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第5話
結局その日は、俺もユキも学校には行かなかったし。
昼間でとは言わないが、単純に一日中盛ってたようなもんだ。
だからバイト先には、体調不良って事で休ませてもらったし。
まぁ…俺も、相当疲れてたし…
四つん這いの態勢で、気絶寸前のユキを抱き起こして快方したりで、翌日の俺達は、何食わぬ顔で学校に向かい昼食を取っていた。
漠然と、昨日事は夢だったんじゃないか?
そうは思っても、ユキは俺が貸出した服の中から無難と言って選んだカーキ色のTシャツに白いシャツを羽織り黒系のダメージ加工されたデニムを履いていた。
まぁ…ユキ本来の服装は、フワッとしていて素朴な感じで…
明るい感じの可愛いと思われる色味に素材や形をした服が多い。
昨日のパンク・ロックと見せ掛けたハード系のシャツにチョイスされた薄いブルーのニットベストは、素直に可愛かった…
そんなふうに服の趣味が微妙に違うユキが、俺の隣で俺っぽい服を着ているから本人は、誰かに疑われないかとか…
色々と…詮…索? ってのをしたり。周りからヒソヒソされてないかと、ヒヤヒヤしているみたいだった。
でも俺は、既に学校の連中に対して昨晩ユキが、俺の部屋に泊まった事、勿論親友の一人としてあれこれ相談に乗ってたとかで…帰りが遅くなりそうだから泊めたと言っておいた。
で、昨日、学校に顔を出したり連絡を後回しにしたのは、遊びまくっていたからと…念入りに根回ししておいた。
「で…服は? 昨日も泊まったの?」
「あぁ…遊んでたらバスの時間も終わっててさぁ…」
で、そこで服を貸したとも言っているからそこまでビクつく事もないだろうに……
「ちなみに相談って、どんな話? プライベートな悩みなら。聞くの渋るけど、二人で何話していたのか想像が付かないって感じで…」
「そうそう。意外な組み合わせだし! 気になる!」
「えっと……」
言葉に詰まったのか、ユキはしどろもどろだ。
「……恋愛的な?」
「えっ…恋愛? ユキくんの?」
「まぁ…? そんなとこ? ほら一ヶ月ぐらい前にもコイツ。男からストーカーされてたじゃん?」と、アキは平然と話し終えた。
「あぁぁ…講義始まった時…だっけ? 終わった頃だっけ?」
「でも急に入って、ユキくんを連れ出そうとしたヤツの事だよねぇ?」
「そう…それよ!」
「あ"っもしかして…まだ…付け回してるとかねぇーよな?」
「それはないよ」と、アキが笑う。「それから恋愛すんのが、怖くなったんだって…」と、付け加えた。
「だよなぁ…アレは、さすがにオレら引いたもんなぁ…やっぱり無理矢理はダメだよな…」
「しかも…女の子と勘違いしてでしょ?」
「ユキくん。またなんかあったら。言いなさいよ!」
「うん…」
そう相槌を打つアキと同じグループで見掛け知り合い達が、訝しげに顔をしかめた。
「ソレに言い寄ってくるコ達全員が、なんって事は無いだろうしな!」
「いいや。用心に越した事ねぇよ」
「…そうだなぁ…でもだからって変に疑って掛かるのも、ユキの出会いとかの場を、狭めるたけだろ?」アキは、流暢に話し出す。
いや…マジ。どの口で言っての? 状態のオレ。
昨日の今頃は、ずっとアキの部屋でシっぱなしだったから。
恋愛だって、アキの事が好きだから他の誰かと付き合うとか、興味がないって言うか…
仮にヤりたいだけで、オレとそうなったとしても…
オレ的には、アキ以外は考えてないし…ラッキーみたいな?
もう。オレの身体がアキを覚えているみたいで、アキの顔まともに見ようとすると、昨日のシてる時の感覚が蘇ってきそうで…
どうしよう。モジモジしちゃう。
アキの声に、ほんのりと漂う香水も、どれも大好きなんだよな…
「…なっ? ユキ」
「へぇ? なに?」
「俺に相談してた内容…」
内容?
「…ほら。前から気になってた人がいて付き合えたら…良いなって、相談」
アキが、横顔のままニヤリと笑う。
そのたまにオレに見せつける執拗な感情が、大好きだ…
徹底的に、躾けられたい。
オレは、もうアキのモノなんだって、もっと、たくさん身体に教え込まれたい。
アキに淫乱って呼ばれる度に、興奮しちゃって大変だけど…
オレにとっては、褒め言葉だよ。
耳元で、あのニャリ顔のままの唇で言われたら。
ソレだけで、イきそう。
「ユキくん。早く両想いになれたら良いね!」
「…ぅうん…」ヤバ。皆の前で、イきそうになっちゃった。
「応援してくれて…ありがとう…」
「本当。ユキくんって素直で、可愛いぃ〜」
オレの顔が、赤いのは皆、照れからきていると思っているらしい。
本当は、そんな単純なもんじゃないし返答に質問困るような質問しないで欲しい…
それに皆が、この四人掛けのテーブルに詰めて座るもんだからオレとアキの密着度が、半端ないんたけど…
ただでさえ本当に昨日は、一日中シてたし…
朝だって…
軽くシてきたし……
気持ち良かったなぁ…
「ユキくん?」
「!ッ、あっ…いや…その…」って、話題を変えよう!
