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第178話 やっぱり極道
キシと佳純は運転代行に頼んだ車を降りてマンションに入って行った。エントランスでタッチキーをかざそうとポケットに手を入れた瞬間、襲いかかる人影があった。
すかさずキシが組み伏せた。
「この野郎!」
「キシッ、大丈夫か?」
脇腹から血が出ている。
「刺された?」
「かすり傷だ。それよりこいつは知っている。」
ドスを持っている。ヤクザの持つ長ドスだ。
警察に突き出した。
「M会の高橋と言ってます。
M会に照会したら、そんな奴は身内にはいない、と言われましてね。
心当たりはありますか?」
あの蝙蝠野郎、高橋だった。
警察でも誰も身元を照会する家族がいない。
昔ゲソを入れていたよしみで上田の親父が身元を教えた。
「寂しい奴です。誰も家族はいない。
親戚も名乗りをあげない。」
黒川が後見人になって裁判に備えた。
所属していたM会は全くシカトだった。
誰も面会に来ない。
起訴されるまで弁護士以外接見禁止なので佳純の兄が面会に行く事になった。
「全く人権弁護士は苦労ばかり多くて金にならないよ。万年貧乏弁護士だ。」
「すみません。一度でも縁あってウチで面倒見た奴なんですよ。」
黒川が頼んでくれた。
それが高橋の復縁事件だった。
キシが
「若、じゃなかった、組長五代目を狙ったんだ。
許せねぇ。海に沈めても足りない。」
怒り狂っている。
「それにしてもM会は薄情なもんだな。」
やっと状況が収まった。中山が詫びを入れて来た。
「高橋のガラはどうなるんですかね?」
「様子をみよう。懲役にはならないだろう。」
相変わらずイジメ暴行は無くならない。
辰夫が母校に行ってイジメ撲滅、とかやっているようだが。
「まあ、極道は必要悪なんだな。
嫌だけど。」
それでも日々は続いて行く。
ー終わりー
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