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第4話

 まるでそれは、アキからの強い独占欲のようで…  執拗に欲されているようにも見える。  昨夜からの余韻は、やはり疼きを増していくばかりだが、ユキはアキの想いの中にある本心を知りたくてたまらない状態の上であり…   そんな自分の欲も、複雑に絡み合っていく。  防犯カメラに映っていたアキの冷淡な表情は、学校でよく目にする顔とは違っていて、正直に言う背筋がゾクリと冷えたのは本当だ。  それにアキが、自分に対しても、他の同級生や友人知人に対しても、本心を表していない事には、とっくに気付いていた。  ナゼ、本心と言うか気持ちを、ずっと隠したままなのか…  深く繋がってしまった分、余計にその部分が露わになって気になってしまう。  「ねぇ…無視してどうするの?」    勿論その意味は、知っている。    邪魔されたくないだ。  それを知った上で、ユキは不思議そうにいじらしく上目遣いのままアキの顔を見上げる。    「…………」  無言のアキが、何か言いたげな表情をする。    「オレに集中したいてか?」  「…………ユキに?…」と、余計にアキを戸惑わせてしまった。  「あっ…えっと…」  「まぁ…集中って言うよりかは、妨害されたくないかな…」  「妨害って…」  「…そのままだよ……」  あっけらかんと答えながらも、アキは少し顔をしかめた。  気まずそうに “ 何でもない ” と頷くユキもまたアキが、話の節々に見せてくるこの独占欲を、自分に向けられたモノだと言う気持ちを分かっていた。  仮にアキから逃げたいと切り出したら。  この優しそうな顔は、あの日、防犯カメラで見せた冷淡な表情に豹変するんだろうか?  少し見てみたい気もすると、ユキは内心で興奮しつつも、自分に害を見せないアキの姿から。なんとかあの姿を引き出せないかと、考えを巡らせる。  嫉妬心を煽るのは、とても簡単で手間もかからないが、自分に害なく煽るのは、実は少し面倒くさい。    「もしかして…ウザかった?」  「いや…そんな事ないよ」    こう言う時ほど、何って言葉を返せば良いのか分からなくなる。  「オレ人と居るのは、好きだけど…少しだけ…話すの苦手って言うか…」  一瞬、アキがキョトンとした顔をする。  “ あぁ…コレは、ぼかしたらダメなやつだ ”  「…あの…をだから。オレは、アキに嫉妬されても、付きまとわれても構わないよ!」  「嫉妬? 付きまとい?」  ますます怪訝な表情を浮かべるアキ対してユキは、半笑いしか出来なくなっていく…  これでは、あざといと言うよりも、ただのバカだと…  恥ずかしさのあまり押し黙る勢いで、唇を力一杯に閉じてみせた。  その様子にフッと、柔らかな微笑みながらアキは、ユキに寄り添う。  プルプルと唇を震えさせて押し黙るユキにイタズラしたくなった風なアキは、指先をその震える唇に押し付けた。  まだプルプルと震えているユキに何の迷いもなくアキは、そっと口付けた。  驚いて目を開けると、アキの整った顔が近くにあり額同士が、コツンッとなりユキは、そのまま静かに組み敷かれた。  アキの唇が、熱く激しくユキを攻める。    「ぁぁ〜んッ…やっ…」  再び指で、ユックリと解きほぐされる身体とユキの後を、アキの熱く堅くなったソレがナカへと攻めていく。    「当たり前だけど…柔らかいし…熱…」  「ぁあッ…アキの方が、熱いよ…大きので擦られて、またジンジンして…くるぅ…」ユキは、アキに強く突かれる度に、激しい喘ぎを繰り返す。  また浅い息遣いと涙目になるユキの腹を手の平で押し上げるとユキは、小さく叫び声を出した。  「圧っ…ぱく…しないでぇ…アキのでパンパンなのに…」  ユキのナカから濃厚に、ねっとりとアキのソレを包み込んでいる。  激しく動くとユキは、焦点の合わない目を白黒させては、息も絶え絶えの甘く濃い吐息を吐き出す。  