「そう言えば…昨日、外部講師の人の講義出たコって居る?」
「私、出たよ!」
「あっ! オレも、スゲー分かりやすい話し方でさぁ…質問するヤツにも、丁寧に接してくれて…」
「物腰が柔らかいって、あぁ言う人を言うのよ。アンタ見習った方がいいわよ」
「うっせーよ…」
「で、かなり綺麗な人でね!」
…と、かなり盛り上がってしまった。
後で、評判良かったよって…メッセージでも入れておくか…って…?
アレ…
アキが、ずっとこっちを見てる?
…もしかして、凝視してる?
「あの…アキ…!ッ」
どことなくヒンヤリしたアキの指先は、オレの太ももを弄るみたいに手を這わせてくる。
えっ…
どうして…こんな事を?
オレが、ムッとした表情をしたからか、アキはオレ太ももに手の平を乗せたまま周りに合わせるように前を向いた。
相変わらずオレとアキが、座る学食のテーブルは人が多い。
四人掛けに軽く10人近く周りから椅子を、持ってきて座っているし立ち見の人たかりもあるし。
ただ置くだけならまだしも…
ダメージ加工のデニムだから…
透けてる所を、撫で付けられているみたいな…
執拗に、擦られていみような…
クスぐったい。
「…っで…ユキくんは、コレから。そのコに告白すんの?」
「あの…えっと……」
この場合の相手って、アキの事?
シてる最中に告白っぽいことわ言ったけど…
お互いに、興奮状態になっているからアキが、それを真に受けてくれたのか…
自信ないよ。
ほら。
エッチなことしてる状態で、好きって言っても、向こうもソレなりに興奮状態で聞いているわけだし。
あぁ言う体勢で、攻められているわけだし。
告白よりも、そっちの気持ち良さが勝っていて、オレを押し倒した時のアキの顔…
オレも、興奮した…
ボーッとしていると、アキの指先がまるで焦らすみたいに、太ももを下から上にと這わせてくる。
ダメージ加工の上からだから直接、触られるよりも…
敏感に感じでしまいその動きに『…ンッ…』と、小さな喘ぎ声が漏れてしまった。
アキは、オレの脚の付根を撫でるとデニムのチャックを、開けてスッと指を忍ばせてきた。
『コレ…ヤバい…』
幸い? 周りが、ガヤガヤとうるさいから誰も、オレの喘ぎに気付いちゃいない。
まるで、オレの部屋の中みたいだ…
ガヤガヤしてうるさいから声を出しても、分からない。
「じゃ…頑張んないとだね!」
「うんッ…」
ヒンヤリとしたアキの手が、オレのを掴んで握ったりするから。
声が、また漏れないように必死だ。
静かにアキを見上げると、ニンマリと目を細めているだけで目は笑ってない。
寧ろ…怒ってる感じだ。
「本当、ユキ頑張れ…」
グッと下腹部に指を押し込まれる。
オレが、好きな触り方…
何で…知ってんだろう?
昨日は、後ろしか攻められてないのに…
アキは、指先で先端をカリカリと爪を立てながらオレの顔色を伺っている。
アキの表情は、驚くほど平然としていて、まるで何にも動じてないみたいだった。
ってか、そんな触られ方したら。
大きな声が、漏れちゃうよ…
「ユキ?」
「なっ…何?」オレのアレを指でツーッとか、クイッとか擦りながら先っぽをグリグリと指を押してくる。
周りで、こっちを見ているヤツらは、誰一人としてアキが、オレに対しテーブルの下で、いやらしいし事してきてるとか思ってもいない。
このアキの指先の動き…
ヤバイ。
「好き…」
「ん?」
「…付き合いたい…」
「うん。そうだね」
あんまり優し表情で、優しく言うからオレは、少しイきかけてしまった…
「告白の練習? 可愛い!」
「ユキくんの相手だからめちゃくちゃ可愛いコでしょ?」
そんな言葉が、オレ達の前で語られているけど…
ムズムズする身体と下半身が、直ぐにでもアキを求めようとしている。
たまにアキが、オレに淫乱って言うけど…
ソレは、アキのこと考えている時だけだよ。
「………………」
『ユキ…』
アキは、テーブルに置いたバッグを取るフリをしなが、オレの耳元で囁く。
『本当に付き合おう。俺達…』と、囁いた。
ニッコリ笑ってアキは、その場を後にする。
爽やかに涼し気な雰囲気で、去っていく後ろ姿にギュッと胸が締め付けられる。
今、触られた所が熱くなって…
『…!ッ…あっ…ヤバい…』下着汚れたかも…
「あのオレも、午後から用事があるから。またね!」
慌てて学食を後にして、また例のトイレへと、個室に駆け込んでしまった。
案の定、下着は濡れていて服の方にも、少し染み出ているようだった。
上着で上手く隠れそうだけど、どうしよう。替えなんって持ってないし。
この服は、アキが貸してくれたものだし…
洗って返すとして、いや汚したモノを洗ったたけで……
同じモノを買って返す?
