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だけど金色くんは、ぼくが先輩に脅されていたことを知っていたんです。
そのことに気づかなかったぼくは、追いかけてくる金色くんから逃げるために目の前で益岡先輩に抱きついた。
そうしたら、先輩が見ている前で金色くんにたくさんエッチされちゃいました。
ほぼ初対面の人の前で大好きな人に抱かれて、イく姿を見られて恥ずかしくて……。
誰の前でも簡単にイってしまうのをあらためて知ってしまって悲しくて……。
金色くんに、『やめて』って言ったのにやめてくれないのが苦しくて……。
たくさん泣かされたから、金色くんに嫌われたんだって思った。
ぼくを好きだと言ってくれた金色くんの心は、もうぼくにはないんだって、そう思った……。
でも、ほんとうの目的は違ったらしい。
すべては先輩を脅すためにしたことだったんだ。
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