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第3話

「コンビニ寄って、ホットスナック買おうぜ」 「今日くらい良いか。 なに食う?」 「豚まんかなぁ。 あ、でも、この時間売ってるか? 元旦だからワンチャン?」 「アイスも良いよな。 なんか雪見だいふくの気分になってきた」 寒い外気の中でも、上着やホッカイロが身体をあたためてくれている。 ギリギリあたたかいが勝つタイミングでのアイス。 至福だろう。 寒くて食べられなければ、部屋に戻ってから食えば良いだけ。 明日食べたってアイスは美味い。 そうと決まれば、少しだけ遠回りをしてコンビニに寄ってから帰宅だ。 狭い雪道で、雪山を避けるフリをして軽く肩をぶつける。 意識がこちらにくると、昴にだけ聴こえる声量で囁いた。 「で、帰ったらセックスな」 「ば…っ、外でなに言ってんだよ…っ」 「聞こえちゃいねぇよ」 駄目押しにトンっと冷えた指先をぶつけると、恨めしそうに睨んでくるのが愛おしい。 「元日にすると神様に嫌われて下手になんだぞ…」 「なら試そうぜ。 明日以降下手になるか」 「頭ん中そればっかりかよ」 嫌と言わない辺り昴だってその気は持ってくれているんだ。 元日から欲に塗れたって、それが人間らしさだ。 神様を相手にセックスするんじゃない。 愛しい昴とする。 それって人間だから出来ることだろ。 まぁ、教えてやらねぇけど。 「だって昴のこと好きだし」 「それで絆されると思ってんのかよ」 「事実を言っただけだろ。 愛してるぜ、昴」

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