って、これドコの服?
そう言えば…
アキの服とか小物って、どこかブランドっぽくないか?
何か、高そうな素材っぽいし…
「あぁぁ…どうしよう!」
軽いパニックを、起こしていると…
スマホが、運が良いのか、悪いのか鳴った。
表示名は、夏実さん……?
あっ…昨日の特別講義の事だったりして?
取り敢えずと、気を取り直してトイレから出ると、廊下でその電話に出た。
『ユキくん。久し振り。元気だった?』
「あっ…はい。夏実さんも、元気そうで…」
『キミのお兄さんから体調不良って聞いたから。大丈夫かなぁって?』
「大丈夫です! 本当は、久し振りに話したかったのに…スミマセンでした…」
『そんなことないよ。また話す機会もあるし。また三人で会おうね』
「そうてすね。あっ! そう言えば、夏実さんの講義、凄く皆、良かったって言ってました!」
「そう? 良かった」
「夏実さんは、面倒見とか良いし納得です!」
「わぁ〜〜ありがとう!」
そんな他愛もない通話だ。
夏実さんは、とても社交的で気さくで話しやすい。
皆が騒ぐような容姿は、兄貴から紹介されたときには出来上がっていて綺麗さの中に知的で、落ち着いた雰囲気は、カッコ良かった。
夏実さんは、アキとは、また違うタイプの優しい感じのモテ系。
アキは、少しコワモテ系なんだよな…
オレが、中学に上がった年に向こうは高校生で…
親のエゴ? 進めて入らされた中高一貫校の高等部で、兄貴の同級生として兄貴から紹介されたのが、顔見知りになった切っ掛けだった。
…で、よく兄貴の所に勉強会と称してやってきては、夕飯を一緒に食べたり兄貴の部屋に泊まっていったりしていたのも、夏実さんが多かった。
教育熱心な両親も、夏実さんが常に優秀な人で、あったから多目に見ていたんだと思う。
兄貴は、どっちかって言うと、オレよりもポワポワしてる。
とても穏和で、争い事は好まずな平和主義者。
オレは、逆によく揉め事のタネを撒く方で、この女っぽい容姿のせいか、昔から絡まれやすかった。
だからパンク系な衣装を、ワザと着て少し悪ぶってズレたような感覚を装い他人から絡まれない工夫をしているんだけど、中々上手くいかない。
まぁ…よく親に服装とか注意されないの? とか言われるけど…
親はそれなりに躾けには、厳しい人達だからグレずに今、大学生やれているだけ…
でも…
何って言うか、その何よりも、躾に厳しい親の仕事が、忙しくて帰宅も深夜に回ることもあったりで…
色々な意味で、ズレているのかも知れない。
『仕方がないよ。ユキが、小学生までは、母さんは仕事量をセーブしていたみたいだし。ほら。二人してバラバラな事業に携わっているから…』
深夜に響くWeb会議とか…
自分用の書斎から外国語で話をする親の声を何度か、聞いたことある…
今日も、またやってる…
兄貴達も、かなり遅くまで声を潜めて勉強していて…
ただの中学生のオレは、家と学校との往復だけで、何の代わり映えも感じずに、ただ時間だけを過ごしていた。
そんな時だった。
季節は、確か今と変わらないと思う。
いや? 夏休み頃だったから大差ないぐらいだったはず。
オレらが、夏休みになるのを見計らって夫婦揃って、それぞれの案件で、別々な外国に一ヶ月ほど出張に行くと言い出し直に旅立っていった。
えっ…マジ? とは、思ったけど…
親が、忙しくて居ないのには、慣れていて…
兄貴が食事とか用意してくれたりオレが、掃除をしたりとか…
毎日の事だったから特に親が、不在気味を気にした事はなかった。
ソレによく夏実さんも、泊まり込みで来ていて…
自分達の勉強の合間に、オレの夏休みの宿題とか見てくれたから宿題は、思いの外はかどり夏休みの半ばには、終わっていて…
とにかく暇になってしまった。
部活も、帰宅部だったし…
家の事、少しはやらないとならなかったし…
まぁ…兄貴達は、大学の課題に追われていて…
専門書やパソコンとにらめっこ状態。
