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第12話 我慢できない ***
「ストップ! ストップ! ストーッップ!!」
「無理。止まれない」
「お、俺……まだ、國臣の気持ちに応えられないし!!」
「……希翔の、そういう真面目なところも好きだよ」
「~~~っっ」
ジャージのウエストから、するりと掌を滑り込ませてそのまま内腿を撫で上げられた。
「……まだ、応えられないのは当たり前だし。今はただ、俺を使ってオナってくれれば良いよ。一人でするよりずっと気持ち良いし、息抜きはした方が、勉強も捗るよ」
「んな事言ってお前、前回息抜きどころじゃない長時間拘束したじゃん!!」
「……じゃあ、今度は……そうだな、一時間。一時間だけ、息抜きしよ?希翔が望まない限り、それ以上はしない。約束する」
「……絶対、だぞ?」
うわぁ、俺チョロい。
チョロすぎる奴だ。
國臣は瞳を輝かせて、そのままずるりとジャージを脱がせた。
パンツを履いてないので、そのまま半勃ちしたままぴょこんと現れる俺のちんこ。
フル勃起してないから、小さなちんこが更に小さく見える。
恥ずかし過ぎて、俺は横向きになり、國臣に背中を向けた。
「……希翔、ありがとう。絶対気持ち良くするから」
そう言った國臣は、俺の尻に例のローションを垂らして、揉みしだき出した。
はぁ、はぁ、はぁ……どちらのものかわからない、荒い息が、部屋にこだまする。
「くっ、はぁ、んんっ……ッッ!!」
俺は、横向きになったまま、片足を持ち上げられ、顕になった尻穴を延々と指やバイブで犯されていた。
触って貰えないペニスは先走りをとろとろと垂れ流し、決定的な官能を与えられずにピクピクと刺激を欲しがる。
また後ろ手に手錠をかけられてしまい、自分でしごく事すら許されなかった。
「國、臣ぃっ………!! 前、弄ってぇ……ッッ」
羞恥心などとっくに捨てて、何度も欲望を吐き出したいと伝えているのに、國臣が俺の肉棒に手を伸ばす事はなかった。
「……まだ、だーめ。今日は、ドライの開発したいから」
「くふぅ、ひん、ぁあん……ッッ!!」
「ほら、散々弄られた希翔の蕾、バイブを抜いてもぽっかり開いて欲しがりのオスマンコになってるよ」
じゅぶじゅぶと肛門に出入りしていたバイブをぬぽ! っと引き抜かれ、背中に痺れが広がる。
最初、國臣の指が何度も出入りしていた。
次は、小さなボールを何個か入れられ、それを一気に引き抜かれる事を繰り返された。
そして、細身のバイブを入れられ、出し入れはせずにずっと中で振動したままだった。
更に、ぼこぼことしたバイブ太いバイブに変えられ、先日発見された気持ち良いポイントを何度も突かれた。
およそ一時間、俺の尻の穴には何かが挿入されているのが常で、バイブを引き抜かれてホッとする筈なのに、早く埋めて欲しいという気持ちが沸き上がる。
「國、臣……」
「どうして欲しい? もうすぐ、一時間経つけど」
「……う、埋めて、で、前、弄って……」
「何で埋めて欲しい?」
「な、なんでも良いから……っっ、早く……ッッ!!」
「……ん。わかった」
ぴたりと、俺の尻穴に熱く脈打つものがあてられる。
──國臣の、だ。
直感的に気付いたけど、戸惑いよりも、快楽を求める気持ちが勝って、ねだるように腰を振る。
「……希翔」
掠れた声を出した國臣が、俺の許可を求めているのがわかった。
俺は、顔を後ろに向けて、國臣の唇に自分のそれをちょん、と当てる。
初めてした、俺からのキス。
國臣が目を見開いて、そして俺の持ち上げた片足を、更に開かせた。
「ぅあ、ひ、ぁう……ッッ」
初めて犯された時と同じく、物凄い圧迫感が俺の尻穴に侵入してくる。
前よりも短い時間で、それは最奥まで到達した。
「……希翔のナカ、あったかい……」
「……」
自分から國臣のちんこを欲しがった事が恥ずかしくて、返事が出来ない。
「ゆっくり動く、ね」
ずち! ずちょ、ぐちゅ、ぐちょ……
ローションを纏った國臣のペニスが、俺のナカを掻き回す。
気持ち良いところをノックされて、持ち上げられた片足がびくりと跳ねた。
「……ッッ、ぁあ、ん、ひゃあう……ッッ!!」
まるで女みたいな喘ぎ声が俺の口から滑り出て、両手にかけられた手錠がガチャガチャ鳴る。
ばちゅ! ばちゅ! ばちゅ! ばちゅ!
ぢゅぼ! ぢゅぼ! ぢゅぼ! ぢゅぷ!!
ゆっくり動くと言っていた筈の國臣は、次第に我を忘れて激しく腰を振る。
國臣の腰が引かれる度、俺の尻穴をペニスのカリが押し広げていく。
それが、堪らなく──気持ち良かった。
「ぁあ、あ"ッッ!! ぁあ"!! お"、うう"ーーっっ!!」
涙や涎、鼻水を拭う事も出来ずに、揺さぶられる回数だけ、快感が高まっていく俺。
「……希翔、希翔……!! 好きだ、好きだよ……ッッ!!」
俺に何度も好きだと言いながら、射精感を堪えながら俺のアナルを犯し続ける國臣。
二人で快楽を貪り続けて、最終的に、俺は感じた事もない頂点まで昇りつめた。
「ああッッ! ああああーーッッ!!」
ぎゅう、と肛門が國臣のペニスを締め付ける。
ゴム越しに、國臣が俺のナカに放ったのを感じた。
「すげ、締め付け……」
はぁ、はぁ、はぁ、と荒い息をしながら、俺の身体はまだびくびくと痙攣が止まらない。
「……もしかして、希翔。前じゃなくて、後ろでイけた……?」
「……??」
よく分からないが、俺は國臣の言う、ドライオーガズムとやらを獲得したらしい。
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