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第32話 颯太サイド・恥ずかしくて*

   この前、先生が「陽さんと呼んでいい」 ......そう言ってくれたけど、とても呼べない。 先生は先生なんだから。 俺の保護者になってくれた。 それだけでも、本当にうれしくて、うれしくて……。 これまで生きてきて、初めて俺は救われた。 身体はだんだん良くなってきている――とは思うけど、まだ全然自信がない。 朝食に出たジャガイモのポタージュは、本当に美味しかった。 その時に「メニュー表を作って」と言われて、俺の仕事ができた。 うれしかった。 それにしても、車いすが本当にありがたい。 めまいがなかなか治らないから、歩くのが不安だったんだ。 今日は朝食後に100均に連れて行ってもらった。 久しぶりの外出だ。 先生は薬入れを買うんだって。 俺はメニュー立てと、メニュー表を入れるカードケースを買ってもらった。 でも、お店で車いすに乗っていると、結構人の視線を集める。 俺が歌手だって、バレてるのかな……? 音楽事務所と契約を解除したのは知られてるらしいけど、 俺は“消えたまま”になっている。 これから先、どうしていいのか分からない。 でも、先生が可愛がってくれるから、今は幸せだ。 一つだけ困っていることがある。 お腹の調子が整わない。 それが恥ずかしくてしょうがない。 毎朝「出たかどうか」を絶対聞かれる。 でも、自分でもどうしようもない。 昼食のあとにコーヒーを飲んでると、 先生が「お腹をマッサージするよ」と言って、 ミントの香りがする蒸しタオルでお腹を温めてくれた。 「颯太、お腹はどう?気持ちいい?」 ……気持ちいいに決まってる。だからうなずいた。 充分に温めた後は、少しオイルを垂らして、 先生が両手でゆっくりマッサージしてくれる。 お腹全体と下腹も丁寧にやってくれるから、なんだか恥ずかしかった。 オレ‥‥‥実は、ちょっと反応したかも。 でも先生が知らん顔をして続けてくれる。 なんでこうなるんだろう? 最近、マッサージされるたびになんか反応してしまう。 温めてねっとりとお腹をさすられると……なんだか気持ち良すぎだよ。 ダメダメ。心を無にしないといけない。 先生が治療をしてくれてるんだから、俺が遊んだらダメだよね。 そうやって俺が目をつぶって頑張ってると、 「颯太、少し反応してるね。元気になった証拠だよ。俺はうれしいよ。 ずっとうちに来てからやってないでしょう? 嫌じゃなかった手伝ってあげようか?」 そう言われて、恥ずかしくて死にそうになった。 なんで? そ、そんなことまで先生にやってもらえないよ。 もう~なんで知らん顔のままでいてくれないんだろう? 恥ずかしすぎて涙が滲んだ。絶対無理だから! 布団かぶって頭を横に振った。 「ダーメ、見ちゃったから手伝う。溜めておくのは身体に悪いよ」 そしてベッドに入ってきちゃった。 え? 先生はなんかヌルヌルするものを俺に付けた。 「タオルをかけておくから恥ずかしくないよ」 …‥‥ち、ちがう、そういう問題じゃないから……。 そして片方の手で腕枕をして抱き寄せてくれた。 ……でも、もう片方の手で俺の恥ずかしいところを刺激した。 先端をヌルヌルと指先でそっと撫でられると、 気持ちよすぎてそれだけで爆発しそうになった。 ダメダメ__と顔を振ってもやめてくれない……。 出すまい、感じない......と頑張っていたが、扱かれるともうダメ。 ああ~なんだか耐えられなくなりそう。 息が上がって身体がかーっと熱くなって震えてきた。 先生の背中にしがみついていた手でぎゅーっと掴んだ。 「あ、ふ、__うん、っ」 「颯太、かわいいよ。声を出してごらん。もっと出して」 「は、ハア、‥‥‥ウン、あ、っ……」 声は出したくない。恥ずかしすぎる ヤダヤダ……こんなのだめだ。あーでも気持ちい‥‥‥。 「ハア、ハア......あ......っ、ヤ、ぁ」 「颯太、我慢しちゃダメ、もっと声を出して、ほらいくよ」 激しくしごかれると__もう我慢が出来なくて、 先生、いじわるだよ……「ああーっ、イク.............」出ちゃった……。 頭が真っ白になった.......頭が飛んだ……。 「颯太、イケたね。かわいいよ。俺の颯太......」 でも、どんな顔をしていいか分からない。 こんなところを見せたくなかった。俺の保護者なのに……。 先生の胸で泣いた。恥ずかしすぎて泣くしかなかった。 「颯太、少し水を飲もうか?」 え?今?と思ったら、柔らかいものが唇にふれて口の中に水が入って来た。 思わずゴクリと飲んだ。 「あと2回飲むよ」 また、唇がふれて水が入って来た。喉が渇いていたから美味しかった。 「最後ね」 柔らかい唇から水が入って来た。 ごくっと飲み干すとすごく美味しい。 目を開けた。目の前で先生が微笑んでいた。 「お水が美味しかった?」頷いた。 「颯太は世界で一番かわいいよ。ちゃんと声が出たね。偉い偉い!」 頭を撫でてくれる。 声? おれが? でもだるくなってそのまま気持ち良くて眠ってしまった。

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