逆にオレの方が、気を使って図書館で暇潰ししたりしていたけど…
午後から夏実さんが、課題をやりに来ると、前日の夕飯時に聞かされていたから邪魔になるかもと、昼を済ませたその足で図書館に向かったが…
その日に限って…
図書館の空調が、故障修理中とか…
『聞いてないぃ…』一瞬で、その強烈な夏の日差しに意識朦朧とするオレの視界。
行く宛を無くしたオレは、本屋のカフェで少し時間を潰したけど…
なんか微妙で…
いや…ケーキもホイップ多めのラテも、上手いんだけど…
パッとしない。
隣の席のカップルは、楽しげで…
オレも、カノジョとか居る夏休みだったら心境でも、変わるもんかねぇ〜とか…
中高一貫校で高校には、エスカレーター式で受験はあまり関係ない。
成績を落としたらもしかしたら何かは、言われるかもしれないけど…
兄貴達が、同じ中高一貫校で楽しそうにしていたせいか、特段に何か身構えるって事も、しなかった。
友達同士との付き合いも、何となく話しが合うから一緒にいるとか、遊びに行ったりとか…
そんな程度。
まぁ…中には、付き合うとか、告られたとか…
告ったらしいとか…
たまに耳にしたりで、オレと言うとそんな話に相槌打ったりしていた。
何となく。
人と付き合うって意味が、まだ微妙にオレには、分からなくて…
視線に写った同級生とか、同じクラスの女子達の中で、無意識にカッコいい人とは、思うけど…
可愛いとは、思えない。
そんな風に人に対して、カッコ良さを求めているみたいな…
『…例えば、どう言うヤツ?』
それは、クラスメイトで仲良くしている男子達との会話から。
『例えば? そうだなぁ…』
少し前に凄く流行ったドラマに主演してる…
『あっ!! あのボーイッシュな女刑事!』
『えっ…あぁ……』
どっちかって言うと気になるのは、その隣で見守ってくれる男の刑事さんの方なんだけど…
スーツ姿とか、たまに出てくるラフな格好とか…
笑うと、凄く優しい顔になって…
でも、キッと犯人に睨み付ける横とか…
『…素敵…かぁ〜っ…』
ジュルルッと、ストローで、飲み干したラテをテーブルに置き窓辺の席でそのままボーっと、空を見上げていたら。
夕立でもきそうな空模様に気付き早々の帰宅を、余儀なくされた。
自宅は、ドコにもでもある住宅街の庭付き一軒屋の二階建て…
オレと兄貴の部屋は、二階で隣同士。奥が兄貴の部屋だ。
親の書斎が、廊下を挟んで向かい合う形の間取り。
急ぎ足で家に向かうも、途中で雨に降られるは、雷鳴るわで散々。
服も、靴も、ビショビショだった。
挙げ句、家は鍵が閉まってる。
都会と違って、誰かしら家に入れば玄関の鍵なんって閉めない程良い田舎だけど…
なんって、首を傾げながら…
まぁ…一応、鍵は持って出たから別に困らないけど、荷物から鍵を取り出す。
フト。
兄貴。
どっかに出かけたのかなぁ?
オレ。今日は、夏実さんが、家に来て一緒に課題? レポート? をするって来るから家を出たんだよな?
それなら普通は、家に居るよな?
近くの図書館は、空調設備が故障中だし。
急な雨で気温が下がったのか、ブルッと身震いをした。
湿った服の不快感は、思ったよりも、素肌に張り付いて気持ち悪かった。
オレは、玄関の鍵を開けて室内に入った。
薄暗くシーンと静まった自宅。
視線を下に向けると、見慣れた兄貴の靴と夏実さんが、よく履いているサンダルに目が留まった。
濡れてないって事は、だいぶ前から家に居るのかなぁ?
親が、いない時は、基本的にリビングで課題をしているはずだけど…
夕立で薄暗い廊下からリビングに入ると、思った通り明かりは明かりはついてなくて、二人の姿は なく一段と強くなってきた雷と雨音は、家中に響き渡っている。
スマホで雨雲を、確認するとしばらく雷雨は、止みそうもないとのことらしい。
その足で、風呂場に行き風呂のスイッチを入れ近くに畳んで置かれたタオルで、髪の水滴を吹きながら廊下からリビングに顔を出す。
二人は、兄貴の部屋かな?
