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第18話

「わ……私は、クズ石ですから、…………お離しください」    震えるシオンの両手首を頭上に押さえつけ、ヴィクトールは空いた右手でシオンの平坦で、それでいて人間味を感じられないほど滑らかで石膏のような白い肌をした胸に指を伸ばす。  精巧に作られた人形のようだ……と、ヴィクトールの指がその表面を撫でると一瞬にしてゾワリと粟立ち、その下に隠された体温をありありと伝えてきた。   「あ、ひっ……や、めて……っ」  シオンは羞恥に顔を染めて身を捩らせるが、ヴィクトールは逃がさない。 「や、……っ」  しかしシオンの抵抗の言葉は、ヴィクトールの行為をさらに煽るだけだった。  シオンの体温を確認した彼は躊躇なくその手のひらでシオンの胸を鷲掴みにする。  しっとりと吸い付くような肌の感触はヴィクトールの想像以上に柔らかく、そして温かい。   「ふ、ん……悪くない。……いや、むしろ、極上だ」    ヴィクトールは捉えた乳房を親指で執拗にまさぐり始めた。  柔らかく沈み込む弾力のある感触、そこにある小さな突起をヴィクトールは指先で何度も何度も弄ぶ。  小さく、愛らしい、だがどこか硬質な存在。  刺激を受けてキュッと身を縮めた様は、雪原に残された赤い果実のようだった。 「ひ、っ……、ぁ……」  ヴィクトールの巧みな愛撫にシオンの肌はみるみるうちに朱に染まり、乳首はみるみるうちに硬く隆起した。  触れられ、弄ばれるたびに先端は針のようにピンと立ち上がり、硬質でしっとりと淫靡な輝きを帯びていく。 「見ろ、こんなにも興奮している。お前の身体は正直だな」    ヴィクトールは赤く染まった乳首を容赦なく爪で挟み、捻り上げた。  突然の行動に、シオンの口からは堪えきれないような短い悲鳴が漏れる。 「ぃ た  っ……」    ヴィクトールを睨みつけるその瞳は、怒りとも情欲ともつかない複雑な熱を帯びてさらに曖昧な色味を帯びた灰色になる。 「いい兆候だ」  宝石人が最初に流す涙は強烈な感情の揺さぶりによるものだ。  房事の経験がないのならば、この快感によって覗く世界はこの少年にとって衝撃だろう と、ヴィクトールは考えていた。  ヴィクトールの指先は、残酷なほどにゆっくりと動き始める。  最初こそ力任せに押し付けられる指腹の痛みに顔を歪めていたシオンだったが、強い刺激が終わり、ヴィクトールが円を描くように優しくかつ粘り気のある動きで皮膚をなぞり始めると、その痛みはいつしか熱を帯びた「痺れ」へと変質していくのに気づく。 「ふ、あ……っ、ん、……な、に……これ……っ」    シオンは頭上の手首を掴むヴィクトールの手をギュッと握り返し、必死に快楽をはね退けようと首を振った。しかし、ヴィクトールは逃がさない。

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