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第9話

「……先輩」 「うん」 「変なこと、していいんですか」 「いいよ。ていうか、そのために部屋呼んだんだから」  嘘だろ。  先輩はいたずらっぽく笑って、クローゼットを開けると奥をごそごそしだした。 「あったあった」 「……それ、」  コンドームと、ローション……! 「僕の部屋、女子もたまに遊びに来るからその辺に置いとけないんだよね」 「……男子寮と女子寮の行き来は禁止では……」 「あはは!今更?」  笑う先輩はいつも通り飄々としていて、ちっとも悪びれる様子がない。 「……先輩」 「うん。ベッド行こう」  先輩が俺の手を引いてベッドへ誘導する。 「……小鳥遊君は、僕に挿れたい?挿れられたい?」 「……えっと……」 「僕相手に、勃起できる?」 「勿論です!!」 「あははっ!!勢いすごっ」 「俺……想像で、先輩のこと……いっぱい抱きました」 「わかった」 「いいんですか。先輩はそれで」 「いいよ。それとも小鳥遊君は嫌?庇護すべきβやΩ相手じゃない、αになった僕のことなんか抱きたくない?」 「抱きたいです!!」 「即答!!あはははっ!!!」  何か先輩が重要なことを言ったような気がしたが、俺は今それどころではない。  初デート気分で訪れた部屋でまさかの先輩とのセックスが叶おうとしている。  このチャンス、みすみす逃すわけにはいかない。  先輩をベッドに押し倒すと、吸い寄せられるようにキスをする。  角度を変えて繰り返しキスをする。  先輩が部屋着の上半身をばさりと脱いだ。  ……先輩の、胸。  俺は心臓の位置に手を当てる。 「……ドクドク言ってますね」 「そりゃね。こんな状況じゃあね」  先輩も、緊張しているのだろうか。  意識してくれているのだろうか。  嬉しくて、それだけで俺の気持ちは急上昇する。 「先輩……下も」 「……ん」  キスをしながら、先輩のスウェットに手をかける。  まだ勃起していないそれを取り出すと、上下に擦る。  だんだん硬度を保ちだしたその鈴口をしつこく弄れば、先輩の口から吐息が漏れる。  先走りで濡れだしたモノを、亀頭を刺激しながら何度も上下する。  スウェットを完全に脱いだ先輩の尻の窄みに、ローションをたっぷり濡らす。 「っは……」  指を埋め込めば、先輩は苦しそうに息を吐く。  俺は前を扱きながら指をグッと中に突き入れる。  先輩が、感じる場所を探さないと。  早く俺で、気持ちよくなって欲しい。  その一心で中のいろんなところを指の腹で刺激する。 「っあ!」  先輩が反応したところを、もう一度押す。 「あっ!!あ!!」 「先輩……好きです、先輩」  指を増やすと、先輩の感じるところを重点的に攻める。  先輩は甘えるような声で声を出すのに躊躇いがない。  人に愛されるのに、慣れている人の態度だ。先輩らしい。  指を3本に増やすと、前を扱く手を速めながら中を抜き差しする手も一気に加速する。  その責めを先輩は受容しながら、体を震わせて精を吐き出した。

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