オレも、早く着替えしに部屋に行こう…
何の迷いもなく…
階段を上がるオレの耳に…
『ァんッ…ぁッ』ギシッ
『…あんッ』クチャッと、兄貴の声…
気になって自分の部屋の前を素通りすると、兄貴の部屋の扉が、少し空いていた。
普通にただの好奇心だった思う。
音を消してひっそりと、変な声が漏れ出ている兄貴の部屋の前に立ち止まった。
『ぁあぁぁ…ンッ〜アッ…』
グチュンッ
『ぁンッ…』
思わずドアの隙間の前で、硬直するオレは『っ!…えっ?………』と目を疑った。
ギシッ。クチュンッ…
『…奥…そんなにぃ…』
グチュッ。『あ"ぁん…ッ』
ギシッ。『ンッ…あぁ…ンんッ』グチュンッ。『ぁぁんッ』
『ホント。春実って…僕ノで、奥擦られるの…大好きだよね』
『ナツ…ミ……』
『ナニ?…』
『もっと…あの…』
『こう?』
脚を持ち上げるみたいな少し苦しそうな格好で、兄貴の全部を知ってそうに夏実さんは、兄貴の身体を更に強く揺さぶった。
思春期突入したばかりのオレに、この二人が薄暗い部屋の中で激しく濃厚に絡み合ってる姿と脱ぎ散らかりた服は…
そう。まさにド直球過ぎた。
ただ気持ち悪いとか、そう言うのはなくて…
凄く気持ち良さそうで、
良いなぁ…
っと、見惚れてしまった。
兄貴もオレも、人を見る視点で好意とか憧れるって言うの存在が、女子よりと言うよりも、男子寄りだとは、少し前から気が付いていたけど、まだソレが同性愛って事には気付いてなくて…
その行為を目撃した事で、同じ気持ちとか、自分の気持ちに応えてくれる相手と、あんなにも深く繋がれるんだって、初めて気付かされた。
グチュンッ。
「あぁ"んッ」
クチャッ。
いやらしい音が、耳に響く度に身体の奥が、ムズムズしてきて…
『ん"ッ!』『あんッ』そう兄貴が、夏実さんに喘がされ息を乱す光景に下腹部が熱くなって、勃ってしまったのも初めてで…
明らかな自分の変化に、思わず身を屈めてしまった。
いつから二人は、こう言う関係になれたのかな?
兄貴が、夏実さんを連れてきたのは、オレがまだ小学生の頃で、兄貴達は、高三で受験生の頃。
さすがに7つも年上だと、兄貴の友達も、お兄ちゃん感覚。
中でも夏実さは、気さくだけれど、綺麗な人過ぎて近寄りがたい存在って言うか、変に緊張した。
今は、だいぶマシになって弟って感じに接してくれているけど…
もしかして…
あの頃から二人は? いや…
中学の頃から仲が良かったって、前に聞かされていたから。その頃からの関係だっておかしくない。
秘密に、こう言う事シちゃうのって背徳感とか、感じるのかなぁ?
夜、皆が寝静まった頃とか……
きっと声とか、行為の音とか…
押し殺しながら…
いつもこう言う事を、シてたんだと思うと、自然と興奮したしドキドキした。
今日は、誰も居ないから。
タガが外れた…みたいな?
昔からおとなしめなで、取り乱したりしない冷静な兄貴が、あんな姿をするとか…
いつもは物静かな夏実さんが、別人みたいな顔付きで、兄貴を真正面から組み敷いていて…
兄貴は、腰を浮かしたり。
気持ち良く喘いで、夏実さんも、そんな兄貴を捉えられて離したくないのか、傲慢で強欲の塊みたいにな顔付きをしている。
兄貴は、夏実さんに指を絡めようとするけど、逆にその腕を掴まれてベッドに押さえ付けると、また突き上げるように兄貴の身体を揺らした。
スマートな夏実さんに比べて兄貴は、身体付きが華奢だから余計に弱々しくも見えるけど…
夏実さんを、誘うように見上げる兄貴の姿は、いつも隣で笑ってる兄貴からは程遠く妖艶に写った。
オレの知らない二人が、ソコにいた。
オレも、好きな人にあんな表情で迫る事ができるのかなぁ?
まぁ…好きな人なんって居ないしなぁ…と、その場を離れ自分の部屋に着替えを取りに行き無の境地? で、お風呂に入っていたけど、やっぱり気になるのは二人の関係だった。
本当に、いつからだよ?
まぁ…家に上げるのって、それなりに仲が良くないと…
上げないだろうしオレとかにも、紹介しないだろう?
それだけ親密で、特別な人って事。
実際、夏実さんはよくオレんちに泊まっているし…
夏休みに入ってからは、一日置き、二日置きは当り前みたいになってきてる。
兄貴と両親の話だと、兄貴は夏実さんと一緒に高校近くの大学を受験するとか、言ってたし…
わざわざ夏実さんの名前をだすって、コレは、付き合っているからなのか?
