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第3話

 疲れていても、嬉しさが滲む表情で自分を見詰めてくるアキの提案に目を輝かせるユキは、期待に胸を高鳴らせる。  「本当に? マジで行きたい... アキと一緒にどこか行くのすごく楽しみ!」  少し恥ずかしそうに微笑みながらユキは、ドコに行くかをアキに任せると告げた。    「ユキって、ケーキ好きだっけ?」  アキの質問が、嬉しいのかユキは、楽しそうにベッドの上から少し身を乗り出した。  「ケーキ好きだよ。後は、ムースとか、タルトとか…焼菓子とか、甘い物なら何でも食べるよ」  「ふ〜ん..」  「あぁ…でも、アキは、甘いもの苦手なんだっけ? オレだけ楽しいのも、なんか嫌だな…」  「何で? デートだから良くない?」  ユキの顔が、一気に赤くなり。  目を見開きながら嬉しさで胸がいっぱいだとアキの言葉に対して顔をニヤけさせた。  「アキとデートできるなんて夢みたい!」と、思わず声に出す程だったが…   冷静に考えたら恥ずかしくなった。    「いや…その…えへへ…」  「朝からスゲー可愛い顔」  アキの言葉で、更に頬を赤らめユキは、両手で顔を覆いながらも、指の隙間からアキの顔を覗き見る。    「普通、そんなこと言われないでしょ? こうなったのは、アキのせい」  「こうなったって?」  「付き合ってるみたいな表現とか?…」    ユキは、適当に言ったわけではない。付き合っていると明確に言われていない気がしたからだ。  「それなら。ユキは、今まで何人ぐらいと付き合ったりしたの?」  アキからの応酬とでも言うのか、ユキは若干睨まれる。  「いや…そんなに多くないよ…寧ろアキの方が、こう言う経験多そうだし…学校でもモテるし…」  「…数的には、少なくはないかもな…」  「ほら。やっぱり!」  「怒んなって」  「別に…怒ってない」  プイッと、わざとらしく怒ってみせたのは、他人から怒るとガキくさいくなると指摘されたからだ。  だからなのか、あざとくいつもよりも、余計にバカっぽく振る舞った。  「ユキ…」  「何?!」ムッ!  「キスしない?」  「はぁ?」何いきなり?!    驚くあまりベッドから身を起こすユキの腕を掴み、もう片方の指先で頬を撫で、アキはそっと唇に触れてみせた。  アキのヒンヤリとした手の平は、ユキの欲しているモノそのもので…  「オレも…キスしたい。アキのこと大好きだから」  ゆっくりと顔を近づけ、お互いに瞼を閉じる。  ユキは、アキの唇が触れる瞬間に全身が小さく震えた。  部屋の中を暖かく包む朝陽の中で、アキからのキスにまた照れながらも幸せを感じられるユキは、嬉しくて仕方がない。  「アキのキス…柔らかくて気持ち良いね…」ニヤリと微笑みながらそっと自分の腕を、アキの首に回すと、もっと近くに寄り添おうとする。  「良いこと思いついた」  突然のアキからの提案に、期待と好奇心で瞳が輝く。    「何! 良いことって教えてよ。アキ」  ツーっと唇が触れた指先が、ユキの身体に這わさらる。    「ぅんん…擽ったい…」  アキは、無造作に脱ぎ捨てたユキのシャツを指差す。    「シャツで、絶対に隠れそうもない部分にキスマ付ける…とか?」  「えっ…急にキスマ…」  耳まで赤くなりながらアキの提案に一瞬、ドキッとする。  朝陽が窓から差込むと、自分の身体に浮び上がるアキに残された跡に戸惑った。  さすがに恥ずかしさと、期待が入り混じった表情になるのは、仕方がないことだが…    「それって…結構大胆な提案だよね? でも、どうしても…アキが、付けたいなら... 良いけど?