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第3話 驚き×スケッチブック 2
「そういえば、この前イベントあったの知ってますか?」
手元に寄せたスケッチブックを捲りながら、岩井さんが話し掛ける。
その何気ない質問に、それまでハイテンションだった熱が冷めていく。
「……あ、うん。行きたかったけど、会場が遠くて……」
口にしながら、チクリと何かが胸を刺す。
そんなのは、ただの言い訳。
本当は、この格好で行ってみたかったけど。恥ずかしくて……
男一人で、あの煌びやかな会場に飛び込む勇気もなかったりして。なかなか踏ん切りが付かなくて、せめて女装姿に慣れてからにしようかと……
「じゃあ、今度一緒に行きませんか?」
「……っ、え!」
いいんですか?!
マジで……マジで嬉しい!!
「その代わりなんですけど、……お願いがあります」
「……え、な、なんですか?」
まさか……俺のぬいが欲しいとか……
「この衣装作るんで、着て貰えますか?」
「……え?」
バッと出されたのは、アクアちゃんの露出高めver.。
……え……
ちょ、それは……
「是非着て欲しいので……さ……採寸、させて下さい!」
……えっと……
「一番なんです。今まで見てきた人の中で、アクアちゃんに似てる子」
それは……なんか、ごめん。
「……へ、変な事、しないなら……」
って……
俺も、なに言ってんだ。
……ヤバい。
岩井さん、目がハートになってるし。
早い所、岩井さんに俺が男だって言わないと……
いや、言ったら連れてって貰えないかもしれないし……うーん。
これからどうすればいいんだよ、俺!!
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