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第34話 溜め息と告白と。(3)

行為が終わったのは、夕方頃だった。 「ったく、お前は獣か!!」 「……すみません」 「休む時間も与えてないで、お前に働かせることになるじゃねぇか」 「……なんでですか。俺のことなんか気にしなくていいじゃないですか」 セシルは軋む身体で起き上がり、服を着はじめた。 レイズナーはというと茫然としていた。 乱暴に扱えばセシルに拒まれる、そう思っていた。 そうなればレイズナーはこの船にはいられなくなる。 しかしセシルは理性をなくしたレイズナーを受け入れてしまった。 「ほら、呆けてないで服を着ろ。今度時間無視してヤったら、ただじゃすませねぇからな」 セシルはレイズナーに服を着せた。 「俺に……次が、あるんですか?」 レイズナーの言葉と同時に部屋のドアを乱暴に叩かれた。 「セシル、大変よ。海軍に傘下の船がやられたわっ!!」 シルビーの声だった。 その内容を聞いた二人は、軽く身なりを整えたあと部屋を出て作戦室に向かった。

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