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第10話

 悔しげに口を引き結ぶも、体は燻る熱を見せつけるように腰を反らしてゴウの方へ擦り付け、早くしろと誘いかけていく。  ゴウはその健気さに胸のくすぐったさを感じながら、熱く湿った舌先で雫を垂らす花芯の根元から先端へと舐めあげる。 「んぅ、……ああッ!」  口腔を埋め尽くす膨らんだ肉茎の滑らかさと熱さ、ゴウは口の中で切なげに揺れる亀頭の形を楽しみながら、舌を複雑に絡め、吸い付くような粘膜の動きで頬の内側を締め付けた。  じゅるりと卑猥な水音が静かな部屋に響く。  鼻腔をくすぐるのは甘やかな体温と舌で舐めとった雫に絡む精の匂い。  ゴウが深く嚥下するたびに喉元が波打ち、その独特の圧迫感に朱雀は腰を浮かせて喘いだ。 「ふ、あ……そこ、……ひ、きつく……っ」  わずかに塩気を含んだそれはゴウにとってどんな美酒よりも芳醇な味で、彼はよく深くもっと欲して朱雀の情欲の炎を煽る。 「もっと、俺に全部預けろ……」  ゆっくりと指を一本、また一本と朱雀の奥へ進める。自分の指の太さを知っているゴウは、決して一気に入れることなく、ただ入り口を広げるように優しく、けれど逃げられない力で弄り抜く。  力みが解けてまさに花開くように広がり始めたそこは、壊れたのかと思うほどに宝石人特有の甘い蜜を溢れかえらせている。   「ゴウ! お願い……っ、もう、いいだろ? ……っ! お願いっ!」 「お願い、の続きは何だ? ……言ってみろよ」 「――――――っ!」  絶頂の崖っぷちで足蹴にされるような、狂おしい快楽に朱雀はもはや声にもならない悲鳴を上げ、ゴウの赤い髪を掻き乱して縋り付く。ピジョンブラッドの瞳からは、大粒のルビーが次々と溢れ出し、タイルを叩く硬質な音が熱気に混じる。  だが、ゴウは最後の解放だけを許さず、限界まで感じ入って腰の抜けた朱雀を引き寄せた。 「――――シオン」  部屋の入り口、邪魔にならないようにと衝立の向こうでじっと座っていたシオンに向けて、ゴウは声をかける。  声は返らなかったが言葉に反応した気配だけは伝わってきたので、ゴウはそのまま指示を出す。 「……シオン。酒と食事を持ってこい。ゆっくりでいい。……特上のやつを、たっぷり用意しろ。いいか、ゆっくりでいい」  念を押す声に朱雀はくふくふと喉の奥で含むように笑い、力の入らない腕を伸ばしてゴウの首に絡みつく。 「付き人にも聞かせたくない?」 「お前の一等いい声は誰にも聞かせたくない」  白い歯をニッカリと見せ、ゴウは男らしい笑顔で朱雀へ擦り寄る。 「俺が大好きで犯してって乱れる姿を知ってるのは俺だけでいい」  

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