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まさか、あの、温厚でとってもとっても優しい金色くんが年上の――。
しかもすごく人気がある先輩を脅すなんて思ってもいなくて、びっくりした。
先輩を脅すことに成功した金色くんは、それからも毎日ぼくと一緒にいてくれます。
すごく嬉しいです。
……それで、ぼくの日課が前と違ったっていうのはどういうことかと言うと――……。
「おはよう、イチくん」
正門前でばったり出会えたこの人こそ、ぼくが大好きな金色くん。
色素が薄い茶色い髪におひさまの光が反射して、今日もキラキラ、カッコいいなぁ~。
今までは登校の時は会えなかったんだけど、金色くんと正門前で会える日が続いている。
登校する時間も伝えてないのに会えるなんて、すごい偶然。
マグレでもいい。
金色くんと会えて嬉しい。
「おはよう、金色くんっ」
金色くんに返事をしたぼくの口元はひらきっぱなしだ。
口元がだらしなく曲がっているのが自分でもわかる。
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