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☆
「いやだ」
……ふえっ?
グイッ。
「他の人を当たってくださいっ!!」
……おわわっ!
パフンッ。
「ムリっ!!」
……ふにゃっ!?
グイッ。
「どこが、『校内一カッコイイ』だよ、イチくんがイく姿を食い入るように見てたムッツリスケベっ!!」
……あわわっ!!
パフンッ。
「そっちこそ、どこが、『学園の王子』だ。ただのエロ魔人じゃないか」
……ほげっ?
グイッ。
「生憎 ですが、僕はイチくんしかこうはならないんでっ!!」
……ふわわああっ!!
バフンッ。
「俺だって、他人のイく姿で勃ったのは、一くんがはじめてだっつぅの!!」
「うっ、もう、やあああっ!!」
……もう、もうもうもうっ!
ふたりとも、『イく』とか『勃つ』とかそんなこと人前で言わないでよっ!
これじゃあ、ぼくが金色くんと何をしてるのか、みんなに筒抜けだよっ!!
「ふええっ! もう、言わないでよぉぉっ!!」
――雲ひとつない青空の下、朝露が残るこの時間は、こうして両腕を引っ張られることからはじまるようになりました。
▽・w・▽つ【えっ!? どうしてこうなっちゃうの!?】**END
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