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第92話 妄想 幻覚
金髪が俺のズボンに手を掛けるのをボヤけた視界で見続けていた。
金髪も色はくすみシルエットは何重にも見え、顔はボヤけ次第に誰か分からなくなり始めた。
誰に抱かれているのか分からないのは都合がいいな。
こんな奴をいつまでも覚えていたくなかった。
ばたん
扉が開き朦朧とする頭で音のした方を見れば、数人の姿を捉えた。
…まさか、俺はこいつらとも?
人数集めて公爵家の弱みを握って陥れる作戦か?
そんなに俺が憎かったのか?
婚約解消したのは俺だが、原因は金髪の浮気じゃねぇかよ…。
王位継承を剥奪されたわけでもねぇのに…。
不名誉な噂は自業自得じゃねぇかよ…。
「……………………………………」
「アティは……だ。」
「何を………いるん……か?」
だめだ、良く聞き取れない。
それでもエストレヤじゃないことだけは分かる。
金髪と同じくらいの体格の奴…俺って抱かれる側なんだな…。
「大……で……?……キ……さ…っ」
金髪でもエストレヤでもない奴…。
だめだ顔も判断できない上、声も頭の中で木霊して聞き取れない。
だが、金髪と会話しているのは分かる、コイツは金髪の仲間…なんだよな?
「僕に………てく……い。」
一人が近づき俺に声をかけてくる。
コイツはなんだ?
相手が何を言っているのか理解できなかった。
俺よりも小さく逃げるチャンスだというのに、身体が思うように動かずチャンスをいかせずにいた。
コイツも俺を?抱くのか?抱かれるのか?まさか三Pとかじゃねぇよな?そうだとしたらかなりの醜聞…公爵家に迷惑掛けるな…。
もうなんでも良い…記憶がないうちに全てが終わらせてくれ。
俺が憎まれているのか惚れられているのか、まだ分からないが怒りをぶつける相手が俺で良かった。
こんなことがエストレヤじゃなくて…。
あいつだったら、俺に気を使って身を引いて何度言葉で伝えても身体中を愛しても別れを選択しただろうな…。
俺で良かった…俺で…
。
エストレヤはこの事知っても側にいてくれっかな?
「……だ…………?きこえ…………?………スさまの……まで」
「僕は……よん…………」
誰かに抱えられ引きずられる。
部屋を変えるつもりらしい。
用意周到だな。
俺を抱えているこの男、コイツも大きいな…。
髪の色はは金髪とは全く違うから別の奴なんだろう。
俺は金髪じゃなくてコイツとすんのか?
金髪が俺を抱くなんてないか…俺に惚れている訳じゃないのに…。
きっとこいつは金で雇われた奴かなんかだろうな…。
俺みたいな奴でも抱けんのか?
あんたよりかは小さいけどな…。
遠くない空いている部屋に入った。
ここだとエストレヤわかんねぇだろうな…。
金髪の部屋の方があいつに見つけられたかも…。
…ん、エストレヤに見られない方がマシか?
まぁ、やられんのはどっちも同じだな。
ソファに座らされた。
控え室にはベッドはねぇからな。
がちゃ
ばたばたばた
数人の足音…相手が増えたのか…。
俺が恨みを買っていたのか、本物のグラキエスと何かあったのか…。それとも俺にはなんの恨みもない王子が雇っただけの奴か?
どうでも良いか…。
身体を触られ始めても、抵抗する気力もなかった。
下手な触れ方に全く気持ちよくないが、身体は熱く快楽を求めているようだった。
こんな奴に抱かれんのかよ…。
相当下手だな…寝てれば終わるか…。
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