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第2話 それから8年後の丸石宗近。

 宗近は高校を卒業してから直ぐに警察官採用試験を受けた。  この採用試験のために日々取り組んでいたため一発で合格し、警察学校に通い八ヶ月で課程を終えて、二十歳(ハタチ)前に警察署に配属された。  あのポスターの人物を探すために自分はここまできたとその意気込みは、正義感からはかけ離れていた。  そして警察は全国各地にあるのだ、あのポスターの警察官にはそう簡単に出会うことはないだろうとわかっていた。  それでも宗近は諦めることはなかった。  勤務時は真面目に働き、非番の日は配属されていない警察署にまで出向きポスターの君を探した。  だが思っていたよりも捜索は険しかった。  なにせ宗近がそのポスターの存在を知ってから八年は経っているのだから。  そして警察から発行しているポスターは種類が多く、宗近が一目見て惚れたポスターの存在を知るものと出会えなかったのだ。  そんなときだった 「丸石、お前が探してるポスターの警察官って、もしかしてこの十年前頃のポスターの人か?」  勤務の日の休憩時間、巡査部長が丁寧に丸めたポスターを渡してきた。  ポスターを開くと、お近づきになりたいと思っていた女神のような微笑みを浮かべた男性制服警察官の姿が現れた。 「これです、俺が探しているのはこのポスターの君です」 「やっぱりそうか!!このポスターやるから、勤務時間終わったらちょっと付き合え」  何か嫌な予感がしたのだが、このポスターが手にはいるなら致し方ないと思った宗近は、渋々頷いた。 「分かりました」  巡査部長は満足そうに笑って言った。 「事件の応援頼まれてるから、制服のままでいろよ」 「はい」  要するに残業をさせられるのかと宗近の心は暗くなった。  早く家に帰ってポスターを貼り眺めたい、と、そう思っていたのだが、やはりそう上手くはいかないものだ。

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