二人が、恋人同士と仮定するなら全部の理屈が通るんだよな……
普段の会話の仕方とか、遣り取りとか、親しそうだし今にして思えばだけど…
“ 僕ノで… ”
何って、言葉から察するに…
かなり進んだ関係だって事てもあるし…
あの兄貴が、もっと…って、せがんでいたし…
ボーっと考えながら洗濯終えた服を乾燥していると、兄貴が一階に降りてきた。
『あれ? ユキ。帰ってたの?』
『うん』
『なんか…雷凄かったみたいだね。大丈夫だった?』と、兄貴が外を眺めながら言った。
『一時期ね…雨音と雷の凄かった…兄貴達は、よくあんな時に勉強出来るよね…』
『いや…雷の音凄くて…スマホでゲームしてたり動画見てた…』
『えっ…そうなの?』
『うん。ほらコレとか』
『どれ? へぇ〜兄貴も、このシリーズ知ってんだ』
『って…ユキも、同じもの見てたんだ。ヤッパリ兄弟だなぁ…』
『本当だね。じゃ今度また面白そうな動画あったら教えてよ』
オレは、タオルで髪を拭き上げながら言った。
『もしかして……雨に濡れたの?』
兄貴は、心配気な表情を、オレに見せてくる。
『少しね。ずぶ濡れってほどじゃないけど…夕方近いし…先にお風呂炊いて温まってた。そう言えば…夏実さんのサンダルあったけど…部屋なの?』
『あっ…うん。今、降りてくるよ』
『ふぅ〜ん…』
リビングに繫がった造りの階段を、降りてくる夏実さんと目が合う。
相変わらずの綺麗さ…
高身長でスマート。
着ている服は、大手の衣料品で見掛けるファストファッションっぽいけど、オシャレに着こなしていて…
カッコいい。
『夏実さん。こんにちは!』
『…あっ、ユキくん。お邪魔してます。凄い雨と雷だったね…帰り大丈夫だった?』
『少し降られました…で、お風呂炊いたんでどうぞ。今日泊まってくんでしょ?』
『うん。そうなるかな?』
後ろで兄貴が、泊まってけよ。と言う。
『じゃ…オレ。夏実さんの作る。パンケーキ食いたいんだけど…リクエストしても、良い?』
『おい。ユキ!』
『だって…この間は、オレ修学旅行で居なかったし…兄貴ばっかズルい!』
正直。あんなシーンを見た後で…
二人にどう接すればなんって、深刻に考えたけど…
いざ二人を前にすると、違和感なく普通でいられた。
この二人は恋人同士でオレは、そのカレの弟って立場は、変わらないんだなぁ……って…
『ねぇ! 良いよね? それとも、やっぱりダメ?』
『いや…ユキくんが、食べたいなら作るよ』
『ラッキー! じゃ…オレ、上に行ってるね』
『うん。分かった…』
擦れ違う二人から漂う香りは、互いの匂いが、深く混ざりあっていて二人の想いの深さとか…
関係の近さとか…
兄貴に接する夏実さんの姿が、凄く優しくて、気を遣っているようで…
色々な意味合いで、触れ合おうとしている二人の関係に、またドキドキした。
二人の距離間に特別さを感じられオレには、ソレさえも羨ましく思った。
まだあの頃は誰かを、好きになるって感覚が、よく分からなくて…
でも、感覚的にそう言う欲求は、溜まったりして…
それから少し経って、オレが中三になる頃に…
大学卒業を控えた兄貴達は、社会人と言う名の自立と称して…
各々一人暮らしをし始めたが、それはあくまで建前で、目隠し的なもの。
兄貴は、今同棲をしている。
勿論、相手は夏実さん。
親には、まだそう言う恋愛をしていることはバレてないと思う。
仮にバレたとしても、死ぬまで仕事人間を、貫くと豪語している夫婦だからオレ達子供が、巣立った事に案外ほっとしているのかもしれない。
まぁ…仕事が生き甲斐で、それで両親の仲が保たれているのは、子供としても嬉しいし…
このまま夫婦仲良く老後をとなるかまでは、分からないが…
二人の事だからそれなりに考えてはいるんだろうけど、なぜオレが、兄貴達の秘密の同棲生活を、知っているのかと言うと…
ソレは、本当に偶然だった。
二人が、オレの前を仲よさげに歩いていて兄貴が、借りていると言っていた部屋にそのまま入って行くってころを、用事で立ち寄ろうとしていたオレが、たまたま見てしまったから…
その後も、兄貴の部屋を尋ねると遊びに来てました風に装う夏実さんが、いたりして…
何気に…
『もしかして…ルームシェアでもしてんの?』ってオレの発言に一瞬、二人は黙って『実は…』とあっさりと認めた。
『』そう…別に今更、隠すことでもないじゃん? 仲良いんだし。気が合う人となら上手くやれんじゃないの?』と、オレが言うと二人は、安心したふうに安堵した。
カミングアウトでもされるかなぁ? とか思ったけど、それはなかった。
それでも、二人の関係性はオレにとっての憧れでもあるから。
あんなふうに、いつか愛したし愛されたいなぁって…
だから冗談じゃなくて、本気でアキは、オレと付き合うって言ってくれているのかなぁ…
だって付き合おうって言われたけど、身体だけのって事もあるわけだ。
率直に言うと身体の相性は、悪くなかったと思う。
それなりにアキだって、少なくともオレに興奮してたよね?
って…
どうしよう…
身体の疼きが、収まらないんだけど…
本当に、マズイって!!