「あぁぁ"んッ」  「そんなに喘いで、声枯れるぞ…」    アキは、自分の喉を指差す。    造形美とはよく言ったもので、アキの引き締まった身体に割れた腹筋に目が、いってしまう。  勿論、アキの整った顔に滲む大粒の汗が流れる光景は、妖艶で美しいとさえ感じられユキは、頬を赤らめる。    「…何?…」  部屋の中では、オレの身体の喘ぎと軋み…  互いの肌が擦れて打つかる音が、大半を占めていた。  今更だけど…  防音とか、されてるよね?  まぁ…セキュリティ良さげなマンションの一室なんだし心配はなさそうか…  オレの住んでる部屋で、こんな声を出したら絶対に苦情きそう…  だから秘事は、空調の室外機が集められているオレの部屋で、夜だけと決めている。  春が過ぎた頃の初夏の陽気になると皆が、エアコンを付け始めるからだ。  今は、夏場だから…  今年も残暑が厳しいようだからエアコンは使うとして…  と考えていた時、気が付いた。  オレの住むアパートの隣は、それなりに町工場で、毎日忙しいのか、24時間フル稼働らしい。  それて工場内の室外機が、かなりうるさい事に…  窓を締め切っていると、気付きにくいけど…  まぁ…そのうるささに耐えるのが、このアパートに住む条件なんだろう。  格安物件には、それなりの理由があるって事か…  だから皆、少しでも防音を期待して、窓を締め切って部屋に籠もるんだ。  試しに内と外で、大きな声を出してみると…  打ち消し合っているのか、あまり聞こえなかった。  周りからも、何も言われなかったし…   うるさい音が、オレの喘ぎを隠してくれた。  その部屋に引っ越ししてきて、まだ日も浅い頃だ。   仕事熱心で真面目な両親は、オレが県外の大学に行くと話した時、ダメだと言った。  心配なんだとか…  オレは、それがうっとおしくて家と学校の往復と勉強を忘れない。単位に関わる講義はサボらない。  バイトは、禁止。  それで、都市部に近い他県への進学を認めてくれた。  『うちの両親は、放任主義たけど…手が届かなくなると過保護になるからね…』  そう言ったオレの兄貴は、現在会社員で一人暮らしだが、学生の頃は似た経験をしていたらしく色々と相談に乗ってくれた。  『取り敢えず。真面目に通って単位さえ落とさなかったら何も言われないはずだよ。後は、普通に楽しめよ。それに元々、放任主義気味なんだし…まぁ…家を離れるなら。それなりに友達とか知り合いには、連絡しておけよ?』  『何で?』  『高校卒業してすぐの頃、クラスメイトが、仲良くしてたヤツに気軽に遊ぼうなんって連絡入れたら。その相手から他県に就職したから無理と返されて…ソイツは、地元に就職したと思ってたらしくて、何で黙ってたとか、険悪な感じになったとか……』  『へぇ〜……』  そんなもんか…と、引っ越しの準備と進学の準備、入学式を明日に控えた頃には、兄貴の助言通り高校の頃に付き合っていたヤツに連絡を入れて、全て切って来た…  そのおかげか後腐れも、特に無かった。  今思えば、好きとかそんな関係じゃなくて…  純粋な下心で、そう言う事に興味があって向こうも、そこまでは深い関係を求めてなくて、シいだけのセフレみたいな…  軽い関係。  だから色々と、溜まってたんだと思う。  昼間、熱くなる日を見越して…  その時は、部屋を締め切って自慰行為をシた…  気持ち良くて、何度も何度も…  自分を慰めた。  そしたら。  深夜に唸り声や喧嘩をしているような声がすると苦情が寄せられました。  とかの文言が書かれた張り紙が、アパートの入口に…  時期的に多分。  オレだなぁ…とは、分かった。  隣の工場の室外機が、うるさくて閉め切っていたらオレの自慰行為の声が、他の部屋に漏れ聞こえていたらしい。  仕方がないからその日以降からは、布団被ってヤるしかなくなった。  頭までスッポリと布団を被り。  