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第3話

スタジオに戻ると 既にもう1人の俳優が待っていた。 この業界では知らない者はいない人気俳優。 だが、青年は特に気にする様子もなく 頭を下げる。 「よろしくお願いします」 俳優は青年の顔を見て、少し眉をあげた。 「新人?」 「代理です。」 「へぇ…」 それ以上の会話はなかった。 撮影が始まる、カメラが回る 照明の熱、静かな合図 普通なら、初めての人間は緊張する。 動きが硬くなる。 だが青年は違った。 表情がほとんど変わらない。 焦りもない、媚びもない ただ、指示通り動いてる。 顔はどこか落ち着いていて。 ーー少しだけ、余裕があった。 俳優はその表情を見て、ほんの少し目を細めた。 (…誰だこいつ)

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