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冬休み中の1日
「菖綺 行くよー」
「うん」
今日は兄貴と稜生 と出かける日だ。
俺は冬休み中で兄貴も仕事が休みで稜生も休みなので一緒に出かけようという話になって、出かけることになった。
前はよく家族で出かけてたような気がする....
そんなのもうどうでもいいけど
準備が終わり兄貴に呼ばれて、荷物を持って兄貴の車に乗った。
後部座席に乗ろうと思ったけど、兄貴から助手席においでーって言われたので、助手席に乗ってシートベルトをした。
稜生も一緒にいくから稜生が助手席に乗るものだと思ってた。
「よし、シートベルトもちゃんとしたね!稜生迎えに行こっか!」
「うん」
「あ!酔い止め飲んだ?」
「あ、飲んでない」
「酔っちゃうかもしれないから飲んでね?あったよね?」
「うん....」
俺は車に酔いやすいというか、その日の体調によるけど、遠出だと酔う確率が高いし、酔ったらひどいので、酔い止めを飲んだ方が安心だ。
俺も極力酔いたくなくて酔い止めを飲んでたい....けど
飲みたくない....
酔い止めって言ったら味がいろいろあって、子供でも好きな味で苦くないのがあると思うけど、俺はその酔い止めはあんまり効かなくて、兄貴が医者ということもあって、兄貴が病院でもらってくる。
そもそも市販の子供が好きな(?)味も俺はあんまり好きじゃない。
どうしても、薬ってことで抵抗感があって、苦味を感じてしまう。
他の薬よりかは感じないけど。
兄貴が病院でもらってくるから、味ももちろん美味しくないし、見た目も薬みたいで抵抗感が強くなる。
まじで薬って感じ...
「あや?車動く前に飲んでた方が良くない?」
「うーん」
「(相変わらず薬苦手だなぁ笑)発進してもいいですかー?」
「うん」
「稜生の家はそんなに遠くないしね」
薬と飲みものを兄貴に渡されたので、とりあえず手に持ち、稜生を迎えに行った。
稜生は兄貴の幼馴染で元々家が近い。
兄貴も稜生も一人暮らしするようになってからも結局それほど家は遠くなくて、今でも休日とかに2人でどこかに行くぐらい仲良くて、忙しそうな医者と保険医の割には結構な確率で一緒にいる。
俺は学校がなるべく近いところでひとり暮らしてる(今は兄貴の家だからしてたになるのか?)から必然的に兄貴と稜生とはめっちゃ遠いわけではない。
けど、俺がひとり暮らししてた時は、兄貴と頻繁に会ってたわけじゃない。
それに俺は正直兄貴と会いたくなかった。
兄貴が嫌いだからとかじゃない(医者の兄貴は嫌い、だけど....)。
いろいろ思い出してしまいそうだったから。
兄貴は俺の家を知ってた。
連絡は結構頻繁にきてた、、と思うけど(理由があり既読無視多めで記憶が割と曖昧)、兄貴が俺に会いに来ることはほとんど無かった。
俺が体調崩した時以外に兄貴と会うことは無いに等しかった。
もしかしたら、兄貴は兄貴なりに俺のことを思って会いに来なかったのかもしれない。
俺よりも稜生と会う頻度の方が高そうだった。
俺が体調崩した時も兄貴と一緒に稜生もいた。
俺の学校の保健医だから、兄貴よりも俺を見かけてること多いし、基本稜生から兄貴に俺の情報がいくからというのもあるんだろう。
兄貴より多いだけで、あの時は今みたいに保健室によく行ってるわけでもなかったので稜生にも会う頻度は今より低かった。
今考えると、兄貴にも稜生にもすごく迷惑かけてる....。
そして、今も....。
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