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☆
「イチくん、好きだよ。君は僕だけのものだ」
指が引き抜かれて少し楽になった。
胸をふくらませて大きく呼吸をするぼく。
だけど、まだ続きがあったんだ。
指よりもずっと大きくて熱いものがぼくの後ろにある穴に触れた。
そうかと思ったら、ゆっくり中へと入ってくる……。
何かと思って視線を下ろせば、ソレの正体がわかった。
侵入してくるソレは金色くん自身だ。
それも、ぼくよりもずっと大きく膨らんでいる……。
「はぅ、ああっ」
膨らんでいるのは、ぼくを見て感じてくれたからだろうか。
だったら嬉しい。
なのに、金色くんを迎え入れる穴はぼくの感情とは反対に閉まっていく……。
そうしたら、金色くん自身がぼくの穴にあるって理解してしまう。
だからよけいに穴は閉じてしまう。
……熱い。
……熱い。
金色くんを咥える穴が痛い。
「っひぃうっ!」
痛みのあまり体は自然と弓なりになってしまう。
「っ、力を抜いて、いい子だから……」
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