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第17話 帰り道と次の旅の予定

 二人でもう一度風呂に入って軽食を食べて、ホテルから出た。帰りの夜行バスもしっかり眠れた。  戻ってきた東京は朝から晴れでまぶしい。  しかたがない現実が始まってしまった。 「やばい腰がバキバキすぎるんやけど。東、最寄りどこっていうてたっけ、途中まで一緒?」  腰を抑えつつも朝から元気な星一さんが、途中まで送ってくれるようなのでのろのろとついていく。 「なぁ、お願いがあるんやけど」 「なに」 「もうつきあってるんやんな」 「まぁ、そうだけど」  付き合っているという寒い表現につっけどんな言い方になる。 「おれじつは来月、家なくなるねん。だから一緒に住まへん?」 「まじで言ってます?」  寝起きであまり回らない頭には理解しずらいフレーズで停止しかけたけど何とか答えた。 「ルームシェアしてたやつらと解消なってんけど、次全然みつからんくてな。いいことないって言ってたやろ。ついでに先月バイクもこわれてる」 「やばすぎ。よくそんなんで生きてられる」 「ほんまそう。不思議やな~。でも、ほら、運命的な旅行で恋人できたりするし、ついてるついてる」  ポジティブにもほどがある。自分より不幸な人を見て安心するのは最低なんだろうけど、笑っていられるこの人をみたら未来を考えるのも怖くないかもしれない。 「仕方がないんで、一旦避難してくる分にはいいけど、うちワンルームで狭いんで、ひき続き次も探してくださいね」  人と暮らすなんて向いてない。でも、逃げじゃない好きを、適切な付き合いができるかどうかを、この人と試すと決めたから。 「恩にきる」  星一さんは言葉には合わない間延びしたゆるい返事をしながらのびをしている。  帰ったらギターを弾いてみよう。音楽も作ってみよう。佐野さんと今後の事をちゃんと話そう。全然弾けなくて、どうしようもなくて、すぐ絶望するかもしれないけど、まだもうちょっとは。少なくともこの人が越してくるなら、その未来までは生きとかないと。引っ越しの段取りを話しながら、二人で帰り道を歩いた。 終

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