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第47話
そう言った時、ちょうどノインがワゴンにお茶と軽いお茶菓子を乗せてやってきた。
手際よくアクセルと兄の前にティーセットを並べ、邪魔にならない壁際にササッと離れていく。
タイミングよくバルドルも食堂に現われた。下働きと思われる残り二人もバルドルの後ろから入ってきて、壁際にピタッと貼り付くようにして立った。
バルドルが、ちょっと申し訳なさそうに言う。
「ごめんね。さっきホズにも連絡入れたんだけど、なんかヴァルキリーたちを鍛えるのに忙しくて、今すぐには帰ってこられないみたいなんだ」
「……え? ホズ様って、今は透ノ国にいるんですか?」
「うん、出張みたいなものだけどね。なんかオーディン に、ヴァルキリーたちを使い物になるまで鍛えてくれって命令されたみたいで」
「なるほど……。ホズ様もお忙しいんですね」
「暇すぎるよりいいよ。その代わり、家のことはつい疎かになっちゃうから、代わりに家事をやってくれる子を雇ったんだ」
そんなことを言い、バルドルはアクセルの正面の席に座った。
「というわけで、うちの下働きを紹介しておくね。右から順番に、アイン、ドライ、ノインだよ。きみたちも、ちゃんと顔と名前を覚えておくように」
「はいっ!」
元気よく返事したのは、先程弁当をめちゃくちゃにしたドライだった。「やる気はある」と言われていた通り、本人のモチベーションは高そうだ。
……もっとも、出来がいいかどうかは別だが。
一番右のアインとかいう黒髪の青年は、落ち着きがあって出来もよさそうだった。おっとりしたノインと比べるとやや神経質っぽい雰囲気があるものの、シゴデキ度合いは三人の中で一番高いそうである。
「ところで、最近二人はどう? 仲良くやってる?」
バルドルがお茶を飲みながら尋ねてきたので、アクセルは笑いながら答えた。
「もちろんですよ。鍛錬も順調ですし、仕事がない日は兄と出掛けることもあります」
「それはいいね。せっかくの兄弟だ、仲良くないと悲しいよ」
「バルドル様も、ホズ様とは仲良くされているんでしょう?」
「私はそのつもりだけど、さっきも言ったようにホズは今透ノ国に出張中でね。なんかちょっと、すれ違っている感じがするんだよ」
「そうなんですか……? ホズ様って、どのくらい出張されているんです?」
「うーん……もう半年になるかな。ラグナロク前は離れ離れだったから、それと比べれば何てことないんだけど」
そう苦笑してきたので、アクセルも苦笑いで答えた。
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