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 ノーランは自分にとって大切な友人だ。オメガである自分が、家族以外で心から気を許せる唯一の相手といってもいい。  彼がアルファでもオメガでもなくベータであることはジェレミーにとって幸運だともいえた。そんな相手から友情以外のものは受け取れない。 「俺はさ、ノーラン。見てのとおりオメガとしちゃあとんでもなく恵まれた環境にいるし、この先の人生だってあきらめてるわけじゃない。おまえほど悲観してないよ」 「あ、あぁすまん。そういうつもりで言ったんじゃないんだが――」 「わかってるさ。おまえは見かけによらずやさしい」 「見かけによらず、は余計だろ。わりと見かけによってるだろ」 「自分で言うなよ、あつかましいな」 「俺ひょっとしておまえになんかした?」  幼馴染の気安さで会話の応酬は続く。  こういった関係性も幼いころから変わっておらず安心した。 「とにかく、俺は俺なりに考えてるしそこまで心配してくれなくったって大丈夫、うまくやるさ」 「まぁ、おまえがそう言うならそのとおりなんだろうな」  隣でふっと息を吐いたノーランの背をばしんと叩く。  痛ぇよ、と顔をしかめた幼馴染をジェレミーは笑い飛ばした。 「じゃ、そういうことだから。おまえはせいぜいお勤めに励めよ」 「わかってるっての」  家のまえまで帰り着き、隣家でもあるノーランとそこで別れた。  自室に戻りながら、つい今しがたのやりとりを思い返す。

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