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第22話 触りてぇ
禁欲すると、その事に頭を支配される。
今の俺の頭の中は裸で喘ぐエストレヤでいっぱいだ。
朝起きて安心しきった顔で眠るエストレヤを満足するまで見ながら深い口付けで起こしたいという葛藤と戦っていると、目覚めたエストレヤと目が合い照れたように笑う姿に身体まで欲しくなってしまう衝動と戦う羽目になった。
煩悩しかない俺の頭の中を知らないエストレヤは、幸せそうに俺の腕の中に収まる。
俺の腕の中がどれ程危険なのか知らずに、自ら罠に掛かろうとしているとしか思えない無防備さ。
キスしたいがそれで終わることが出来ると宣言できない俺がいるので、今現在エストレヤとキスができていない。
朝食の為に食堂に向かう間も、以前はエストレヤの尻や胸を触りながら歩いていたが今は腰に腕を回すも拳を握りながら耐えていた。
エストレヤの身体に触れればしたくなる…だからと言って急に距離をおいて歩くことも出来ない。
そんな事をしたらくだらない噂でエストレヤが俺から離れていくのがわかる。
エストレヤに無理させたくなくて我慢しているのに、別れたら意味がねぇ。
必死にエストレヤをそこら辺の空き教室に連れ込まないように、理性で自身を押さえ込んでいた。
頭が沸騰すんじゃねぇかってくらい、追い込んでるのをエストレヤは一切気付いていない。
そんなもん気付かなくて良いんだが、無防備過ぎて何処でもいいからエストレヤを抱ける場所はないか探している自分がいた。
無防備で天然の魔性、貪り付きたいのに後どのくらいでエストレヤの身体中に付けた痕は消えるんだ?
早くなんの痕もないエストレヤの身体に痕を残したい。
俺の乱れた頭の中を知ったらエストレヤは驚いて逃げるかもしれない。
絶対に逃がさねぇけど…。
過度な触れ合いをすれば抱いてしまいたくなる為、食堂でも教室での別れ際もキスは我慢した。
なぁ、俺ってなんのために我慢してるだったっけ?
エストレヤの為?
婚約の為?
今理性がぶっ壊れたら、全部ぶち壊しだよな…。
その前に俺が壊れそう…。
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