人が来る所で、膝がカクカクしてるとか、こんな学校の廊下で立てなくなると赤っ恥でしょ!
どうしよう…
どうしよう…
どう…
「ユキ…」
ヒョイと、腕を掴まれる。
「えっ!」
アキ。
「やっぱり。お前…」『淫乱…』と、口パクで囁く。
「何で口パクなの?」
「別に…」
深い意味はなかったけけど、ユキを見ると口パクしたくなる理由は、話さないでおこう。
「アキ……」
ユキは、誰のせいだと、恨めしやら腹立たしいやらそんな顔をして見上げてきた。
やり過ぎたか…
「何かあった?」
「何かって…心当たりあるだろ?…」
ユキは、モジモジと下腹部を押さえている。
「ン〜ッ…」また、そんな…声出して…「抜いたら?」俺の言葉に目を白黒させユキは「ココで!」と叫ぶ。
勿論、周囲の視線が、一斉に俺らに集まるわけだ。
『何? ケンカ?』
『アレって…ユキくんとアキくんだよね?』
『仲良かったんだ…意外…』
などと、ヒソヒソ話す声もしてくる。
「ユキ…今、暇?」
「……暇…してます……」
「じゃ! 付き合って」
スッと肩を持って、立たせてくれたアキには、感謝するけど下着と服の中が、凄い事になっているのは…
「下着グチョグチョだな…」
「誰のせいだぁ〜よぉ…」
ユキの声は、シーンと静まりガランとした部室のような部屋に小さく虚しく響いた。
部屋に入った時、俺にココはドコ? って聞いたから…
「さぁ…何かの置き場か…サークルとかの部室とか?」と、俺もよく分かっていなかった。
ただ俺が、ユキに興味を持つ前に付き合ってきたヤツの中で、ココを知っているヤツが居て…
「外からも、中からも、一度閉めると鍵を使っても開かないらしいって…」
「壊れてるんじゃ?」
「かもなぁ…それでもドアを持ち上げると、鍵外れて簡単に開くんだ」
「それ…セキュリティとか、大丈夫なの? てか何で…アキが、知ってるの?」
「へぇ? あぁ…」
ユキに本当の事を、言ったら嫉妬してくるだろうな…
「えっ。内緒…」
この部屋は、六畳よりも狭く窓からは、建物裏の銀杏並木の青々と茂った葉がみえていた。
この大学は、古い建物と新しく建てられた建物が、通路と渡り廊下を通されているからか、入り組んたわ造りになっている。
外部の人や慣れてない新入生から言わせると、迷路にしか見えないと不満が一部で、毎年上がるのだとか…
「あの…アキ……」
窓際にユキを、追い詰めるように立たせ下着を降ろさせた。
プルプルと震えながら上着の裾が、捲れ上がらないようにと必死らしい。
「あぁ〜ぁ…服にも染みちゃって…」
「あの…ゴメン。この服は、キレイに洗って返すから…」
服の裾に俺の手の甲が触れたからか、ユキは服の裾をまた必死に押さえた。
「………」
凄く不安気なユキを気にしつつグイッと、服の裾を捲り上げる。
「あっ…ちょっと…何するの…」
「今更だろ?」
「恥ずかしいぃ…」
「他人で、ココまでユキの見たの俺ぐらいかもよ?」
軽く勃っているユキのソレを、ピンッと指で軽く弾くとユキは、前のめりに俺に覆い被さった。
「ゴ…メン!」
急いで、起き上がろうとするとバランスを崩しユキは、脚を広げて尻もちついてしまった。
「昨日同様に良い眺め…」
ユキの脚には、ズレ落ちた下着と服が脚に引っ掛かる。
「ちょと…」下着を慌てて上げようとするユキが、仰向けに転け涙目になっている所を俺の手がスルリとユキの下着を、そのまま下におろした。
「あの…アキ…」
俺が、ジッと見ているからなのか、ユキは床に寝そべったままの状態で、顔を赤らめさせ身を捩られるように下半身を屈めた。
「ぁや…ンッ!…」
アキは、いつもの感じにニヤリと笑いオレの腹部に覆い被さってくる。
抵抗してアキの肩を自分の下半身から離そうとするけど、びくともしないって言うか…
勃ってしまったオレのソレを、咥えるみたいに舐められ身悶えながら密かに喘ぎ声を漏らした。
「…ユキだと…すんのも…されんのも…初めてじゃないだろ?」
「あっんッ、そ…それはぁ……」
冷たい床とは、違い下腹部が異様に熱くて、目眩がしそうだった。
アキの舌が熱くうねるみたいオレのに絡むから声を出さないようにと、アキの肩から手を離し自分の口元を覆うと、ダラリと力が入らなく投げ出したオレの脚を抱えて上に持ち上げる。
「ちょっと…ぁヤだぁ…こんなカッコウぅ…」
バタバタしてみたけど、アキの力の方が強くてびくともしない。
その間も、アキからの愛撫は止まらない。
「やぁ…そんなトコ、パクパクしないでぇ…」
しかも、舌以外にも何か突起が、オレのソレの裏に当たってて…
「…気持ちい?」
べーッと出した舌の真ん中に小さな銀色の玉みたなモノが、キラッて光った。
「えっ…何…ソレ?」
「舌ピ」
「昨日してなかったじゃん?」
「昨日は、ねぇ…」
舌ピとか、普段のハードでダークカラーなアキから想像すると似合い過ぎるけど…
「いつ付けたの?」
「学校に来る前…ソレに舌ピって大口上げなきゃバレないし…」
あっ…
分かる人は、それなりに親しい人って事?
