に落ちた。 パンツの前が、明らかに盛り上がっていた。 言い訳しようがないほどにだ。 ズボン越しに、形がくっきりと浮かんでいる。 (嘘っ、なんで⋯!?こんな、ケモノみたいな⋯!)   慌てて前を手で押えるが、もう遅かった。 「ガチガチじゃんかよー⋯あーあ、センセーがこんな俺に欲情するとか⋯キモっ」 くく、と喉を鳴らして笑いながら、翔太はずるずるとベンチから立ち上がる。 すっと近づいて、直の顔をのぞき込む。 「なぁー?俺のどこに興奮したー?」 低く、囁くような声が耳元に落ちる。 それだけで、ゾクリと背筋が震えた。 「顔ー?唇?⋯裸じゃねーのに興奮するとか、変態の考えること、よくわかんねぇーんだよなー」 そう言いながら、盛り上がっている''それ''に手を伸ばす。 「うわぁー⋯ガッチガチ⋯あっつ⋯」 細い指先が、ズボン越しに押し当てられる。 じんわりと、熱が伝わってきて、それだけでビクッと下腹部が跳ねた。 (⋯っ、ダメだ、こんなの⋯) その反応に、翔太はニヤリと笑う。 「キモチイイ?」 直は声にならないうめき声を漏らす。翔太の指先から伝わる熱が、彼の理性を麻痺させていく。 「はは、変態♡⋯あー、このままじゃ、汚れちゃうよな〜だったら⋯」 翔太は直のベルトを器用に外すと、バックルが鈍い音を立てて落ちて、ズボンに手をかける。 直は抵抗する素振りを見せたが、翔太は構わず一気にズボンと下着を下ろした。   「わぁー、でっか♡」 「っ、ここ、外⋯」 「うるさい⋯てか、なぁにこれ♡ベタベタじゃん、そんなに俺で興奮してたのかよ♡」 翔太は、艶かしい笑みを浮かべながら、直の熱を持ったペニスに人差し指を押し当てた。 ビクっ、と直の体が震える。 「っ⋯はぁ⋯」 直は喉の奥から絞り出すように声を漏らす。翔太の指先が、ペニスの先端をくすぐるようにゆっくりと撫でると、直の視覚は一瞬にして真っ白になる。 「ははっ♡もうこんな濡れてんじゃん。体はホント正直だな」 翔太の挑発的な言葉に、直は顔を赤くするも、されるがままであった。 「そんなに俺に触られたいの?変態♡」 翔太は笑いながら、 指先でペニス全体をゆっくりとなぞっていく。直は背中を弓なりに反らせ、耐えきれず喘ぎ声を漏らした。 「っ⋯あっ⋯⋯はぁ⋯」 (ダメだ⋯止めないと⋯) 心の中では抵抗していても、体は素直だった。 両手の腕は、もっとと強請るように翔太に縋っていた。   「ほら、体は素直じゃんか♡こんな幼児体型に何をそんなに興奮してんだか⋯」 そう言い、ペニスから指を離す。刺激がなくなり、震える。体はもっととねだっている。 (⋯⋯もっと) 気づけば、翔太の頭を掴んで、己のペニスに引き寄せていた。 「っ、うわっ!!」 翔太の挑発的な笑みが、一瞬にして消える。目の前には太く、熱いそれが、今か今かと待ち望んでいる。 (っ、なんだよ急に⋯舐めろってか?⋯上等だよクソ変態!!) 翔太は動揺しつつも、直のペニスを口に含む。 「ん⋯♡⋯あぅ⋯♡ん⋯⋯♡でっか⋯⋯♡」 ちゅぱちゅぱという音が辺りに響く。 翔太の唇と舌がペニスの先端をくすぐると、直の身体はビクビクと快感に痙攣する。 「はぁ⋯くっ⋯んん⋯」 直は声をに必死に抑えようとするが、喉から漏れるのは甘い喘ぎ声だけであった。   (でけぇ⋯♡口ん中、熱いので、いっぱいで⋯やっべ♡) 一方、翔太は追い詰められていた。 少し舐めて、焦らすを繰り返そうとしたが、直の大きさに余裕が完全に無くなっていた。 先端を舐めて、全体を口に含んで、吸い上げて、口の中で出し入れを繰り返して⋯⋯本気になっている。 (どーしよ⋯遊びだったのに⋯マジになってる♡) ちゅぱ♡ちゅぱ♡ ちゅ♡じゅうぅ♡じゅぽ♡ちゅぅ♡ ちゅぱ⋯♡じゅっ♡じゅぽぉ♡ 恥ずかしい音が、耳に響く。 (これ⋯ホントに俺が⋯出してんの?⋯恥ずかし♡) 顔が赤くなるのを翔太は、感じていた。 ふと、目の前の名前も知らない青年の顔を見る。 「あっ⋯⋯んっ⋯⋯それ、やばっ⋯」   翔太のフェラチオに顔を赤くし、快楽に耐えている。 (これ、俺の手でなってんだよな⋯ははっ♡) 優越感で、内心ほくそ笑む。 目の前の人間が堕ちていく姿が、楽しい、楽しい! (こんな、就活なんにもせずに昼間からパチンコ打って、酒飲んでるやつに、スーツ着てる真面目くんが俺の手で快感に酔いしれてる⋯そう思うだけで、すげーキモチイ♡) ――それだけでイキそうになる 「んん⋯⋯あっ♡イけ、イけよ♡変態♡俺の、手で♡」 「うっ⋯まっ、て⋯それ以上は⋯で、る⋯出ちゃうから⋯!」 「カマトトぶるな♡⋯センセ⋯♡イ、け♡⋯⋯ん♡だぁせ♡」 直の訴えを無視して、さらに口を動かす。 「うぁ⋯⋯ん⋯あぁ⋯⋯あっ⋯⋯っ」 直の腰が激しく震える。快感に身を委ねる直を見て、翔太は己のペニスが熱くなるのを感じ、下腹部を見ると見事に勃起していた。 (っ、勃ってやがる⋯俺も変態じゃねーか♡) 翔太の中では、今や、それすらも快感に変わっていた。 (もう、いい⋯変態でも⋯触りたい♡) 翔太は我慢できなくなり、直のを吸い上げながら、己のペニスを扱き始めた。 「んっ⋯♡あっ⋯♡ひぃぁ♡⋯⋯はぁ♡」 (っ、この子、オナニーし始めた) 直は快楽で潤んだ瞳を開き、目の前のそれを見る。 片手で自分のペニスを扱き、直のペニスを弄んでいる。 さながら、直のためだけのショーだ。   「えっろ⋯」 (中学生みたいだけど⋯やっぱ俺と同い年なんだ⋯) 思わずそう呟くと、翔太の身体がビクリと震える。 直から視線を逸らし、顔を赤らめる。 「何見てんだよ⋯♡俺の勝手だろ⋯♡」 悪態をつきながらも、手と口の動きは止めなかった。 直の耳には、生意気な口調とは違う、甘く、懇願するようなものにも聞こえた。 「ん⋯♡あっ⋯⋯ひっ♡⋯あぁ⋯♡」 「あっ⋯んっ⋯⋯くぅ⋯⋯はぁ⋯⋯」 互いに昂り、終わりがそこまで見えている。 直は翔太の痴態に興奮し、翔太は直の熱い眼差しに興奮して、快感の波を増幅させている。 「⋯⋯⋯も、でる、でるよ⋯!」 「んぅ⋯♡⋯あっ♡⋯だぁせ♡俺も、イキそ⋯♡」 「あっ⋯⋯くっ⋯あっ、あぁ!!」 どくっ♡どくっ♡びゅ♡びゅ♡どぴゅ〜〜〜♡ 「んっ⋯♡あっ♡くる♡きちゃう♡⋯んん⋯あっあぁっ♡♡♡イっ⋯⋯くぅぅ♡♡♡」 びゅ♡♡びゅっ♡びゅ♡♡どぴゅっー♡♡ ほとんど同時に二人はイッた。 直は荒い息を吐き、翔太は口に出された精液を何とか飲むこもうとしていた。 「んん⋯♡んっ⋯♡おぇ⋯⋯♡けほっ、まっじぃ⋯♡」 「 !?⋯飲んだの!?」 「あぁ?⋯⋯んだよ、別にいいだろ?⋯ははっ♡てか、出したのに、まだおさまってないの?」 翔太が指差す''そこ''には今だしたのに、ビンビンにいきり勃つ直のペニスがあった。 「っ、ちがっ!」 「はははは!!センセーさぁ!俺の口ん中に、無責任に出しといて、まだそんなこと言うのかよ!!」 「⋯⋯⋯ごめん」 ニヤリと不敵な笑みで翔太は聞く。 「はぁー⋯笑ったー⋯んで、センセー⋯どうするんだよ。それ」 「センセーはやめてよ⋯そういや、まだ名乗ってなかったね。俺、鳴神 直。ここじゃ、あれだから⋯うちに、来ない?」

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