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第19話

「っ……ッ!」  彼に執拗に攻め立てられている方の乳首はすでに土台から赤く熱を持ち、パンパンに張り詰めて今にも弾けそうなほど硬く立ち上がっている。 「お前のここ、……まるで熟れた果実のようだな。指を立てるだけでこんなに愛らしく震えて……」    ヴィクトールの声が耳元で低く響く。  揶揄や侮蔑の色が見えれば罵ることもできたが、ヴィクトールの声はどこまでも熱っぽく、真剣だった。  ふと視線を落とせば、蹂躙されている左胸に対しまだ触れられていない右胸の乳首は放置された寂しさに震えるようにして、まだ柔らかく淡いピンク色のままでいた。  その対比が、今の自分がどれほど淫らに「造り替えられている」かを突きつけてきた、シオンの羞恥を煽る。   「ひ、あッ、……あんッ!」    ヴィクトールの爪先が、硬く尖った先端をピンッと弾いた。  脳髄まで突き抜けるような刺激に、シオンは思わず、自分でも驚くほど甘く幼い「ぁんっ」という声を漏らしてしまう。  その瞬間、シオンの灰色の瞳は視点を失うように潤み、ランプの光を吸い込んでさらに淫靡な輝きを増した。 「ああ、いい声だ。もっと聴かせてくれ。このままもう片方も同じように、いや……それ以上に『可愛く』してやろう」  ヴィクトールの手が、まだ柔らかさを残した右胸へとゆっくり移動する。  触れられる寸前、その「期待」だけでシオンの肌はゾワゾワと粟立ち、右の乳首もまた凌辱者の指を迎え入れるように自らキュッと凝縮し、瑞々しく立ち上がっていった。   「ひ、あぁ……っ!」    シオンの身体が恐怖と衝撃で跳ねる。だが、宝石人の身体は主の意志とは裏腹に、侵入者を受け入れようと甘い反応を示し始めていた。  羞恥の中で感じてしまったことに恥じ入りながら、もじ……と膝を擦り合わせ始めたシオンに、ヴィクトールは憐れみを含ませた慈愛の視線を投げかける。 「恥ずかしがることはない。それが宝石人としての正しい反応だ。お前の体は正常な反応を示している」  平坦な言葉。  一人乱されて息を荒げているシオンをただの観察対象としか思っていない、冷たいそれは蕩け始めていたシオンの頭の芯に冷水をかけた。 「これで泣かないと言うことは、中の問題か?」  冷たく分析するヴィクトールの整った顔は表情が載らず、宝石人よりよほど人から遠く見える。 「もしや、精通もまだなのか?」 「――――っ」  一瞬で滲み上がった羞恥の朱。  噛み締められた唇が一瞬で物語る。 「そうか、それでは宝石人としては半人前で当然だな」  男の声には侮蔑も同情もない……やはりただ、淡々と考察の結果を伝えてくるだけだった。

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