カッコいいし。ドキドキする。
舌先で甜め上げられてから舌ピの丸い突起でアソコにグリグリ押し付けられるのが、気持ち良かった…
「俺、高校の時にボディピアス開けたんだ…」
アキの高校生の頃の姿、見たいかも…
今みたいにカッコ良くて、モテモテで…
人気者で、いっぱい友達とか…
多分。セフレとか居たのかなぁ…
ちょっと、嫌な感じがする…
まぁ…オレも、人のこと言えた義理ないけど…
「…アレ? 俺が、唇にピアスにしてる所の見た事あるだろ?」
アキの唇にピアスは、何度も見た事ある。
唇にピアスとかって聞くと、怖いとか勝手なイージが先行するけど、アキの場合は、色気が凄いんだよな…
「ヘソにもしてるよ」
アキは、上着の上からヘソの辺り指差した。
ヘソ? えっ…!
「見たい?」
「いや…えっと…昨日…してなかったよね?」
「たまにメンテで外してるから…その日だっただけだよ」
ニヤリ顔のアキを、改めて見詰める。
目鼻立ちが整った顔で、ブランドものの服を着こなし颯爽と歩き達振る舞う姿は、一般人的な雰囲気じゃなくて…
パット見モデルさんみたいで、そう言う特殊な世界の人だと紹介されても、誰も疑わない。
「何?」
胸が、キュンッてなる。
「…………プッ」
笑われた。
アレ? オレ変な顔してた?
目が合ったと同時にプッて、秒で笑われた…
「ユキは、あんまりアクセとか付けないな…ピアスホールも、開けてないし」
「…あっ…オレの周りに開けてる人居ないからかな?…」兄貴も夏実さんも、開けて無いはずだし。
「まぁ…無理強いするつもり無いけど…ペアアクセ欲しいなぁ…って」
ペアアクセ。
「カッコ良いかも…」
「だろ? でも…お揃いのしてたら気付かれちゃうかな?」
アキは、スッと指先でオレの髪を耳に掛けた。
「秘密にしちゃう?」
「うん…」ヤバい。シちゃうに反応しちゃった…
また俺の前で、ユキがモジモジし始めた。
一々反応が、ズルくて可愛い。
からかいがいって言うか、絶対に無自覚な誘い受けしてるよなぁ〜
本人には、全くそのつもりはないだろうけど、ユキがたまに見せるアンニュイ的な表情や恥ずかしがる仕草に唆られる。
もっと、困らせたい。
そしたらどんな表情を、見せてくれるのか…
今は、かなり甘やかしているけど、厳しく責め立てたりしたらユキは、俺を怖がるぐらいで済むのか…
色々と試してみたい気持ちがあるのにユキを見ると、途端に甘くなってしまう。
俺を、想いながら一人ぼっちの部屋の中で、涙目になって鳴いて…
必死に俺を呼ぶ姿を、見せ付けられた後だと、どうしてもユキを、可愛く鳴かせたくてしょうがない。
ユキが、俺にトロかされて…
俺以外の誰の事も、考えられなくなった姿は、俺を満足されるけど…
俺自身を満たすのには、何かが足りない気がして、ユキを狼狽させたいって物騒な想いにかられて仕方がない。
決して、イジメたいわけじゃないし酷い事をして、泣かせたいわけじゃない。
狼狽させたいからと、嗚咽させたいわけじゃない。
普通な付き合い。
それ以外に何を望むのかって話だけど、俺は何を満たしたいんだ?
「あのさぁ……同じものしてたら変に勘ぐる人居そうだし。オレは、一度、学校でストーカー騒ぎに…巻き込まれているから…」
そう言えば、そんなヤツ居たなぁ…
シュンとなるユキが、また可愛く見える。
まぁ…この状況でアキが、他の誰かになびく心配はない。
ただ俺のモノだと、ユキには分かってもらいたいから。
「じゃ…似たデザインのボディピアスと指輪なんって…どう?」
パァァと明るくなる表情は、嬉しいそうだ。
俺からすれば、見られない。
ユキからすれば、少しは周囲に牽制できて俺のは、誰からも見られない。
ソレを見れるのは、ユキだけって分かるかなぁ?
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