…首でも、胸でも…ドコにでも…」  「…そう言うと思った…」  アキの言葉に少し困惑しつつも、期待で胸が高鳴るユキは、アキの整った顔が近付いてくるにあたって、また緊張感を増していく。  「アキが付ける痕跡なら... どこでもいいよ。見える所に付けるのは、自分のモノって印と同じで、特別な感じがするから…」  首の付け根よりも、ニ〜三センチ上をアキは、吸い付いた。  キリキリとした鈍い痛みが残り付けれた痕跡辺りを擦ってみると、ねっとりした体液が僅かに残されていた。  「濃くて赤い色のキスマ付けたから。当分、消えないし。消えかかってきたらまた同じ所に付けるけど…良いよね?」  命令にも似たアキの言葉にユキは、身震いする。  「うん。付けて…ココだけじゃなくて…もっと、いっぱい付けて欲しい…」    少し切なそうにするユキは、小さな喘ぎをしてみせる。  トロンとした表情に、熱気を帯びた甘い吐息を吐く。    「アキ…ごめん。オレ…」  「ったく。ユキが変に喘ぐから収まり効かなくなるだろが…」  「だって…そんな事されたら。気持ちとか色々…ぶり返しちゃうよ…」  顔を赤して、アキの言葉に反応してしまった恥ずかしさからベッドに顔を埋めたくなる衝動からかユキは、アキの近くに顔を埋めた。  サラサラと流れる髪をアキは、優しく撫でる。    「ねぇ…アキ…」  「ん?」  「オレ…アキが思ってる程、可愛くないかも……」    するとアキは、吹き出すように笑いユキに顔を寄せる。  いつの間にかベッドのサイドのカーテンが、少し上げられたみたいでキラキラした朝の光が、肌に優しく降り注いでいた。  昨夜の薄暗い部屋で、何度も見たアキの表情が、自分の中に深く刻まれている事にユキが気付くと、昨夜の記憶がリアルに蘇り再び体の奥が、熱を帯び始めカーッと、一瞬にして熱が溢れてくる。  「あの…アキに触られると、どうしても気持ち良くなって、変な声が出ちゃうんだけど…」  ユキの言葉にアキは、一瞬ニヤリと笑ったように見えた。    あぁ…この表情オレ知ってる。  オレも、アキに対して同じ顔するから…  ドキンと身体が、脈を打つ。  「ユキ…口開けて..」  「えっ…」  アキの言葉に緊張と期待が、入り混じる。  唇を軽く噛むみたいにアキの唇が、オレの唇に触れてくる。  コレから何をされるんだろう?  戸惑うけど、オレは言われた通りゆっくりと口を開けた。  カーテン越しの柔らかな日差しが部屋を満たす中、また重なりだす唇と身体が激しく脈を打ち始める。  「ん...っ…」  柔らかい感触だけだったキスは、アキに言われた通り求め尽くすように濃厚で体液の絡むキスを終えた頃には、ツーっと糸でも引くような濃密なキスにも、かかわらず足りなさを感じたのは、オレだけじゃなかったみたいだった。  物思いなアキの視線から目が、逸らせられない。  「足りない…」  「…うん」  押し倒すようにオレを押さえつけながらアキは、オレの身体を組み敷いた。    浅く荒々しいまでに繰り返すキスの音が、部屋に響き渡る。  築年数の経ったオレの部屋とは違い外からの他の部屋からの生活音が、全くしない部屋でのキスにその合間のいやらしい声と音は、誰かに聞かれることはない。  自分達の耳にだけ届く興奮作用のある薬みたいな…  そんな感じ…  深く性感帯を、弄られる舌の動きに身体をくねらす。  赤みを帯びた熱い頬を、アキは両手で包むと、長くとろけそうになるキスをしてくれた。    アキの要求に今更、恥ずかしさはない。  淡い幸福と、自己満足な喜びが入り混じった表情を、互いに浮かべながら、ゆっくりとオレは、アキの舌先を焦らすように口を開けた。     「ユキ?」  「やっぱり。アキも…それだけじゃ…足りないでしょ?」ニヤリとした笑みを交えて見せる。    