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第7話
7. The end of the summer 〈夏の終わりに〉
なんでそんなこと気にするのか
自分でも分からなかった。
その疑問が解けたのは、
3ヶ月も先の夏が終わる頃。
真夜中のクルージング、葉ちゃんの事を忘れかけてときに、
やっと回ってきた、あの時に船の上や岸壁で撮った写真。
撮った本人、まんぞうがすっかりほって置いたらしく、みんなにせっつかれて、アルバムにして背景に音楽をつけて送ってきた。
そして、俺の眼は、
画像のなかの
葉ちゃんに釘付けられた…
やばい、モヤモヤとした気持ち、小さな動悸…
あの半裸の身体に、筋肉の張った胸に流れる海水の
海の塩の味を思い出した。
やっと、わかった、気持ち…
ご丁寧にそのアルバムに添付された、皆のメールアドレス。
俺は葉ちゃんのアドレスを保存した。
なにを言おう、何を話そう、
あの、アーモンド型の眼差しに
碧色の不思議な瞳に
もう一度、おれの姿を映したい…
こんな初めての欲望に戸惑う俺は、
あの日の海、真夜中の航海に再び揺れている。
…end…
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