気持ち良さに負けて、自分で後ろを弄っての繰り返し。    こんなのは、止めて…  コッチでもセフレを作れば良いと割り切ろうとした瞬間、学校でアキに一目惚れしてしまった。  そしたら今度は、アキに対する自慰行為が止められなくなり。  またズルズルと、気持ち良いことを続けた。  学校で見掛けたアキを思い出しては、そんな事を繰り返していたある日、窓を開けてシていた事に気が付いた。  咄嗟にヤバいと、思ったけど…  窓を少し開けていたせいと、工場とアパートの室外機の騒音と、夏場が合わさってオレの自慰行為の音が、上手く隠れてくれた。  それからは、勉強以外ではソレばっかり。  一人暮らしにもなったせいか、家族って言う足枷がなくなって、夜にこっそり大胆に…  昼間の間に溜まった欲求を、吐き出していた。  入学してからアキに一目惚れしたせいか、ココに来てからは他の誰とも、付き合ったりしなかったし。  エッチな誘いは、ずっと断ってきた…  だって、アキを想いながらの自慰行為の方が気持ちいいし上手く欲求を発散させる事が、できていたから。  でもまさか、昨日通路で擦れ違った時に肩がぶつかっただけでドキドキが、止まらなくなるとか……  しかも、近くの席に座って余計に興奮してきて具合が悪くなった振りして衝動的に人気のないトイレで、自慰行為しちゃうとか…  完全に終わってる…  まぁ…誰も居なかったし。  学校で…  こう言う事スるのは、初めてじゃないし。  だから人気のないトイレの場所も、知ってたんだ。  誰にも、バレてないはず。  アキのを、想像して…   指で秘部を押し拡げ擦っては、興奮したけど、本物のアキのソレの方が、凄く固くて熱くて大きくて…  奥に届いた瞬間は、味わった事ない激しい衝動と身体に響く痛みが、一気に突き抜けていって、その全てが快楽に変化していった。  改めてオレは、アキのモノになりたがっていると思い知らされた。  ギッシッ  「あ"っ…ぁあんッ…も…もっと、奥がいいぃ…」  「ホント。ユキって淫乱…」  「…だって…我慢してると、声が出ちゃ…ぁ"っ…うんッ!」  「…声枯れても、俺のせいにすんなよ…」  「しない…よ…」  「そう? 俺ので感じてるのは、ユキのココで…やらしい音もココからするから。心配…」  汗で湿ったオレの肌を、アキは力を加えるように強く撫でつけ腹に掛かると、その手の平で強く押し続けた。    「ぁんんッ…やぁあ"ぁん…ッ!…」  「確か、この辺かな…届いてる? 俺ノ?」  睨みつけられた表現に、ゴクリと息を飲み込む。  「うん…届いてる。凄く堅くて気持ち良い…」  アキが、手でオレの腹を押されながら動くから全身が、痺れる感じで熱くなって頭が、フラフラしてくる。  もしかして…アキのソレ…  今、オレの一番深い所にある?  グチュッ、クチュンッ、ソレがオレの秘部から濡れ出たイヤラシイ音だと思うと、また余計にクラクラしてきては、また小さく息を飲む。    『…アキィ…』  そんな声出すほど、俺の事をねぇ…  最初は、そう単純に思った。  同じ講義を受ける同級生としての認識は、最初からあった。  整ったとはまた違う。  小綺麗な顔をしていて、華奢で少しポケっとしていて…  いつも、同級生や同じ学部の連中に居て…  気にならない方が、おかしい。  何となく視線を感じて見上げると、目が合った。  すると途端に身を屈めてコソコソと、誰も使わないトイレに駆け込むから。  気分でも悪いのかと思えば、人をオカズに学校で、自慰行為をおっ始めやがった…  人名前勝手に呼んで、オナって喘いで…  一生懸命に声を殺したヤツの静かな喘ぎに俺は、不思議と引きはしなかった。  それから “ ユキ ” を調べた。  