「……………」    互いの体温を、直接感じれる距離を求め始めると、昨夜同様に止まらなくなる。  刺激が強かった分。  身体は、分かりやすく反応する。  だって、そうなる事は全て経験済みで行き着く先は、だるさと高揚感の残る身体で…  強い刺激を追っているだけだからオレの身体は、本能寄りだ。  「...オレ。おさまったと思ったのに…また…シたくなっちゃった…」  アキは、ユキの言葉から自分の身体が熱くなるのを感じながら昨夜の余韻を引き摺っていたのは、自分だけではないのだと、改めて思った。  ユキに誘われるままに今よりも、身体を密着させるほどに深く身体を重ねる。  物事の順番に対して、正しいモノの区別がなくなったようにも感じた。  されるか、  思うか、  欲に従うか…  誘惑も疑惑も、それと同じ。  二人とも、歯止めを最初から持ち合わせていなかっただけだ。  ユキもアキも、互いを付け回し見続けてきた結果が、この醜態で今これだ。  単純に何があっても、互いに離すつもりはないと歪んだ考えで互いを見詰めてしまう。  『それなら。ユキは、今まで何人ぐらいと付き合ったりしたの?』  『いや…そんなに多くないよ…』  ユキは、そんな昨夜の会話を、思いだした。  自分以外の男の事なんって思い出すな…とは言えずにアキは、嫉妬心を悟られないようにユキに迫った。    最初こそ恥ずかしさからユキが顔を反らせたが、アキの言動に愛情と苦渋が入り混じる様子のアキを、ユキは静かに真っ直ぐ見詰め返した。  頬を赤くさせた二人が、絡み合う部屋に満ちる新鮮で温かな日差し中。  昨夜の記憶を呼び起こしながら体の奥が、微かに疼くのを我慢することなくユキは、アキに身体を曝け出す。  アキだけが、欲しい。     優しく抱かれると、身体がそれ以上の快楽をと…  自分自身で、ユキがせがむ。  一度、味わった強烈な余韻は、程良くユキを、淫乱にさせてしまう。  “ どうしよう。  身体は、辛いのに…  足りなくて身体の疼きが、おさまらない ”   「ユキ…どうした?」わざとらしく俺は、聞き返す。  「あっ…その…」  戸惑ってる。  そりゃ…そうなるよな…  他の誰にも、俺とユキの間に入る余地なってないぐらいユキ身体に俺を、覚えさせたつもりだから。  「シたくなるのは、オレのワガママ?」   「違うよ。俺も、シたいから」  こうやってユキは、俺がシたいと言えば、直ぐにその気になるし俺自身も、そんないやらしいユキが欲しくてたまらない。  ずっと待ち望んでいた光景とこの関係を、俺から手放すはずないだろ?  そっと、髪を撫でながら甘噛しキスをする。  「んッ…」  柔らかな感触にユキの甘い匂い。  もうユキの意志なんって、関係なく今みたいにキスしたり  甘く。丁寧に噛み砕くよう。  確実に躾けて、執拗に俺の存在を身体に刻み付けやるから…    「俺、ユキを気持ち良くさせたい…ユキの気持ちいい所ドコ?」  俺は、本気だ。  「オレの…気持ちいい所?…」  たまにアキから感じる強欲な黒い影を見る度、背中がゾクゾクしてそれだけで興奮してくる。  悪い事を考えていると分かる所やオレ対して、上から目線なところ…  アキの自分好みにオレを、塗り替えたがる欲と、それを知っている上で、敢えて自分から塗り替えられたいと身体を差し出す強欲まみれのオレの思考は、ピタリとはまった。    「今直ぐシたい…」  アキは、気付いたかなぁ?  今日、大学で特別講義をする人の講義が楽しみだって話と、わざと夏実さんの事を言ったの…  名前だけを聞けば、女の人っぽいけど…  大学のホームページ上の特設ページ見れば、男の人だって分かる。  