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第28話(彼視点)

奴は、少し考えてから 「…仕事の人…とか」 と答える。 その返事に 胸の奥が、ほんの一瞬だけざわついた。 -別にいいだろ 奴が誰と出かけようが 俺には関係ない そう思うのに それ以上、話題を続けられなかった。 会計を済ませ、外に出る。 並んで歩きながら沈黙が落ちる。 気まずい訳じゃない ただ自分の中で 何かが上手く処理できていない。 歩く速度を 無意識に合わせる。

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