6 / 14

第6話

先輩の家は、思ってたよりずっと広かった。 家具はどれも統一感があって 余計なものがなくて落ち着いている。 生活感が無いわけじゃないのに "父親の家"っていうより ひとりで暮らしてる部屋って感じだ。 本当にパパなのかちょっと疑うくらいには そんな場所でどうしようもなく嬉しくて 同時に少しだけ落ち着かない。 デリバリーのピザが届いて、二人で食べる。 向かい合って座ってるだけで落ち着かない。 視線を上げる度に先輩がいて まともに顔も見られない。 正直、味なんてほとんど覚えていない。 ただ、好きな人と同じ空間で 同じものを食べている それだけで、胸の奥がじわじわと熱くなる。

ともだちにシェアしよう!