俺もアイツを勝手に使って、同じ事、コノ部屋で何度もしてたし…  ユキだって、自分の部屋で自慰行為してたもんなぁ…  そう言うのって、一過性な癖みたいなものなんだと思う…  汗だくになって、俺の名前を口パクで言ってて…  喘ぎ声が漏れないように服とか毛布とか口に咥えて…  夕方の人通りが、途切れた頃に部屋のデジタル時計に仕込まれた防犯カメラからは、見えない位置に立って植え込みの隙間からユキの部屋を覗き見ると、ベッドの上で大胆にも四つん這いの格好で、身悶えるユキの姿あった。  小さく震えて服を、はだけさせ顔を赤らめさて涙目で可愛かった。  その姿には、唆られて興奮もした。  苦しそうに腰振って…  カクカク膝を震えさせながら絶頂に達して、陶酔感半端なくベッドに横たわる。    『足りない…』寂しそうに呟く声だけが、ユキの部屋から溢れてくる。  工場の排気音やらで、声は聞こえはしないが、唇がそう言っていた。  そしてまだ身体が疼くのか、何度も人の名前口パクで、呼んでの行為の繰り返し。  植え込み越えて、マジに襲いそうになるのを、必死にその度耐えるのは大変だった。  最初。  俺が、ユキの後を付けたのはウザい目で見てくるユキへの仕返しのつもりだった。  ジロジロ見られるし後は、付けられるわ…  ユキは、最初からソノ見てくれのせいか、悪く言うヤツは居なくて…  なんかボロを、出さないかと付けにすぎない。  で、帰ろうとしたら窓が、僅かに開いて…  急に自慰行為を、おっ始めた。  窓の隙間からしばらく眺めていると、どうもオカズは俺っぽくて…  ベッドには勝手に取った俺の写真がばら撒かれてて…  クチュ。クチュ。って気持ち良さげな音を立てて、喘いでいてた…    勿論。「はぁ?」ってなった。  事が、事だけに帰ろうかとも思ったけど、行為の続きが気になって結局最後まで見てしまった。  それからユキが、そそくさとドコにもよらずに知り合い達と立ち話もなく帰っていく日を見計らって…後を付けたり。  時間を見計らって、ユキの部屋の中覗き見ていた。  おそらくそそくさは、身体がキツイから…  性欲が溜まりすぎて、早く発散したいから。  でもまぁ…直ぐにおっ始められない時は、暗くなるまで部屋の中で我慢してんのか…声が漏れないようにシてんのか…未だに謎だけど…  どんな日でも、人通りが過ぎた頃に窓を僅かに開けてオナってんの…  そんなに俺で、シたいのなら俺に直接言ってくれば良いのに…  変に虚しくなったのを、覚えている。  そうか…   何も、わざわざ覗きに来なきゃ良いだけの話なんだよな…  それでも、足がユキの部屋へと  何度目かの覗き見の後で、ユキがベッド上で窓にしなだれ掛かりながら…  小さく呟いた。  『…アキ…好きだよ…大好き過ぎてたまらない…』  自慰行為の度に俺の名前を、呼んでいた事には気付いてた。  俺と、ただシたいだけかもって、思っていたから。  それでかと、納得した。  ジロジロ見てるのも、目で追っているのも…  ウザく思えるのは、俺へのアピール。  そして俺が、ユキを付けるのも、ユキに絡んで来るヤツらを不快思うのは、同義だって気付いた。  学校近くの俺の部屋とは、違う方向に何度も足を向けた。  ユキの自慰行為を、見るためだけに…    普段のユキからは、想像も出来ないほど、いやらしく妖艶で大胆に四つん這いやら…正面からと、俺に見せつけてくれるから。  自然と欲求が、溜まって見に行った。    本当、最初はユキって言う名前も、分からなくて…  やたらに視界にチラチラ写ってくるウザいヤツの印象しかなかった。  でもソレが切っ掛けで、俺自身もユキの事を、よく見るようになると華奢で意外と可愛い事に気が付いた。  いつも顔馴染みとしか、一緒に居なくて…  その割には、顔だけは人気があって…  入学したての頃、あんまりにもチラチラするもんで、俺の事を見んなって感じに睨んだら。  顔を赤くさせて怒ったようにその場から走り去って行った時は、変なヤツって認識しかしていなかった。  それなのに、その日の帰り道で、帰ったはずのユキが下手くそに俺を付け回している事に気が付いた。  