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センセー、それは性急すぎます!
んぁ⋯♡はぁ⋯♡あんっ♡んっ♡」
パンパンッ♡パンッ♡パンッ♡
あれから、どれだけ時間が経ったのだろうか
目の前の鳴神と名乗った青年の家に入った途端、キスをされた。
まさかの行動に、翔太はされるがままになり、気がつけばベットでセックスをしていた。
(なんで⋯こんなことになってんだよ!初対面のやつに身体開くとかクソビッチじゃねぇか!)
「何、考えてんの⋯?」
パァンッ♡♡♡
叩きつけるように腰を直は打ち付ける。
「あぁん⋯♡♡♡あっ♡きゅ、急に⋯やめ♡」
「公園では俺、我慢してたけど⋯ここなら、何でもできる⋯だからこっちに集中してよ、翔太くん」
(今、手に入れないと⋯消えてしまうかもしれないから⋯強引な手段で君を手に入れようとする俺を許してくれ⋯)
心の中で静かに謝罪をする。直接本人に言ったら逃げ出すかもしれないと思ったからだ。
「⋯っ♡」
「あっ⋯締まった⋯名前呼ばれるの好き?」
「す、すき⋯じゃ⋯♡な、いぃ♡」
「嘘。君の方こそ、身体は正直じゃん⋯好きでしょ?」
直は笑うと、また叩きつけるように腰を打ち付けた。
パン♡パン♡パァン♡
「いやっ⋯♡あん⋯♡んぅ⋯♡♡」
(クソッ!バカにしやがって!バカにしやがって!!何が好きでしょだよ⋯で、でも⋯キモチイイ⋯だ、ダメだ♡流されんなよ、俺♡)
悔しさに唇を噛みしめるが、直の腰の動きにどんどんと理性を剥がされていく。
(どうせ、気まぐれだ!今までだってそうだ、見た目だけにつられたやつらは、俺のクズさを見て、勝手に幻想見て幻滅していく!こいつもそうだ!⋯そうだよ⋯)
「やぁ⋯♡んやぁ⋯♡もぉ⋯やだぁ♡」
「嫌?⋯じゃあ、やめようか」
先程まで激しく動いていた腰の動きが、唐突に止まる。
「あっ⋯えっ⋯?」
(止まった⋯?なんでぇ⋯?)
やめて欲しいと思っていたのに、いざ止まると切さなが身体を支配する。
(ん⋯♡やだ⋯♡もっと⋯)
翔太の腰は快感を求めて、無意識に上下していた。直のペニスに、擦り付けるように。
「⋯⋯やっぱり、好きなんじゃん」
直はそう言って、満足そうに笑う。翔太はかぁーと顔を真っ赤にする。
「ち、違う!違うの!」
「どこが?こんなに、腰を揺らしてる子が何言ってるの?」
「うぅ⋯⋯やぁ⋯言わないで⋯⋯」
翔太は恥ずかしすぎて、とうとう泣き出してしまう。
「泣かないで。俺に身を委ねてればいいよ⋯気持ちよくしてあげる」
直は翔太の涙を指で拭いながら優しく囁く。
「よ、余計なお世話⋯⋯あんっ♡♡や、やだぁ♡♡」
翔太の反論が終わる前に、直は再び腰を激しく動かした。
「ひぁ♡♡んぁ⋯♡あっ♡あっ♡あぁん♡♡」
パァンッ♡パァンッ♡パンッ♡
翔太は理性を手放し、快楽に身を任せていた。
「あっ⋯♡んん⋯♡やだよぉ⋯♡なんでだよぉ⋯♡」
喘ぎ声の中に、ふと混じった言葉に、直は動きを止めた。
「⋯どうしたの?」
翔太は涙で濡れた顔で直を見つめ、か細い声で呟いた。
「なんで⋯なんで⋯こんな俺とセックスするんだよぉ⋯優しくすんなよぉ⋯こんな、夢もなくて⋯何がやりたいかわかんなくて、パチ打って、擦って⋯酒飲んで全部忘れようとするやつの何がいいんだよ⋯お前、センセーになるんだろ?だったら、他にもっといいやついるだろ⋯」
ぐすっと嗚咽を漏らしながら、呟く。
(そうだ、こんなやつ好きになるわけない⋯見た目こんなでも中身はクズなんだよ⋯)
「⋯⋯何でだろうね?ただ、君のことを好きになってしまったんだ。あっ!ショタコンじゃないからね!誓って違う!⋯ほんとに、一目惚れなんだ。君が可愛くて、可愛くて、襲いたくて仕方ないんだ⋯」
それを聞いた途端、翔太の嗚咽が止まる。涙でぐしゃぐしゃになった顔で、直をじっと見つめてしまう。
「ひ、一目惚れ⋯?あ、あんな欲情した目で見てたやつが?」
「うっ⋯それは謝るよ⋯でも、本当に君を初めて見た時、可愛いと思ったんだ。胸がギューと締め付けられる感じがして、嗚呼⋯これが恋なのかなって初めて実感できたんだ⋯だから、言うよ。
君が好き、愛してるから抱きたいんだ」
「えっ⋯⋯?」
翔太は困惑する。大半が翔太の外見目当ての者だが、「好き」とも「愛してる」とも言われたことがある。
けれどそれはいつも、気持ち悪いものでしかなかった。
それが、目の前の彼から言われて――
(う、嬉しい⋯?)
甘美で切ない気持ちが翔太の胸の中を支配する。
「す、好き?こんな俺を⋯?」
(合法ショタのくせに、可愛げもないクズ野郎が?)
「うん、好き」
「ほ、ほんと?」
(酒飲んで忘れようとしてるのに?)
「本当だよ⋯好き」
直は翔太の額に優しくキスをする。
「んっ♡し、信じていいのか?」
「うん、君に誓って」
直の誓いを聞いて、翔太は顔を赤くし、しばらく思案する。
(信じて、いいの?⋯頭がふわふわする⋯いいんだよな⋯?こんなこと初めて言われたから⋯わかんないや)
そして覚悟を決めたのか直の首に手を回した。
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