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第2話

2話 君子危うきに近寄らず 「ん…やだ、やめろ!」  ちょっとした好奇心が最悪の幕を開けてしまい数十分。オレは鷹巣に全身弄られる謎展開に陥っていた。 女でもねぇのに胸を、揉まれたり摘まれたりして、らしくもなく力が抜ける。抵抗しようにも縛られた両腕と、抜けてしまった腰では反撃のしようがない。 「大丈夫、ゆっくり開発していこうな」 「誰がするか!馬鹿野郎!」 「そんな口効くんだ」  面白いおもちゃを見つけたみたいに、いやらしく笑う鷹巣の顔が近寄る。そのまま耳たぶを舐られた。脳みそを掻き回される様な音がこだまして、羞恥心との相乗効果をみせる。 「んんッ!や、やだ!」 「可愛いね」  愛おしそうに、ちゅ、ちゅ、と至る所にキスを落としてくる唇に、抵抗する気力も削がれてしまった。ただ、ぼーっとする頭が異常を告げているだけで、反撃も反抗もできそうにない。 「本当に可愛い、下もこんなになっちゃって……♡」 「は?」  予想だにしない鷹巣の一言に、自身の下腹部に目線を向ける。ジャージのズボンを傾斜の低い山のように持ち上げる玲央にの息子に、頭の熱がサーッと引いていく。    勃った、のか?――男に、イジられて……  玲央は、羞恥と動揺、気味の悪さにかぶりを振る。嫌だ、止めろ。そんな言葉は、鷹巣を刺激する興奮材料にしかなり得ない。 「嬉しいよ、玲央くんが俺で気持ちよくなってくれて…♡」 「ま、って。なんかの間違い…!」 「強情♡」  するりと冷たい手が侵入する。硬くなった自身を、滑らかに細い指が蹂躙する。先ほどまで与えられていた、鈍い快楽とは打って変わる強めの心地よさに、顔が一気に蒸気した。 「ん……っ……っ、は……っ……やばッ……まじ……っ出る……ッ」  隣人も、それに真面目そうな風体の男に与えられる快楽に、警鐘がバグを起こす。もういっそ、委ねてしまえたら楽になるのか?でもでも…。  なけなしの理性で繋ぎ止める。こんなの、絶対におかしい。 「もうイきたい?」 「……ッ、吐かせ!」  ギロリと渾身の力で睨みつける。恨みをぶつける様な視線だったはずなのに、鷹巣は更に興奮した様な様子だ。嬉しそうに、涙袋をこれでもかと歪ませ、白い歯を見せて嗤う。 「――じゃあ、一回出そうか♡」 「――ッ!」  玲央を割れ物の様に触っていた手は急変し、大きな手のひらと細長い指で全体を扱きあげる。ぐちぐちと淫靡な音をさせ、欲求を解放させようと上下した。 「ヒッ……!だ、だめ……ェ!」 「いいよ?ほら、」 「イって?♡」耳元に唇をそわせ、一頭低い声で囁かれる。鷹巣の手はグッと力を込めて、上へ持ち上げれる。 「――ぅあッ!ああぁ〜〜ッ!!!」    耐えきれず、悲鳴の様な声を出し、腰を持ち上げ呆気なく達する。ドグドグと下腹部かれ熱が放出され、玲央と鷹巣の密着面を汚す。警鐘の様な心臓は相変わらず、痛い程に鼓動している。  熱を吐き出した玲央から、指が離れる。先走りにぬらぬらと濡れた細っこい指がいやらしく光る。滴るそれを、鷹巣は何事もない様に口へ運びひと舐めした。 「玲央くんの美味しいね♡」 「なっ!?何してんだよ!」 「あぁ、味見してみる?」  遠慮もなく、鷹巣の口から出たばかりの指が、玲央の口内に侵入する。もう誰のものかわからない体液が、口内で混ざる。苦くて生臭いソレに嗚咽しそうになる。歯でもたててやろうかと算段すれば、見越してか、さっと指を抜かれた。 「……チッ」 「いっぱい濡れたから、次こっちね?」  鷹巣は玲央をひっくり返し、フローリングと向き合う様に寝かせた。膝を曲げさせ、尻を突き出す形に無理やり耐性を取らせれる。 「そうだ!せっかくだ。玲央くんのくれたコレ…」 「使い方教えてあげる♡」軽口を叩く様な、楽しげな声色からは想像もできないほどグロテスクなディルドを片手に、玲央は、次自分がどんな屈辱を味わされるか察してしまった。    

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