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告白計画。

俺は、相葉伊織のことが好きだ。同じ大学で同じ学部、大学に入って出会って、自然と隣にいた。 多分きっと恐らく、伊織も俺のことが嫌いではないはずだ。多分。 だから俺は伊織にしっかり告白して、ちゃんとした関係になりたいと思っている。そのためにはちゃんと告白したいと思っているが、ちゃんとした告白とはなんだろうか。 俺はちゃんとした告白、に頭を抱えていた。 ある日の昼休み、カフェテリアで二人昼食を取る。特に約束していなくても、いつの間にか一緒にお昼を食べていた。同じ学部ということもあり、必然的に講義が似ていて、取っている授業も同じであることが多かったからだ。 今日も例に漏れず、自然と一緒にいた。 「晴斗、どうしたの?」 「ん、いや、考えごと」 「考えごと?俺には相談できない?」 「いや、相談できないこともないけど、伊織に言うのはなんか違う話で」 いっそ本人に理想を聞いてしまうのもよいのか?と思うほど俺は悩んでいたが、それは違うな、と思い考え直す。 「そう?俺にも言えるようになったら言ってよ、晴斗が困ってるの見過ごせないから」 「あ、ありがとう」 す、好きだ……!思わずそう言ってしまいそうになった。伊織のこういう優しい部分が好きなのだ。 そこから色々と告白について考えてみたけれど、考えれば考えるほどドツボにハマっていくだけだった。 タイミングは?言葉は?場所は?何をどう選べば良いのかわからず途方に暮れてしまった。 かっこつけたい部分もあったけど、それより何より伊織に対して中途半端な気持ちで言いたくなかった。 でもそれが原因で何もかもがうまくいかなくなった。 伊織は会う度に俺に優しくしてくれて、当たり前に隣にいた。こういう状況で告白しよう!と思ってた場面に遭遇しても、緊張して言葉が出てこなかった。 考えれば考えるほど緊張して、言葉が出てこなかった。 こんな状態で、ちゃんとした状態って、一体いつなんだよ。 ある日の帰り道、また当たり前に隣には伊織がいる。他愛ない会話をしているだけなのに、俺だけが意識しているようだった。 「最近の晴斗、やっぱなんか変だよ」 「そう、か?」 「うん、俺と話しててもどっかうわの空っつーか、俺との会話、つまんない?」 「そんなこと!そんなことない!」 伊織のことを意識してるのが、伊織にもバレてた。こんな恥ずかしいことってない。 でも、だって、俺は、伊織に、告白したくて、ちゃんと、ちゃんとしたくて、俺は、俺はーー……。 「俺は!伊織のことが好きなだけで!嫌だとか!一緒にいてつまんないとか!そんなこと思ってない!」 気持ちが、爆発した。 一度溢れるとそれは止まらなくて、言葉と共に涙も溢れ落ちる。 「伊織に、ちゃんと告白したくて、ずっとずっと考えてた、でも何も浮かばなくて、それで、俺」 「うん」 伊織は俺の目を見ながら微笑む。遮るわけでもなく、ただただじっと俺の目を見ていた。 「違う、こんな言い方するつもりじゃ、ちゃんと準備したかった」 支離滅裂で、言いたいことも何も言えてなくて、泣いてて、こんなの、こんなの理想の告白じゃない。 何もかも、何もかもが最悪だ。理想とはかけ離れていて、こんな自分が嫌になる。 「大丈夫、伝わってるよ」 「いおり……?」 伊織はそっと俺の涙を拭ってくれた。優しい笑顔で。涙拭ってくれただけなのに、かっこいい、好きだ。 「まさか晴斗が告白してくれようとしてたとは思わなかったし、告白することにこんな真剣になってたとは知らなかった。でも、晴斗が俺のこと大好きってことはちゃんと伝わってるよ」 「こんなの、全然ちゃんとしてない」 「言葉とか、場所とか、大事なのはそういうことじゃなくて、晴斗の気持ちだよ」 「……?」 「晴斗が俺のこと大好きって気持ちが嬉しくて、大切ってこと」 「俺の告白はちゃんと伝わったってこと?」 「そういうこと」 そう言いながら伊織は俺のことを抱きしめてきた。これは伊織も俺のこと好きってことでいいのか? 不安に思っていると伊織が俺の顔を見て言った。 「俺も晴斗のこと好きだよ」 拙い告白を、伊織はきちんと受け止めてくれた。 でも、こんな告白じゃ俺は納得できないから。 「あとでちゃんともう一回言う」 「ふは、それも楽しみにしてる」 伊織は笑いながら俺の手を握った。二人で手を繋いで、歩いて帰った。 ちゃんとしてなくても、勢いだけの告白もまぁ悪くないか、なんてな。 ---------- 相葉伊織(あいば いおり) × 町田晴斗(まちだ はると)

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