年の離れた兄貴の友人で、何度か会っているのは、本当のことだし嘘は言ってない…  後は、アキの独占欲を煽られれば、コッチのモノ…  少しでも、アキを嫉妬させたくて夏実さんの事を利用しちゃった。  まぁ…夏実さんの話が、面白いのは本当だし聞いて見たかったのも本当で、しばらく会ってなかったから少しでも話せたらなぁ…とか?  …自分の学部で、受けている講義の内用ではないけど…  知り合いでも、あるしね。  面白半分に兄貴から連絡が、来たにすぎない。  " ユキ? 夏実なんだけどさぁ…今◯◯の分野で、講師とか本を執筆してたりしてるんだ。数カ月後にユキの大学で、特別講師てしての話を受けたんだってさ。会えたらヨロシクって、伝えておいてだって! ”  長々としたメッセージの後に謎の生物をモチーフしたキャラが、頭を下げるスタンプが、押されていた。  「ヨロシクって言われても、分野も学部も違うし…まいったなぁ…」  まるで興味ないなぁ…と、ずっとスルーしてた。  そんな時、アキと被った講義後にオレの知り合いが、しつこく見たくもない映画に誘うものだから言い争っていたら…  アキが、怖い顔してオレじゃなくて目の前のしつこい男を、睨んでいることに気が付いた。  最初は、うるさくて、ウザいなぁ〜とか、ぼんやり思って居たら。  ソイツが、強引に教室からオレを連れ出そうと、馴れ馴れしく肩を自分に抱き寄せようとしたから周りも、止めに入ってくれて引き離してくれた後に、ちょっとした騒ぎになった。  大学側からは、オレも同類とみなされて二人で説教をくらったものだから。ソイツは、執拗にオレの後を付けるようになった。  部屋も、バレて…  身の危険? 的な感じになりつつあった中で…  ソイツが、誰かに脅されたらしく学校に来なくなってしまった。  ヤツは、既にドコかの企業に内定していたからオレへのストーカー行為をバラすぞ的な事を言われたんじゃないか? と囁かれたが…  オレの後を付けている写真にアパートの窓から部屋を覗こうとして、アパートの花壇を踏み越えている写真。  それこそ窓の隙間から室内を見ているようなアングルの写真にスーパーで、買い物をしているオレの背後に立った姿とか…  そんな写真を、構内でばら撒かれた。  勿論それらは、問題として取り上げられアイツは、親族預かりの田舎へと強制送還。  親族が経営している24時間フル稼働の職場に問答無用で、放り込まれたらしい。  まぁ…それからソイツの話は聞かないから…  無事に解決は、しているようだけど…  コレやったの…  アキなんだよね…  オレ以外の誰にも、気付かれていないけど…  ソイツが、オレの部屋を覗いている写真があるって言ったけど、オレが用心として、室内カメラを外に向けて置いてあることは、誰も気付いていない。  勿論、アキも…  だって見掛けは、ただのデジタル時計だし。  その中に仕込んでいるとか、誰も想像つかないでしょ?  もしかして…何か写ってないかなぁと…再生させたらソイツよりも、遥かにアキの方がよく映り込んでた。  一階だけど…男だし〜と不用心に部屋にいる時は開けていたしあんまり施錠してなくて…   思いっきり覗かれていたみたいで…  入って来たに形跡は、ないから別に騒ぐつもりはないし。  仮に入られたとしても、何も金目のモノなって置いてなかったから…  アキのことも、ストーカーって言っていいのかなぁ? でもソレ以降は、一階だから余計に用心しなさい。窓を閉めなさいと、親から注意されているから覗かれるとか、ないと思うけど…  そんな事も、ありつつ…  前々から気になっていたアキも、オレに何か思う所があるって分かったから自然に近くの席に座ってみたり視界に入る真似をした。  周りを使って大きめな声で、今日の特別講義の事も、話したりもした。  