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尚孝の場合 - 1
久しぶりの逢瀬は、嵐のように時間が過ぎ去った。
考え出したらきっと我慢できなくなる。
そう思って、できるだけカレンダーを見ないようにしていたけど、結局は指折り数えてしまっていたから、あんまり意味がない気もする。
会えなかった正確な日にちは、月をまたいで五十二日。
オレは短期集中の泊まり込みバイト明けで、オレの大事な和実さんも決算時期明け。
和実さんの仕事が忙しくてどうせ会えないんだからって、バイトを詰め込んでたんだけど、もう、何でこんなことしたんだオレって、後悔しまくりだった。
会えない時間が長すぎて和実さんが足りなくて、餓死しそうだと思った。
抱きしめたい、抱き合いたい。
突っ込んで擦って揺さぶって、あんあん言わせたい。
オレを刻み付けたい。
キスしたい。
せめてキスしたい。
触れるだけのキスでもいいから。
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