睨んだ仕返しか?  文句があるなら言って来いっての…と、俺は若干不機嫌になっていた。  一定の距離を取ると、それ以上は寄って来ない。    俺が、信号待ちで立ち止まったり。  スマホが鳴って、足を止めて確認したりすると、近寄らず何かの影に隠れたりしていた。  それで、気が付いた。  もしかしたら。  今までにも、何回か…こうして学校から付けられて居たんじゃないかと…    もしかして…昨日も?  昨夜は、前々から言い寄られていた別な大学の男とラブホに入ったけど…  ソレを見られていたから。いつもよりも、チラチラと見られていたとか?  可能性があるなら自分も…とか?  それか、単純に惚れられてるとか?  マジか?  正直、華奢な容姿は好みな部類に入っていたからワンチャン有りかなぁ〜とかは、思っていたけど…  同じ学校で、講義が被るヤツとかはないなぁ〜と、興味本位で逆に後を付け替えしたら。  俺で、夜な夜なオナってるヤツと知って…    『…アキ…好きだよ…大好き過ぎてたまらない…』  …なんって、言いやがったから調子が狂った。  ユキは、俺と付き合いたいらしい。  俺は、どうなんだ?  そう思っていた時にトイレでの行為を、目撃した…  しかも、今日のも、昨日のも、その前も何度か、自慰行為を学校のトイレを使ってシてる訳だし。  ワンチャン…   いや…一回ぐらいなら試しても良いかが、事の始まりだったわけだ。  なんだかんだで俺も、ユキにハマってしまったわけだ…  「あっ…」  クチュンッ。  「んっ〜んッ…ぁあンッ…」    グチュンッ…  「ハァ…ねぇ…アキ…もっと動いて…」  「…立てないのに?」  「えっ…」    体位変えるように、ユキ腕と腰を掴んで四つん這いにさせる。  途端に、ガクガクと震えるユキの膝と腰。  「そんなんで立てる?」    裏返った声で「ぁあ…ぁやぁ…」と、小さく叫ぶユキは、だらしなく腰を突き出す。    はしたない? そう思われるかもしれないとオレは、アキの視線を気にしつつ…  ワザとその体制をして見せた。  まぁ…実際。立てなくなる寸前で脚も腰も膝も、ガクガクな状態。  それにしても、凄く恥ずかしい。  一人の自慰行為の時とは、わけが違うもの…  震えたし引かれるかも…なんって思っていたらネットリとした何が、オレの中に入り込もとしてきてて…変な声を出してしまった。  舌で穴を、舐め回されている?  「ァぁんッ…はぁ? ちょっとソコは……」  アキから離れようと足掻いてみせたけど、アキはオレの肩をベッドに押さえ付け、もう片方の手でオレ腰を掴んでいるみたいに身動きが、取れなかった。  ソコを押さえ付けて舌を、使いグリグリと押し開こうとしてくる。  「あれ? 何その反応…初めて?」  「いや…その…あの…」    高校生の頃のオレも、何人かとそう言う関係にはなったけど…  「あのさぁ…ユキって…ゴム無してシたこないでしょ?」  図星だった。  「あの…何で?」  「玄関でキスして…押し倒した時に、このままスるの? って言ったから…」  「………………」  「普通は、ココでスるの? って言う所って…言うのにさぁ…」  「あっ、えっと…」  「まぁ…俺は、どっちでも良いけど…生でヤらせてくれるヤツって…そう居ないから…」  「〜ンッ!」  「俺の部屋、今ゴム切らしてるから…」    舌で擦られた所をまたアキは、ゆっくりと、分け入っていくようにオレのナカに慣れた感覚で、入ってくる。  全身に突き抜けていく快感にクタッと、力が抜け落ちるようで…  熱くて溶けそうになるのに、またもっとって、口に出してしまうほど淫乱なオレの口は、部屋での自慰行為と同じ意識が途切れそうにならないと、終わらないらしい。    

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