ドコまで、反応するかは分からなかったから。  『講師の本波先生ね。オレが地元の中等部の頃、そこの高等部に通ってて、生徒会長してて当時から優秀な人で、有名人だったんだ!』  オレだけに興味を、持ってほしくて…    「ぁん~~ッ」クチャと舌が絡む音が、部屋に響いた。  溶け合う体温は、激しく熱をぶり返し求め尽くすようにアキの腕が、オレの身体に回されアキに押し倒されたまま身体を弄られる。    スルリとアキの長い指先で、愛撫される身体が、一気に辛くなる。    「苦しくなった?」  「そんなこと…」  確かに身体が、だるい。  散々夜シたせいか、若干下半身に違和感が残ってる。  「無理すんなって…」  「そう言うわけじゃ…」  こうやって気遣ってくれるのも、好き過ぎる。  アキの言葉に胸がキュンとなりがらも、絡み合う身体が離れないようにとアキの背中にそっと腕を伸ばす。  「大丈夫って言ってるのに…」  「講師、知り合いなんだろ?」  「じゃさぁ〜アキは、良いのこんな状態で、オレが帰っちゃっても?」  抱きつきた状態で、昨夜と同じ耳元で囁く。  我ながら芸がないとは、思うけど…  アキの反応からして、コレは効くかも?…  「ねぇ…アキ。オレ帰っちゃうよ?」まぁ…ただ帰る気はないけど…  「あのなぁ…俺は、お前の身体を心配してんだよ!」  「シたいのに? 優しいね。じゃ…優しくシてもらちゃおうかなぁ〜」  急にグイッと起き上がるものだからオレの手は、アキの背中からスルリと落ちて、ベッドにだらけ状態で投げ出された。  アキは、オレの両手首を一つにして掴むと、もう片方の手の平で擽るようにオレとの間合いを、詰め始める。  「…ぁ…ちょっと擽ったいって…後…触り方が、昨日よりもいやらしいから……」  お腹とか胸とか乳首とかを、指先で触るからビクビクと身体が、変に反応しまくってしまう。  オレも、変に変に煽った分、歯止めがきかなくなってきたかも...  「煽んなって言ったろ?」  「煽ってなんか…」  「なぁ…身動き取れないって、どんな感じ?」  顔を赤らめながら、アキの言動に期待と少しの不安を感じさせているが、アキの瞳を見つめ返すと胸の鼓動が早くなるのが分かった。  おそらく胸近くに置かれた手に鼓動が、振動に変わって伝わっているはずだ。  頭が、クラクラする。  何もされてないのに呼吸が、乱れる。  「あの…アキ…ギュッて抱き締めてくれない?」   解かれた手首から離れたアキの手が、ユキの背中に回される。  ベッドの上でアキに抱き締められながら幸せな時間を共有しているようでユキは、安心感に包まれる。  こそばゆい感覚にグイグイと腕からユキが顔を出すとアキは、待ち構えていたかのようにキスしてくれた。  深く交わる長いキスは、二人が内に秘めて、隠してある快楽と快感を直ぐに呼び起こす。  二人の身体を、日差しが白く染める中で、息を整えようとするユキは、小さな喘ぎ声を漏らす  「…アキのせいだよ... オレのナカ。またアキのこと欲しがってるみたい…」  「俺の欲しいんだ.…」  頬を赤らめアキの言葉に全身が、激しく高揚する。  お互いの熱く波打つ鼓動を感じながらアキの瞳を、潤んだ目で見つめる。  ユキは、自らアキ対してキスをする無意識にアキの身体へと身を擦り寄せる。  「うん... アキのが欲しい。もっとオレのナカで感じたい…」  「……………」  誘ったはずが、アキは無言だった。  「えっとアキ?」  しばらく考え込んたアキは、  「じゃ...取り敢えず。今日の連絡は、誰のものでも全無視で…」  軽くニヤ疲れながらアキは、答える。

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